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ていうか毎日-アヤマ編

僕の名前は綾間松太。
アヤマ ショウタ という。
みんなからはアヤマとかアヤぴとかって呼ばれている。
大学院に進学したため、
同期からは社会人生活が遅れた。
今年で社会人2年目の25歳だ。

僕にはトモハルという友人がいた。
でも、先日、「縁を切りたい」と言われた。
僕は「わかった。さよなら」と言った。



僕はトモにうんざりしていた。
彼は自分の都合で友人を蔑ろにする。
僕はモノじゃないのに。

僕が彼女と別れた時、
「マジ?!大丈夫?どした??」
と、ノータイムで連絡がきた。

僕はマッチングアプリを始めた。
「アプリってすぐいいねとかくるんだね」

3日空いて
「わかる。俺もいっぱいくるわぁ」

なんか嫌な感じだ。
僕がマッチングアプリを始めたことに
不服そうであった。
彼は3年ぐらいアプリを頑張っていたから。
まるで、「お前だけじゃなくて俺もたくさんいいねくるよ」とも捉えられるような言い方。


「俺、彼女できたわ」
トモから連絡がきた。
まじか!!ようやく努力が実を結んだんだね!!
「まじで?!おめでとう!!
自分のことみたいに、めっちゃうれしい!!」
ここから1週間は連絡が途切れた。


「ありがとう」
忘れた頃に連絡がきた。
「相手はどんな人なの?」
また1週間、連絡が途切れた。


「秘密」
秘密主義なんだ。
「ていうかさ、
縁切りたいから一生連絡してこないでくれる?」

は?なに?
まあいいや。僕も限界だったし。
彼に付き合うのも疲れた。
僕は感情に任せた。
「わかった。さよなら」
彼の連絡先をブロックした。



僕はとんとん拍子にことが進み、
彼女ができた。
趣味が合う、優しくて可愛らしい彼女だ。
個人的には、結婚を前提に付き合っている。
とても幸せな毎日だ。



あれから、どれくらいが経っただろうか。
恭子とリュウのグループLINEに、
恭子から連絡があった。
「アヤぴ?トモハルくんがアヤぴと連絡取り合いたいらしいよ〜?」
は?トモが?なんだよ今更。
「無理かな。もう振り回されたくないんだよ」
「やめちゃえやめちゃえ」リュウが茶化す。

「トモハルくんにはなんて言えばいい?」
恭子、巻き込んでごめんね。
「連絡は届いてないし、話したいなら電話して
って伝えてもらっていい?」
「りょ〜」


電話は、多分通じない。
僕は電話番号が新しく変わったから。
もう、関わる気はない。友達じゃない。




3年が経った。
僕はありがたいことに彼女と入籍することになった。
大好きな彼女とゴールインできて本当に嬉しい。
結婚式には、大学でお世話になった恩師2人と、
大学院の後輩4人と、
サークルの友達10人を呼んだ。
サークルの友達の席に彼の姿はない。
いや、座席表にすら名前はない。
当たり前だ。

「アヤぴおめでとう〜!!!」
サークルの陽気な友達に祝われる。
インスタのストーリーにも上がっているだろう。
これで僕の結婚を知るであろうトモ。
本来だったら1番に連絡するはずだったトモ。
残念だったな。

さよなら。僕は幸せになる。
君のいない人生でね。



【トモハル編】

【ていうか毎日 が聞ける曲】

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