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【日記】手荷物を解く

日曜、朝10時頃起きて支度をすませて副業先へ。夕方に事前予約をしていた本指が来たので、支度を済ませてアップリンク吉祥寺へ出向き、『瞳をとじて』を鑑賞した。3時間という長尺の作品で際立った抑揚こそなかったものの、カットの精巧さやスクリーンが照らす光と影のコントラストなど細部の舞台美術がほどよい没入感をもたらしてくれたと思う。240分という自分史上最も長いコース時間だったが少し散歩して映画を観るだけだったので、正直全く負担がなく(少々抜けている人だけど、建築や映画が好きな人なので共通言語があるというのも大きい)ノンストレスで解散。体型も細身なので「隣歩いてて恥ずかしくならない」というのもある。

1杯引っ掛けるか悩んで、空腹と翌日は月曜であることを加味して、KINOKUNIYAで安売りしていたソーセージを買って帰った。腕を組んだり、電車で隣り合って座ったりしている時に、昨日あの人と終電間際の井の頭線で並んで座った光景を重ね合わせて、少し辛くなった。またあの人と手を繋ぎたいと思うけど、多分もう叶わない。ゆっきゅんの「Re:日帰りで(ラブサマちゃんMix) 」聴きながら帰った。

なんか誰かのカラオケ履歴
眺めてるみたいな人生だったの
つまんなかったよ 君と会うまで
荷物が多い 君と会うまで

月曜、7時すぎに起床。やたらお腹が痛く、早出しようと思ったのに失敗し、職場に着いてもなお痛かった。昼にロッテリアならぬゼッテリアでさくら味のシェーキ。腹痛は?夕方にやっと治った。定時より1時間早上がりして彼氏と落ち合い豊洲PITへ。Slowdiveの単独公演。

昨年フジロックのレッドマーキーで観た以来のSlowdiveは夢幻的な美しさを纏いながら、うねるような轟音を終始掻き立てていて1時間半の曲目が体感20分程度に感じられた。終わりがあることを想起させないアウトロ、あの「ゾーンに入っていく感覚」は他のシューゲイザーバンドでは差し出せないと思う。セルフタイトルの収録曲を多く聴けて嬉しかった。来年現地で沢山観られる機会があればいいなと願う。

最寄り駅まで戻ってどうしてもビール飲みたい!となり肉麦へ。22時を過ぎていたがラストオーダー前ということで食事も一緒に。ポテトフライとナゲット、ナムル。油と塩まみれのハッピーセット。0時前に会計して帰路へ。

うちに泊まる約束だったので順番にシャワーを浴びた。彼氏は自分がシャワーを浴びている間コンビニで買ったパスタを食べていた。最初は意気揚々としていたのに、金がないから、と肉麦でフードの注文を渋っていて、自分がオーダーするよりも先に言ってくれれば合わせたのにと思う。寝る間際に今の関係性をどう見ているかという話になって、正直に「ビジョンが見えない」と言った。自分がイギリスに行くこと、彼がまだ学生であること、価値観と生活の差異、ダブルワークについて、あの人のこと。どれか一つというよりかは色々交錯して、精算する意味で今このタイミングで離れるべきではないかと思った。彼は自分が懸念するよりも先にこの日記を読んでいた(る)らしく、それ自体は別にいいのだけど以前お互いに「隠し事をしない」と誓った手前でどうなんだろうと思った。でもあの人のことを伝えずに書いていた自分にも非があるのでトントンだろうか。

別れよっかと伝えたら意外とあっさり、うんわかったとだけ言われた時が一番しんどかった。自分なりに散々目をかけてあげたつもりでも所詮それくらいだ。夜遅いから翌日でいいのに荷物をまとめてその日のうちに出て行った。自分は結局、あの人のことを忘れられない。本物の呪いだな、と思って1時前に寝落ちした。

昨年は不思議なことに自分より年下の相手と2人分交際した。どちらも相手側に好意を持ってもらって、今まで年上の男性としか付き合わなかった生粋の末っ子気質の自分にとっては迷いもあったが、半ば「やってみるか」という気持ちで了承した。今まで付き合った年上の男性の立場に自分がなってみようと思い、ほどよくわがままを言いながら、自分なりに大人の振る舞いをしてみせた。だけど結局、自分が憧れられる側に立つよりも「憧れさせてくれる人」にどうしても惹かれてしまうのだ。自分の身の丈に合わないような人を好いてしまうからほとほと救いがない恋愛気質だなと思う。今日まで付き合っていた男の子に「追う方が好きでしょう」と言われて自信たっぷりにうんと答えた。自分が目標にしている人に好意を抱いていれば、自分は常に野心たっぷりに邁進し続けられる。年中無休、無条件で鼓舞してくれる。その最たる人物が「あの人」だった。何度も書いている通り、彼と出会っていなかったら自分は今の環境を手にしていない。どんな汚いやり方でもいいから、肩を並べるよりも追い越したかった。あの人にはそう言う意味で、一生かけても手が届かないような孤高の存在でいてほしい。あの人への想いはこの先叶わなくても、それに準じるか、それ以上に魅力的な人にいつか出会えたらいいと思う。世界のどこかで。それまで繋ぎ程度にも満たない恋愛はお休みだ。

火曜、顔がむくみすぎている。泣いたか?と思ったが別に泣いてはない。完全に酒と塩分過多である。ついでにひどい胃もたれ。夜中の油がガッツリ効いている。ゼッテリアで気休めにアイスティーを買って出社。午前中、吐き気と気持ち悪さが襲って何度か席を立つ。奥二重のまぶたが歪んだ二重になる。重い。

別れてしまったけれど特にこれといって思い残したり悔やんだり、連絡をとろうみたいな特別な感情は思い起こらない。彼の前に付き合っていた子には別れ際散々厭味を伝えたけど、今回はそんな報復心も含めて何もない。ただこれまで通りに時間が過ぎていき、一人分軽くなった体でこれまで通りに色々なことをこなすだけだ。一つ言うなら、金銭面と時間の面でだいぶ自由になった。気にしすぎて自分に負担をかけるきらいがあるから、気を遣うのは元々苦手なのだ。また自分の恋愛遍歴を更新してしまい長くなったので、一旦ここで更新します。次は火曜の午後から。