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私の90smusic#31

#301 Poppies by Marcy Playground

ミネアポリス出身で、ニューヨークで活動を始めたオルタナロックバンドのデビュー作より。フォークも交えながら、少し気だるそうにゆっくり進む、温度の低い作品なので、結構賛否に割れる作風なのかなあと思います。いわゆるロック的な興奮する箇所はそんなにないけども、ずっと童謡でも歌うくらいのしっかりした歌メロディで、そのゆったりとした歌の速度感は飲み込みやすく、退屈せずにほのぼの楽しめるという絶妙なバランスで成立している作品だと思う。あとは好みかな。本国ではミリオン作。ジャケットもいかにも90年代ぽい、手に取りやすいアートワークだと思う。

#302 Good by Better Than Ezra

ルイジアナのロックバンドのメジャーデビュー作Deluxeからのシングル曲。90年代のオルタナギターロックバンド群の中でも、キャッチーで親しみやすい楽曲が多く、本国ではヒットシングルも生まれ、それなりの人気を得て、アルバムもミリオンセールを達成していましたが、不思議なほど日本での知名度がない。多分来日もしてないんじゃないかなあ。ウィーザーみたいなバンドはウケるけど、グーグードールズみたいなバンドはなかなかウケにくいみたいなとこの差なのかなあ。わかんないけど。少しカントリーロック調なのが引っ掛かるのか?

#303 Divine Hammer The Breeders

元々ピクシーズのベーシストのキム・ディールのサイドプロジェクトとして結成されたバンドで、ピクシーズ解散後にリリースされたセカンドアルバムLast Splashより。個人的にはピクシーズのアルバムは好きで聴いていたのですが、このバンドまでは追いかけていなくて、大分後になってから聴いた感じだったんですけど、ピクシーズでは一部であったキム・ディールの存在感と趣向が伝わって、また90年代のオルタナロックの象徴的な1枚であったなあと。思いがけずこんなポップロック曲が発見できたのも良かったですね。

#304 In the Meantime by Spacehog

ニューヨークで結成された英国人バンドのデビュー作Resident Alienより、ヒットシングル曲。これは全然知らなかったのですが、以前サブスクから流れてきて、これは良いぞということで。グラムロック時代のボウイやT.REXのような70年代を彷彿させる、さすがにバンドDNAは完全に英国産。同時期の本国から出てきたブリットポップに対抗できる感じではないけど、アメリカの地から、こういう感じで出てくるのは面白い。しかもアルバムがきちんとゴールドディスクでヒットしたという事実を含めて。

#305 Wheaton Calling by Burning Airlines

ワシントンD.C.のバンドのデビュー作Mission: Control!より。発売当時、聴きたかった作品だったんだけど、そのタイミングを逃して、もはや何で聴きたかったのか理由も忘れてしまった後に聴いて、めちゃくちゃ格好良くて、もうそれが理由だったんだなと。バンド名はブライアン・イーノの楽曲から取られたそうだけど、時は同時多発テロの9.11の頃で、このバンド名がネックとなり、ツアー活動が難しくなっていったそうです。それが直接の理由かはわかりませんが、その翌年解散。うーん、これは悔しい。格好良いもん。

#306 Happy by Ned's Atomic Dustbin

ハーモニックな上のメロディラインと普通のベースラインを別々に弾いていく2人のベースプレーヤーが在籍するという珍しい形態のイギリスのバンドのデビュー作God Fodderから3枚目のシングル曲。パンキッシュかつキャッチーで、リズミカルで踊れる要素、それと当時流行っていたシューゲイザーの要素を掛け合わせていた個性的な音楽性。評判もセールスも良く、本国ではアルバムチャート最高位4位でシルバーディスク、アメリカでは40万枚以上売ったんだとか。またバンドを売るために、80種類以上のTシャツを作成したという逸話もある。

#307 American Jesus by Bad Religion

アメリカのパンクロックバンドの7作目Recipe for Hateより。個人的なイメージは、エピタフという自身のレーベルを立ち上げて、DIY的な活動で世の中に拡散していった、ある種以降のロックバンドに対してのロールモデル的な存在の1つ、というイメージ。メジャー転身直後には、オフスプリングが代わってメガヒットして、レーベルが急激に成長した流れも印象的。40年と歴史が長く、17作も出ているので、なかなか追いきれませんが、彼らの90年代の作品群は、やはりリリースされると、目立ってましたね。

#308 Descending Angel by Misfits

アメリカのホラーパンクバンドの5作目Famous Monstersより、セルフカバー楽曲なのかな、これは。音楽誌に目を通してると、メタリカとかその辺からちょいちょい出てくるこの名前。調べると、とんでもなくおどろおどろしい白黒姿で、恐らくとんでもなく怖い音が流れてくるのを想像しつつ、ある時中古屋でこれを見つけて、聴いてみたら、普通に良いパンクロックで、えー!って笑。この頃はもうバンドの顔だったグレン・ダンジグもいない時期だったので、少しイメージも違うかもしれませんが、なかなか興味深い体験でした。

#309 Mein Baby war beim Frisör by Die Ärzte

ドイツのバンドの7作目Le Frisurより。バンド名はディ・エルツテと読んで、意味は医者たち、医師団。全編ドイツ語詞。風刺の利いたユーモア溢れるパンクバンドで、本国ではかなり人気があるようで、アルバムチャートも最新作含めて7作連続首位、これまでに700万枚以上を売っているという国民的バンド。02年の来日の時に観に行って、ご本人たちに会って、持ってたカバンにデカデカとバンド名とメンバーサインを頂いて、それを2年くらい持ち歩いてたのは、良い思い出。夢中になりすぎて、靴ヒモがほどけてるのに気づかず、3人のうちの誰かに指摘された、そんな自分しか覚えてないような些細なことを今だに覚えてるの、まあ、そんなもんですかね。笑

#310 I'm the One by Descendents

カリフォルニアのパンクバンドの5作目Everything Sucksより。結成が78年と大御所バンド。もう1つの密接な派生バンド?のAllとの関連がよくわからないけど、このアルバム聴いた時の親しみやすいポップ感、仄かに香るパワーポップ感、そして何よりこのギターのエッジ感覚がとても良くて、めっちゃ格好良い!と思って。1曲2分くらいで、ぱっぱ連射していく感じも良いですね。結成当初から変わらない画風のアートワークも何だかかわいらしい。


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