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鈴木ジェベル200のフロントブレーキメンテナンス

鈴木ジェベル200はフロントがディスク、リヤは機械式ドラムブレーキである。ディスクブレーキのブレーキキャリパーはピストンが1個の片押しタイプ。ブレーキレバーを握るとピストンが出て片側のブレーキパッドがブレーキディスクを押すと反力でキャリパー本体がスライドして反対側のブレーキパッド間でディスクを挟む。ピンスライド式キャリパー、フローティングキャリパーなどと言われている。

今回はそのフロントブレーキのメンテナンス。破れたブーツとブレーキパットを交換する。ついでに掃除もね。
対向ピストンキャリパー&フローティングディスク好きだが、ジェベルは真逆の片押しキャリパー&ソリッドディスク・・。100kgそこそこしかない車体重量と排気量200ccのパワーではこれで十分である。

さて、破れたブーツの交換をする。
そのためには車体(フロントフォーク)からブレーキキャリパーを取り外す必要がある。

破れてるブーツはこれ
純正部品 @250


分解取り外し
・フロントフォークに取り付けている状態で、上側ゴムキャップを外しピンを緩める。

先に緩めておく

・キャリパー裏側にあるブレーキパッドピン(2本)を緩める。
プレート(ワッシャー)の爪を広げてから緩める。このプレート基本的には再利用不可・・だと思う。

・フロントフォークからキャリパーを取り外す。
・ ゆるめた上側のピンを取り外してプレートとキャリパー本体を分離するとこんな感じ。

・バラした部品を洗浄してスッキリ。

各部品を洗浄
もちろんキャリパー本体も綺麗に
ブレーキパッドの残量がないことに気づく・・
パッドピンのワッシャーは交換だ

今度は組み付け
・スライドピン部グリスアップして組み付け。
・余裕があればピストン出し入れと回転。どちらも専用工具があれば作業は楽ちんだが、なければないでなんとかなる。それにしてもジェベルのピストンを押し戻すには相当な力がいる。
・ピストンの動きがスムースになればブレーキリリース時の感触が良くなる。基本性能は変えられないが動きが良いのは良いではないか。

上側のピンはこの段階では仮締めである
ブレーキホースに力がかかると良くないので本来はS字フックなどで吊り下げておく
撮影の為一時的にフックは外した


後日、ブレーキパッドと周り止めワッシャーが届いたので組み付け。セオリー通りパッドの角は面取り。

前回はベスラー製(16,000kmで交換)だったが今回はデイトナ製
NTなんちゃらは安いが効きがよろしくない
ブレーキディスクは交換してから走行距離は28,000kmほどだがまだ大丈夫だ
角は面取り(写真左面取り済み)

パッドピン周り止めワッシャーだがパーツリストでは爪が内側(写真では右側に爪)、折り曲げにくいので外側にしている。
パッドピン、キャリパー本体をフロントフォークに組み付けてから本締め。

仮締めのまま忘れぬように

各部ネジの締め忘れ等ないか確認して作業終了。
ブレーキレバーを握ってちゃんとブレーキが効くか、レバーを離した時にブレーキに引きずりがないか確認。



仕上げに実走してブレーキパッドに焼き入れする。

ブレーキパッドの焼き入れは山手の交通量の少ない道で行う。信号機のないゴーアンドストップしなくても良い道。
時速60kmくらいからフルブレーキを連続数回。あとはしっかり冷却(普通に走る)。ググッと効くようになる。

街中走行メインで軽く引きずるようなブレーキばかりしているとブレーキの効きが悪くなりがち。ワインディングなどでしっかりブレーキングをする走りをしているとブレーキパッド表面は健全。



たまには山へ行きなさいってことかな・・。


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