田舎の両親と、ソーテルヌワインと。
今日はワインにまつわる日記です。
フランスへ旅立つ前、母とこんな話をしていました。
先日、ソーテルヌのシャトーで購入したワインを新聞紙と布に丁寧にくるんでスーツケースに納め、振動に気をつけながら凱旋帰宅。
家に着いて早々ワインを冷やし、お茶を飲みながらフランス帰国を報告しました。実家にはワインを飲む文化は全くないので、冷やす手段はもちろん冷蔵庫。
夜の久しぶりの母の家庭料理ー牛・豚・鶏のオンパレードーは都会で疲れ果てた身と心にしみました。
食後のデザートには、シャトーで購入したソーテルヌの貴腐ワイン
La Chapelle de Lafaurie-Peyraguey
昔から食器棚の奥で眠っていたワイングラスを引っ張り出し、乾杯しました。
貴腐ワインは高貴なる腐敗によって熟したぶどうの実で手間暇かけて作られた、蜂蜜みたいに甘いワイン。父も母もこんなお酒は初めて、と珍しそうに飲んでいましたが、予想通り、反応はいまいち薄いものでした。
お酒が強くない母は、先に飲んだビールにワイン、と少し飲みすぎたようで、この後リビングで休んでしまいました。その後一言。
「お土産…ジャムは?」
お酒大好きな父も、ビールにワイン、その後甘口ワインに手を出すことはなく、何事もなかっなようにいつもどおり梅酒に手を出すという有様。
美味しいワインを選んで、買って、大切に持ち帰ってきた甲斐がないなぁ…だからといって誰も責めることができないやるせなさ。
わが家にはまだ二本、同じくハーフボトルの貴腐ワインが残っています。誰と、どんな時間を過ごせるかな?
ソーテルヌのシャトー訪問については改めて綴ります。
後から気づいたのですが、実家の食器棚の奥底で眠っていたグラスにはFujiya NECTARのロゴが。華やかなアロマとともに昭和の香りがしました。
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