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冬の色 #シロクマ文芸部

冬の色した
夕暮れの落ち葉
カラカラと
音と色を
走らせ舞いあがる

落日を
背に
木々はみな黒
同じ生を
生きたはずはないのに

通りの
電柱は
寒そう
何も着ていないし
雀もいない

街では
老舗が消えてゆく
そんな哀しみごと
寝かしつけるような
優しい闇がくる


遠くに見え始めた
星たちは
私を育ててくれた
人たちの
まなざし


かすかに残る
明るさの
しっぽを
たぐったら
会いに行けるでしょうか

         

             おわり


小牧さんの企画に参加させてください。
小牧さんお世話をおかけしますがよろしくお願いいたします


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