見出し画像

お正月らしい気分(更新)

記事中、「シャンゼリゼの花火」と書いていたところを「シャンゼリゼの年越しイベント」に訂正しました。カウントダウンがあって年が明けてから花火があがったはずなので。ごめんなさい。

________________________________

一般的にフランスで一年で一番盛大なお祝いといえば、お正月ではなくてクリスマスなのですが、今年はこんな世の中になってしまったので、夫の家族は集まらないことになりました。

そこで、私たち夫婦は家で二人でお祝いすることになり、私は残念だぐらいにしか思っていませんが、夫が寂しいかもしれないなと思って義実家でのことを思い出しつつできることをやってみました。去年より部屋の飾りつけを増やして雰囲気を出してみたり、ちょっと前から「何食べる?」と色々な案を出して献立の相談をしたり、一瞬価格に慄いたけれどフォアグラを奮発したり、24日の夜と25日の昼の2回に渡ってクリスマスメニューにしたり。が、25日の夜になって「やっぱり今年は本当のクリスマスって訳にいかないね。」という夫の感想。義実家でのことを思い出せば、力不足なのは分かっていましたが、もっとどういう要素があったらよかったのか聞いてみると、家族が集まらないという事は大きいみたいですが、他にも言葉では表現できない何かがあるようでした。

日本では一年で一番と言ってもいいぐらい大事なお祝いといえばお正月。おせち料理、お正月特番、家族団らん、年賀状、初詣、ひたすらのんびり、初売り...ワクワクするキーワードがたくさん思い浮かびます。
でも、それだけじゃなくて、12月下旬に入ったあたりから、もう今年お目にかかるのは最後かなと思った人に「よいお年を!」と言い始めるところから年末年始の雰囲気が出てソワソワし始めて、途中のクリスマスでちょっと寄り道気分になるも、仕事納めの日を楽しみに、忙しく慌ただしい日を過ごしながら掃除や片付けを始めて、仕事納めの解放感と言ったらなくてスキップして家まで帰りたいほど。
残り少なくなった日数で家の大掃除をして、母と相談しながら買いだしに行っておせちの準備をしつつ、大晦日はテレビのチャンネルをあちこち変えながら、アツアツの年越し蕎麦を食べる。そういう年末独特の雰囲気を過ごしながら、いよいよ迎えるのがお正月。
独特の清々しさのなか、「明けましておめでとう」とか「今年もよろしく」という言葉に晴れ晴れした気持ちになって、楽しみにしていたおせち料理をつまんで、のんびり過ごしながらお正月気分を味わい、カレンダーによっては初詣や初売りに出かける。私の日本でのお正月はそんな過ごし方で、毎年楽しみなシーズンでした。

フランスに来て、日本のようなお正月を過ごすことは叶わなくなりましたが、この2年、不思議と「それなりにお正月らしくできた」という気持ちで過ごせたなと思います。私がお正月らしいと思うような事は、ほとんどできていないのに何でだろうと考えてみると、どうやら、私にとってお正月で最も大事なのは、「新年を迎えて晴れ晴れした気持ちになる事」みたいです。結局は気分の問題ということでしょうか。
年末から、新しい年が来るぞと腕まくりで掃除をして整理整頓をし、何品かおせちっぽい料理をつくって、大晦日の夜はテレビでシャンゼリゼの年越しイベントを眺めながら「今年も終わっていくなあ」としみじみ。(今年は花火はないけれど、パリ市はオンラインで見れるエレクトロのコンサートを予定しているようです)
そして、さっぱりとした家で夫と元旦を迎え、ささやかでもお祝いの料理をつまんで、日本の家族とビデオ通話で「明けましておめでとう」と言い合えば、年が明けたな、これから新しい一年だなと晴れやかな気持ちになり、結構それで満足できているようです。
あと、ここ数年のことですが、今年はどんな年にしたいかという事を自由に書いてリストを作っています。何でも思いつくまま書いて、あとで見返すことは滅多にないのですが、ゆっくりとそんな時間を過ごす事が、気持ちを新たにすることに役立っている気がします。

今日も読んで下さり有難うございました!
よいお年をお過ごしくださいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?