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冬のデッサン|詩

ミロのヴィーナスと
向きあう
斜め36度の椅子

描ききれない
しずけさ
あかるさ
安寧

そのうちに
私の眉間は広がって
やがてギリシャの孤島に
辿り着いてしまう

ときおり
消え入りそうに
かすかな音色

そのやわらかく結ばれた
唇の端から
こぼれ落ちる

拾い集めたら
薄羽のようで
スケッチブックにはさんで
持って帰った


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