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明けましておめでとうございます by窪田勲

あけまして、おめでとうございます。証券アナリストの窪田勲です。

 振り返ると2023年、卯年の株式相場は、約33年ぶりに日経平均株価が3万3000円台を回復するという、明るい材料があったにもかかわらず、個別銘柄では銘柄格差がはっきりとして、株イキ!リスナーの皆さんからは、儲けるのが難しいという意見が多かった1年だったなぁと感じています。

 ですから、2024年は、できるだけリスナーの皆さんが、株イキ!を聞いていて良かった、わかりやすいというメッセージがもっといただけるように、私なりに工夫していきます。

 株イキ!で、不定期に配信させていただいている「教えて窪ちゃん」では、グラフをもっと取り入れて、目でみてもわかりやすいものを充実させていただきたいと思案しています。

 スタッフや藤ノ井さんの皆さまとのミーティングでも議題の中心は「株イキ!のリスナーにとって、良いものがお伝えできているのか?」このポイントの自問自答の繰り返しです。

 2024年のスタート時点では、米英欧といった株式投資の先進国では、共通して2023年の中頃に物価のピークを超えて、各国の政策金利の打ち止め感を、投資家が認識し始めているいる状況です。各国が共通の物価目標である前年比+2.0%にまで低下させるにはまだ時間がかかる段階もあります。

 しかし、2024年下半期、もしくは、7-9月期くらいには、欧州、英国、米国が物価目標達成にめどがつき、いよいよ悪化していく景気を回復させるために、政策金利を引き下げる時期になるのではとみています。

 日本では、現状では、非常時の金融政策であるゼロ金利政策が続いています。しかし、日本国内でも物価と賃金が上昇傾向になりつつあることを踏舞えて、日銀は、2024年の間に、ゼロ金利政策を解除し、金利正常化へ金融政策の変更見通しです。ただし、米英欧のような10年債の利回りが3.0%以上のような利回りになるほどの利上げになることはなく、せいぜい2.0%程度までに留まる程度のゼロ金利とそん色無いような、若干プラス金利への転換を図る見通しです。

 欧州、英国、米国が政策金利を引き下げる段階になると、新たな景気サイクルが始まる時期になり、株式相場では、全体的にみて、タイムラグを経て先行きの企業業績に明るさが見え始める段階になりそうです。日本もこの世界的な景気回復の波に乗って、景気が上向く可能性が高まります。

 世界景気が上向く流れになれば、米国の株式相場が史上最高値を更新しやすくなるので、日本の株式相場でも運用資金の70%程度を株式相場に向けてもいいほどの上昇相場が来る可能性があります。

 従って、2024年前半は、その準備段階として、どの企業が成長しそうなのか、銘柄選びをしっかりしながら、新しい景気サイクルによる株式相場に備える準備が大切です。

 一方、気をつけておきたいリスクとしては、世界経済第2位の中国の不動産バブル崩壊による中国景気の悪化懸念です。具体的には、中国での売上ウエイトが高い、日本企業は業績悪化リスクがあります。ウクライナ戦争や、イスラエル戦争の泥沼化による世界的な緊張の高まりは、日本の株式投資にとってはマイナス要因になるリスクがあります。

 株イキ!では、いつも最新の状況分析を織り込みながら、旬な情報と、世界的な景気動向を踏まえた内容で、リスナーの皆様の熱い想いを、実現できるように、精一杯がんばります。放送開始から9年以上お付き合いいただいている株イキの輪がさらに広がるようになるのが目標です。

 2024年を締めくくるにあたり、株イキのリスナーの皆さんから、「今年の株式相場の波に乗れたよ」とか、「株イキを続けていて、良かった」とメッセージをいただける辰年になることを目指して、取り組んでいきます。

2024年もよろしくお願いいたします。

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