開発のきっかけになったバスグッズ は、香りも抜群に素晴らしくて、開発するこの商品も、「アロマ=香り」を売りにしたいと決めていた。

海藻成分も海塩も、調達の道筋が見えて、さあ、アロマをどうするかというテーマで、プロジェクトチーム女3人集まり、ご飯を食べながらブレスト会議をしていた。ゆるーい会議は本音も出やすい。

アロマ担当をしてくれていた女史から、「うーん。コンセプトがないとさあ、香りの調合とか難しいじゃない？」って、渋谷のど真ん中で告げられた。その夜は家に帰ってからも、アロマを決めるための「コンセプト」ってなんのことなんだろう・・・と悶々として、ちょっと眠れなかった。

「圧倒的クオリティの鳴門のご当地コスメ」

「鳴門のわかめの成分と、海塩がたっぷりのアロママッサージソルト」

確かに、言葉にして共有していたのはこれくらい。販売店様やお客様に向けて、コスメを売り込んできたプロジェクトメンバーが「コンセプトがない」というのなら、そうなのだろう。もっともっと考えなきゃ。

ちょうどその頃、「鳴門の海が恋しい」「徳島に行きたい」っていうFaceBookの私の投稿に先輩たちが反応して、「GO TOトラベルで徳島に行こう！」と盛り上がった。

「一生後輩気質」な私としては、先輩たちがそういうなら・・・感染予防をしっかりして「不義理をしていた販売店の皆様へのご挨拶」という出張を入れ、「この日に徳島に集合してくれればご案内OK!」と、先輩たちのドライバー兼観光案内役を24時間仰せつかった。

東京から飛行機で到着する先輩、大阪から高速バスで到着する先輩を、それぞれ車でお迎えに行き、定番の「びんびや」さんへご案内。その後、「フレンチモンスター瀬戸内フードアート」にお連れして、シャンパンとスイーツ、そして絶景でご機嫌になっていただき、この後どうしようかとワイワイプランを相談。翌日の2日目は、またそれぞれのご興味でコースが違うので、調整は楽しくもなかなか難航するのだ（笑）

「せっかくだから、渦潮をみたい！　橋を歩いて渡りたい！」という、一番大きな先輩の一言でプラン確定。そういえば私も、仕事で徳島を回ることはあっても、観光の定番は経験がなかった。

先輩たちとキャーキャー楽しみながら渦の道を歩いた。そこから見た渦潮は、吸い込まれるような美しさと迫力だった。

渦の道には、ボランティアの観光ガイドのマダムがいらっしゃって。先輩一同、大変ノリがいいので、「それでそれで？」「ほー！なるほど！」なんて具合にどんどんマダムを盛り上げる。

観光ガイドのマダムは、渦潮のメカニズムについてもご紹介くださった。

「新月と満月の時に、渦潮は一際大きくなる」

え？　渦潮が？？？　なんて神秘的！！！

これだ、コンセプト、見つけた！！！

先輩たちより一足先に東京に戻って、すぐに書き上げた。

そして、名前も。決めた。

『Amour de Monstar　鳴門の新月』

新月。 月の姿が見えなくなるその時。
鳴門海峡の渦潮が、満月の日と並び、いちばんパワフルに大きくなります。 月と太陽の位置と、地形が生み出す神秘的な現象です。「Amour de Monstar 鳴門の新月」は、鳴門の海塩と海藻成分、そして、「鳴門の新月」をイメージした精油を贅沢に配合した、アロママッサージソルトです。

月のサイクルは、私たちの心や体に影響があるといわれています。特に新月は「リセット」「新しいスタート」を意味するといわれています。

「新しい自分に、なる。」
鳴門の自然のパワーがたっぷり入った「Amour de Monstar 鳴門の新月」で、ご自宅のバスルームをパワースポットに。

あなたならではの、ポジティブなリスタートを。

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何もかも、嫌になっちゃうこともあるし、昨日、思わず言ってしまった一言に後悔ばかりすることもある。

これまでの道があまりにも凸凹すぎて、その先の延長線に自信を持てないことだってあるし。

あーあ。チャラにしたい！ってこと。私は、ある。

徳島の自然って、なんであんなに癒しをくれるんだろう。鳴門の海が、ただそれだけで美しいのはなんでだろう。

太陽、月、地球、渦潮。

何も無理しないで大きな流れとつながって、すっかり委ねて、都度、リセットしているからなんじゃないかな。

太陽、月、地球、渦潮、そこに「私」も加えてもらおう・・・。

そんな気持ちを込めたコピーを書き上げて、プロジェクトメンバーにシェアをした。

「鳴門の新月をイメージした調合、お願いします！」