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はじめての設計をやり抜くための本【設計編】第3章外部設計の手法②必要な業務知識

要件定義や外部設計にはユーザー企業の業界に関する業務知識が必要。
業務知識とは、特定の分野の業務を行うために必要な知識のこと。
【例】
・会社ごとに違う原価計算方法や管理会計
・会計であれば簿記レベルの会計知識
・物流会社などで商品搬入後に商品明細が判明する
(入庫処理のタイミングが後)
要件定義や外部設計のような開発プロセスの上流工程では業務知識と経験が必要。その業界の業務知識を顧客の業務担当者以上に身に着けたエンジニアは要件定義や外部設計をリードできる。

ユーザー企業の業務担当者にヒアリングを行う時は十分注意する
優秀な業務担当者は大きな責任で業務をしているので、相手の立場を理解して行う。
・事前にアジェンダを作成する
・事前に業務知識を勉強、情報収集する(該当業界のインターネット、
書籍、業界誌など)
・事後に議事録をフィードバックする
・業務担当者を不愉快にさせない
・日常から各業界(製造業、流通業、金融業など)に共通する一般知識を身につける。→簿記レベルの会計知識や入金・出勤・振替伝票など
業務知識を少しでも多く理解しようと勉強する姿勢が大切

エンジニアの経営者としての視点
取締役やCIOにヒアリングする目的はIT投資やIT戦略の方向性を把握すること。CIOがいる会社の担当者には「貴社のIT投資やIT戦略について」を聞く。
CIO以外の経営者はビジョンという目的と利益、結果だけに興味がある。その間でどのような業務が行われ、ITやシステムがどのように使われようが重要ではない。
必要なのは、
・システム開発の目的を明確に認識すること
→CIOより前に業務部門責任者(現場担当)システム開発の目的をヒアリングした内容を取締役やCIOに再度確認し、齟齬がないことを確認する。
・ユーザー企業に対して広い視点を持つこと
→特定の業務部門の利害のみを優先してシステムを開発しようとしていないか、会社全体の業務が最適になるようなシステム開発の目的を設定できているか。
※ユーザー企業がシステムを開発するに至った背景を共有する

●ロジカルシンキング(論理的思考力)
日頃から論理的に考える癖をつける。
・MECE(https://www.sbbit.jp/article/cont1/34833
・5W1H など

第3章外部設計の手法②必要な業務知識を終了します。
次回は第3章外部設計の手法③ユースケース分析について記載します。


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