読書TIME 腸脳力

安達祐実とミルクボーイのCMで話題の「腸能力」。


今回紹介する本は,腸「能」力ではなく腸「脳」力です。

腸脳力 心と体を変える “底力” は “腸” にある 長沼敬憲

「腸脳力」とは,まさに腸の働きで心もカラダも健康にする力のことです。


本書では,「腸を元気にすると,脳も元気になる」と,腸こそが第1の脳であると呼べるくらい重要だと書かれています。


腸の機能は,大きく分けて以下の3つがあるとのこと。

 ①免疫力を高める

 ②善玉菌,悪玉菌,日和見菌の腸内細菌の調整

 ③感情の調整

 簡単に説明していきます。

①免疫力:感染症や食中毒の本当の対処法は「免疫力を高める」ことです。免疫とはウイルスなどの細菌から体を守るために備わった防御システムです。この免疫機能がしっかり働かないと体内に侵入した菌やウイルスがどんどん増殖してしまうので,病気の予防のためには重要な機能です。腸には体内に侵入してきた菌やウイルスを撃退し,さらに抗体を作るよう指令を出すマクロファージと呼ばれる細胞があります。これらの免疫機能は腸が中心を担っています。

 腸の働きが元気 = 生命力が高い = 免疫力が高い

②腸内細菌の調整:腸内細菌の割合は,善玉菌20%,悪玉菌10%,日和見菌70%です。簡単に説明すると,善玉菌を増やして悪玉菌を減らすことが腸内環境を改善していくことの基本となります。この腸内環境は主に食事とストレスケアで改善します。食事面では腸の動きを促進させる食物繊維が豊富な食品を摂る。善玉菌そのものの乳酸菌を多く含む発酵食品を摂る。また,日常のストレスは善玉菌が減少し,悪玉菌が増殖するという報告があります。

 腸内環境を整えるには,食物繊維と発酵食品が豊富な「和食」が良い

③感情の調整:人は食べたものでできています。それは肉体的なことだけでなく,精神面にも影響があります。腸の働きが不安定になると精神的にも不安定になります。うつ病の原因の一つにセロトニンの分泌不足にあるとされていますが,実はセロトニンの95%は腸のぜん動運動とともに分泌されることがわかっています。つまり,「腸がぜん動する→セロトニンが分泌→心が安定する」と捉えることができます。

 腸の汚れは心の汚れ = 感情の劣化


今新型ウイルスが流行しています。日本の先人の知恵から生まれた,食物繊維と発酵食品の多い「和食」を摂って免疫力を高め,腸内環境を整え,心を乱すことなく穏やかに過ごしましょう!

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