いつか「また会えたね」を。


2020年終わりまで、あと数時間。

ライブ配信終わりに寂しさが反芻したとしても、
彼への気持ちは変わらないだろうなと、
それならいっそ語彙力をなくす前に、早々残してしまおう。

わたしの人生の半分以上を彩ってくれた
とても大切で素敵な人のことについて。


いつも、彼にとっての大切な場面で
目の奥にある「震え」を見て、困惑してしまうことがあった。
わたしはそれを「怯え」と捉えていて、
彼は、どんなに緊張するであろう場面でも、
姿は凛として、何でもやってのけるのに、
「悲しませる誰か」を想い、彼が言葉を紡ぐとき、
不安と、申し訳なさが溢れ出た表情をする。


FC会員への休止発表動画を観て思ったことは
「彼の回りにある苦痛なものが全てなくなったらいいのに。」だった。

でも、その後に行われた休止会見の彼の目は「葛藤」も「不安」も「怯え」も全て乗り越えた後だったように思う。


丁寧に丁寧に、ひとつひとつ、
これまでの気持ちの変化や今の気持ちのこと、
誤解を招かないように、言葉選びをしていく姿。
後にも先にも、あんなに愛が溢れて、
成功している会見を見たことがない。


言葉を紡ぐ器用さを持ち合わせていない彼が
一生懸命に伝えようとする姿が、
なんとも彼らしく、切なく、愛おしく、
それと同時に、彼へ対して、
「好きなことを、していいんだよ」という気持ち。
どんな姿を見せられても、私は味方でいたい。

そして、あの休止会見から
日を追うごとに気持ちが変化し、より温かみを増して  
「好きなことを、していてほしいんだよ」と、
旅に送り出す準備を整えていく感覚になるのだから、
彼らが用意してくれた約2年は、
時間というお薬と、感情に色をつけていく時間。


私よりも、長く、濃い時間を過ごした他の4人が
「解散」や「脱退」を選ばす、「休止」を選んでくれたのは、
彼の才能と人柄に、尊敬という感情はもちろん、
彼の感じる葛藤や、人間味を知っているからだと思う。


そして、なにより、彼らにとって2年という時間は
きっと、ファンと同じように、
大好きな自分たちの『嵐』を
愛おしく、大切に、休止をする準備だったのだと思う。


2018年11月の札幌で翔さんが語った、
「5×20の20が増えていくことの凄さより
5が変わらないことの意味]
 " 5 is my treasure number " 

何度も、言葉を探して、
打ち消し線で書き直された5×20の歌詞は
「繋いだ手と手」から
「掴んだ手と手」に変わっていた。
掴まないと、
離さないように、努力をしないと
ここまでこれなかったのかもしれない。

戸惑い、悲しい、寂しい、
そしてなにより、愛おしい。
色んな感情を無駄にせずにいられるよう
この時間を準備してくれてありがとう。

休止発表されてから参加したコンサートで
彼が発した、
「想っていてください、面倒みてください」という言葉に
好きな人を好きなだけ想うことを許された安心感があった。
想うことを辞める必要も、
誰かで上書きする必要もない。  


そしてその言葉が発されてから1年経って思うのは、
人からの愛情を無理に求めることをしない彼が言った
「想っていてください、面倒みてください」という言葉は
「僕を想う、その愛情で、4人を見守っていて、支えてあげてください。」という意味が
込められているんじゃないかと思えてきた。


あくまで、私の解釈だけれど、いつも、何を辞めるにも自分の意志で、ペースで、キッパリと辞めてきた彼が
唯一「歩幅を合わせる努力をした4人へ」の気持ちなのではないか、とも。


5×20最終日、決断は命がけだったことや、
休止発表してからのコンサートはみんなの反応が怖かったことを、泣きながら伝えてくれた。

私の大好きなあの景色や、大好きなあなたが見られるのは、今日で最後かもしれない。

そう思いながら、目に焼き付けようと努力した日、
涙で全然クリアな世界じゃなかったけれど、本当に楽しくて、愛おしい時間だったよ。
そして、その5×20最終日、彼らの単独コンサート休止前に会場で観られるのは、本当に最後になってしまった。


私が感じる、彼の「怯え」は自分に幻滅されることではなくて
リーダーとして4人に迷惑をかけてる気持ちがあるからだと思う。
誰も責めないから安心してね。
わたしの中の、トップアイドルとして生活してきてくれてありがとう。
どんな姿も私にとっての1番だよ。


活動再開は私が願って叶う話ではないし、彼らが決める、
その決断を尊重するけれど、「また会おうね」という準備は
段々、整ってきたように思う。
(今は、今はね。)

もしかしたら、最後の最後に
未練たらたらになるかもしれない。
それはわからないけれど。

彼に、アイドル以外の仕事を選ぶ可能性や権利があったように、
私にだって、違う生き方や、全く違う人を愛でる道だってあった。

彼があんなに可愛くて、人たらしで、
でも、いざという時の決断力は、間違いなくリーダーで。

彼が私の日常生活の中にいたら、私は彼の魅力に気づけていたのだろうか。
歌声やダンスだって、彼がアイドルという仕事をしていたから知れた才能だ。

彼が輝ける世界と、
私が見つけ、たくさん愛を捧げる世界に、分かれていてくれて良かった。

きっと、大切にしたい誰かや何かがあっただろう彼に、約15年生活を彩ってもらったこと。
できれば、、欲を言えば、16年目も、17年目も、あなたに彩ってほしかった。

でも、わたしたちには、これから彼に、
「感情を大切にする時間」をプレゼントする幸せがある。

そして、もう一度「会いたい」という夢を見る幸せだって与えてもらった。

ファンの中のたった一人。
もっと長い年月や、より大きな愛情で、
あなたを好きだった人もいると思うけど、
好きでいさせてくれてありがとう、
愛おしかったよ。
必ず、幸せに過ごしてね。

いつか、気が向いたら、また顔を見せてね。
その時には、「また会えたね」を。

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