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私の00smusic#56

#551 Midnight from the Inside Out by The Black Crowes

若くして古き良きサザンロックスタイルでデビューして、その衝撃と絶賛で何百万枚ものセールスを上げて以降、作品を重ねても、なかなか最初の出てきた時の鮮度や衝撃は超えられていないというような印象でした。
そんな中での前作のBy Your Sideはわかりやすくて、求めやすそうな、個人的には起死回生の作品だったと思いますが、それでも初期の栄光を求められていたらしい彼らは嫌気が差して、自由を求めて再びレーベル移籍したそうで、そこでの6作目の本作Lions。
ジミー・ペイジとツアー共演を果たした影響からか、そのライブ感も織り混ぜつつ、ゼップ味も感じさせる、自由かつ進歩的で良いな、と思う作風なのですが、かつてからのファンには賛否に割れたよう。
この曲のイントロのギターノイズの仰け反りっぷりには、クソ格好良すぎて萌え死にました。

#552 Custard Pie by Jimmy Page & The Black Crowes

99年10月のロサンゼルスのGreek Theatre公演を収録した2枚組ライブアルバムより。後にゼップ再結成公演が行われて、公式にその音源は残ったものの、それ以前のこのライブアルバムの登場には興奮を覚えたものです。クロウズの技術力と表現力は確かなものですし、ジミー・ペイジもこの頃は再結成時よりも若く、らしすぎるプレイで盛り上げているので、素晴らしい記録盤として印象的。

#553 Come Clean by Mexicolas

イギリス・バーミンガムで結成されたトリオバンドの作品Xよりシングル曲。メロディとキャッチーさを持ち合わせた、ベビーかつエッジの利いたギターロックバンドで、ハスキーで男前なボーカルも印象的。進んで来日公演も行って、日本へのプロモ意欲も高かったようですが、結局リリースされたのはこの作品のみ。出だしとしてはフーファイターズ的なところも感じさせる骨太そうなバンド、格好良いロック作品だったので、もう2、3作続きが聴いてみたかったなといったところでしたが、あまりバンド運営が上手くいかなかったのかな。
※Spotifyにはなかったので、プレイリストには載ってません。

#554 Time of Your Life by The Yo-Yo's

ワイルドハーツから抜けたダニーが結成したバンドのアルバムUppers and Downersより。何気にリリース元はサブポップなんですね。当時あれこれやりたがって、チャンネルをいくつも持とうとする器用なジンジャーに対して、何かやってもこれしか出来ない、リーゼントにドラッグ、ロックンロールよろしく一辺倒の不器用な生き方イメージのダニーの対照的なキャラクターが印象的。こういうリリースがあればいいけど、ワイルドハーツにいないと、今何やってるのかな?今も元気に生きてんのかな?とふと思わせてくれる。

#555 Get Some Go Again by Rollins Band

元ブラックフラッグのヘンリー・ロリンズのバンドの6作目Get Some Go Againより。これはなぜ持ってたのか、完全にわからん笑。ほぼジャケ買いなんだろうなあ。今でこそハードコア畑のバンドだろうことはわかるけど、当時はブラックフラッグって何のこっちゃ?の感じだったと思うので、このイカつさはどう思ってたのやら。めっちゃ格好良いけど、映像観ると改めて丸刈りムキムキ上半身裸は厳つい。パンテラのフィル・アンセルモと同じくらいの圧。
※Spotifyにはなかったので、プレイリストには載ってません。

#556 White Trash by Brides of Destruction

ニッキー・シックスがモトリー・クルーの活動が止まった後に、トレイシー・ガンズを始めとする界隈のミュージシャンたちを集めたスーパーグループの2作目Runaway Bridesより。
スタートの勢いに乗って、デビュー作を上手くリリースできた後、ニッキーはモトリー再結成参加のため、その場を離れ、活動が停止。
その後、元エイメンのベーシストのスコット・ソーリーがニッキーの代わりとなり、さらに渡米してきたワイルドハーツのジンジャーがセカンドギタリストとして加わることで、活動が復活。
ジンジャーはバンド加入後すぐさま、バンド内で共作活動をするも、すぐに限界が訪れて、実際にバンドに在籍していたのは結局2か月くらいだったそうだ。それでも4曲分の共作曲を残していって、それらは本作に収録された。
ジンジャーは脱退後、その後に抜けてきたスコットを呼び寄せて、ワイルドハーツ復活再生を遂げ、ホワイトアルバムと呼ばれるセルフタイトル~Chutzpah!期で共に過ごすことになる。
BODのその後は、トレイシーが自身のバンド結成して、そちらに注力したために、消滅していったようだ。まあ、こういうギターバンドは、根っからのバンドマン連中の彼らにとっては、呼吸するくらいのレベルで作れそうなんで、ただただ一過性のものなんだろうけど笑。

#557 Riverside by Sorry and the Sinatras

スコット・ソーリーがブライズ・オブ・デストラクション在籍時のアメリカツアー中に出会ったミュージシャンたちと一緒に新しいバンドを結成して、UKで制作、リリースしたアルバムHighball Rollerより。

#558 Ride by Beautiful Creatures

Bang Tangoのシンガー、ジョー・レステと、後のニッキー・シックスのバンドのSixx:A.M.やガンズのリードギタリストになるDJアシュバによって結成されたアメリカンハードロックバンドのデビュー作から。このメジャータイトルが出た時は、バックチェリーに続き、ポストLAメタル的な復興の機運ももしかしてあったら、なんて少し淡い期待を持ったけど、実際アルバムは商業的に成功したのは言い難く、メンバーも安定せず、バンドも続かなかったようだ。この辺如何にもなのかなあ、苦笑。来日公演もしてたんだけどね。

#559 Life is Beautiful by Sixx:A.M.

リードギタリストのDJアシュバと、レコードプロデューサー兼ソングライターで活動していたシンガーのジェイムス・マイケルとで結成したニッキー・シックスのサイドプロジェクトで、デビュー作にして、コンセプトアルバムのThe Heroin Diaries Soundtrackからのシングル曲。事前にニッキーが書き記した自伝より、87年の1年で起きたヘビーなドラッグ体験をベースに、1か月ごとに章立てて楽曲が作られ、作品になったという。アルバムは好評だったようで、その手応えを感じた勢いで、この3人のチームは翌年リリースになったモトリー・クルーの新作の制作にも影響を色濃くもたらしていくことになる。

#560 Saints of Los Angeles by Mötley Crüe

8年ぶりの9作目の新作アルバムタイトル曲。トミー・リー復帰作。元々の仮タイトルは、バンドの伝記書籍の同じタイトルThe Dirtと名付けられていたようで、実際にアルバムの内容も、そこから大まかに汲み取られているものになっているそうだ。
久しぶりのかつてのオリジナルメンバーの作品となったが、プロデュースはSixx:A.M.の3人で行われ、制作に深く関与する形になる。
個人的な印象からすると、後追いだったこともあってか、彼らはかつて80年代LAメタルを代表するグレイテストヒッツバンドというようなイメージだったけど、90年代になると急にアルバムアーティスト然となり、加えてオルタナサウンドを巻き込む形で、賛否を生む作風が続いていたと思う。
それがこのカムバック作品で、初めてその前者と後者が最もバランスが取れた、エネルギッシュなハードロック作品になったのではないかという、聴いたアルバムの印象だった。
あんまりミックのギターを収録出来なかったそうで、代わりのDJアシュバがスリリングに弾きまくってるとこに違和感はあるものの、帰ってきた活きが良いトミーのドラムを聴くと、ああ、やっぱこれじゃなきゃな、という喜びも大きかった。
もしかしたら、Dr. Feelgoodの後に取るべき新作の形はこれだったのかもね。当時のバンドの状況も、時代もそうさせなかったけど。


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