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ライラック杯・短歌3首

春大根葉まで丸ごと使ひ切りシャキリ背伸ばす大根のごと

はるだいこんはまでまるごとつかひきりしゃきりせのばすだいこんのごと

春大根の葉っぱ青々と栄養がありそう。さっとゆがいてゴマ油で炒める。
ごはんや焼きそばに混ぜてもラーメンのトッピングにも最高です。
根の部分は大根おろし、サラダ、煮物、とあまれば冷凍も。
使い切るとやったぞ!とちょっと嬉しくなり、大根のように、
姿勢正しく背を伸ばしたりします。

記憶の中の建物すべて取りはらひ白々とある故郷の駅

きおくのなかのたてものすべてとりはらひしらじらとあるふるさとのえき

久しぶりに故郷に帰ってみると、駅はすっかり変わってしまった。
高校時代、いつも通った改札も自動に。
大道具係が、覚えていた建物をさっと片付けてしまったように。

形よくできた時ほど寂しくて亡父の好物オムライスなれば

かたちよくできたときほどさびしくてちちのこうぶつおむらいすなれば

オムライスは父の好物。今でも時々作るのですが、フライパンをぱっと
返してうま~~くお皿に収まったときなど、食卓で待つ父がいないのが
哀しい。父が座っていた椅子で一人食べています。

以上3首よろしくお願いいたします。🙇


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