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平等と公平

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平等は不公平である。 公平は不平等である。 分かっていそうで、理解できていない「平等」「公平」について、いろいろな切り口から考えます。
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記事一覧

女性を区別すると大騒ぎ、オジサンをバカにしても良い...日本って。

 オバサンやオバハンって言ったら絶対に許されない表現が、オジサンには許される。なんだか、オジサンって生きづらくなったなぁ~と思うのです。  日本におけるジェンダー格差.…云々よく言われますが、オジサンこそ蔑(さげす)まれているのではないかと思うのです。 女性に人気って? 飲食店の人気メニューを紹介するときによく「女性に人気」って表現が使われます。  男性には人気ではないということでしょうか。あるいは、”男性に人気”は何の役にも立たないということですか。  また、女子を前面

NHKへの違和感の根源

先日、第73回NHK紅白歌合戦の出場歌手が発表されました。 素朴な疑問① 普段から報道で「多様性」「ジェンダー平等」と言っておきながら、生物学な性別に基づいて「女性カラー=赤(紅)」「男性カラー=白」と2つだけを定義する。そして、センシティブな方やら、何しかの理由で特別扱いする方々を「特別枠」と括るんですよねぇ。 素朴な疑問② いま、そうした赤(紅)に属させる人たちと、白に属させる人たちを戦わせるという事態。いまだからこそ、戦うことが「?」となります。  私自身は、分類す

お金の「金言」を集めてみた②

お金に対する思考は、ひとそれぞれ。だからこそ、お金は人柄をうまく表現します。人柄は、価値観とも言い換えることができそうです。 お金に関する数々の金言人生は何に時間を費やし、何にお金を投資し、 誰に出会い、何の本を読むかで決まる。 佐々木洋 消費は「お金が行き場所を探す」状態。 貯蓄は「お金の仮の居場所」である。 waa.genn. あなたの場合はお金というより、 満たされた気持ちが足りないってことでしょ。 スカスカなのよ。あなたの心も頭も。 リトルミイ お金は持たなく

私がSGDsにモヤモヤする理由

 SDGsは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2030年までに達成すべき国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール、169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さないことを誓っています。  確かに、そうあって欲しいとは思いますが、「誰一人」取り残さないという、極端な目標に違和感を憶えてしまいます。 目標10 人や国の不平等をなくそう 17のゴールのうち、10番めの目標が「各国内及ひ

二項対立が生まれる理由

 あまりに多い〇✖判定・・・どうにもこうにも、日本人は二項対立が好きです。「賛成・反対」「好き・嫌い」「YES・NO」「0か100か」など。  議論を深めて、互いの主張を理解し、その上で最適解を探るのなら効果的ですが、互いを貶めて自分が優位に立とうとするのは、あまりに愚かです。 たとえば国葬 反対 他人へ弔意にケチをつけ、尊厳を貶(おとし)め反対を叫ぶ 賛成 反対へ怪訝そうに眉をひそめる 差別と区別 差別反対 それは差別を助長するだけで、平等ではない 区別が必要

お金の価値は均一ではない。平等でもない。

お金の価値≠均一良い、悪い 賛成、反対 それぞれの価値観に基づくことを、金額で判断してしまうことの危うさ。 金額の大小・多寡で事の良し悪しを判断してしまう人がなんと多いことか。 お金の価値は均一ではありません。 国会議員がそんな人たちで溢れていることに危機感を憶えます。 価値観と金額は無関係です。 お金の価値=平等に与えられるが、結果は平等ではない 判断基準を培う場は、平等に与えられています。しかし、どのように触れるか、買うか否か、その結果どのように判断するのかは

税や社会保障には特別や差別ではなく、明確な”区別”がどうしても必要

以前、”法的な夫婦”と”税や社会保障”について触れましたが、今回は”男女”について一考察。 ※あちこち、どうしても似たような言葉が出てくるので、不自然な言葉使いになっていることをお許しください。 FP(ファイナンシャルプランニング)や税法(所得税法や相続税法)を学ぶ中で、”覚える”ことに徹していても”疑問”に思うケースが多々あります。 所得税法における男女の違い課税の公平性を謳う税金(所得税)では、「男女では稼ぎ力に差がある」との認識を、家族を扶養する際の経費へ反映して

税制が改正されても、”区別”は続く

配偶者に対する扱いライフスタイルの多様化を反映し、日本でも、結婚せずに同居生活を営む”事実婚”が珍しいことではなくなりました。しかし、”内縁の妻”の場合にはパートナーが亡くなっても法定相続人にはなれないなど、法律上では、婚姻関係にある場合と、いわゆる「パートナー」には大きな扱いの差が存在します。 配偶者と税金所得税の配偶者控除  配偶者に所得があっても、配偶者の年間の合計所得金額が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)であれば配偶者控除が受けられます。  ここでい

素朴な疑問17選

最近モヤモヤすることが多いので、リストアップしてみました。疑問17選。 1.日本における「格差社会」 以前にも触れたように、日本社会ではあらゆる場面で二極化が進み、収入に関しては、株式投資や不動産収入のほか、高利益を生み出す企業なども悪とされ、低所得者を救うことを善としています。ワタシ個人は納得していませんが、そのように政府が言うので(善悪の判断は別として)“差が生じていること”は認めます。しかし、貧困の有無よりも、地域による差が生じていることのほうが問題だと感じます。

平等に流したお金は、公平に回収する必要がある

いま、もっとも気になっていることのまとめ。 「お金が平等に流れる」弊害【お金を平等に流してはいけない理由】の通り、サービスの内容・品質に応じた分の金銭が消費者から提供者から流れます。その金銭には公平性が担保されているはずです。だから、性別、年齢に応じた価格設定などが許されるわけです。お金が平等になると、心が貧しくなります。金銭を受け取る場合なら、他人より少ないことは「自分を卑下する」要因になったり、「他人をひがむ」原因にもなります。 「お金が公平に流れる」正当性【お金を公

平等、多様性、格差という弊害

お国柄米国などは「公平性を希求する」国民性です。各人は「それぞれが決まった役割を平等にこなす」のではなく、「互いに気を配りながら積極的に自らの役割を果たし、その結果を相手からの反応で確認する」ことを当然としています。 端的に言えば、裕福を勝ち取る者は相応の役割を果たしていることを意味し、その役割は常に公平に評価され、チャンスは平等に与えられます。 そのため、平等という概念が入り込むと急激に全体のパフォーマンスが低下し、社会全体がギスギスするのもアメリカの特徴です。アメリカ

医療は平等と公平が混在

なかなか入院先が見つからない、入院ができずに療養施設や自宅療養をされている人がなかなか減らない状況が続きました。そのような中、政治家や有名芸能人の場合には、即時検査ののち、すぐ入院などというニュースが何度もありました。「一般国民」「上級国民」との指摘の再燃です。 また、ある特定の職業履歴がある場合にも「上級国民」と揶揄され、非難の対象になることもしばしば。 医療についての平等・公平 いま一度、整理しておきます。 ●平等とは  全く等しいこと、等しくあること。 ●公平とは  

ジェンダー平等を実現するには

ジェンダーとは、世の中の男性と女性の社会的・文化的な役割の違いによって形成された性別のこと。ジェンダーの不平等は、「男は働き、女は家庭を守る」「男子はズボン、女子はスカートを履く」「料理・洗濯は女性の役割」 こういった先入観からジェンダーの不平等が生まれます。 ジェンダーギャップ指数 日本のジェンダーギャップ指数(政治・経済・教育・健康の4部門の男女格差を数値化したもの)は156カ国中120位です。「イクメン」とかいう言葉、最近は女性の社会進出も進んでいる印象もあるでしょう

夫婦同姓は男女平等であり不公平である

東京都内の3組の事実婚の夫婦は、2018年に夫婦別姓での婚姻届を受理するよう求める審判を申し立て、別姓を認めない民法と戸籍法の規定が男女の平等などを定めた憲法に違反すると主張していましたが、夫婦別姓を認めない民法の規定について、2021年6月23日、最高裁判所大法廷は憲法に違反しないとする判断を示しました。憲法に違反しないという判断は、6年前に続いて2度目のことです。 申立ての内容 どういったことを申立てたのか、確認しておきます。 これらが との申立てでした。 平等な