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ピカソからの太郎展へ

先週末に国立西洋美術館でピカソを見たと書きましたが、素晴らしきかな芸術の秋。
お隣では岡本太郎展をやっていたので、翌日は朝から東京都美術館へ。

9:30 開館と同時に到着するものの当日券は9:30入場分SOLD OUT。
ミュージアムショップでピカソのガチャをして10:00まで時間潰し。

前回と美術館に来たのも、ちょうど半年前。
その時はスコットランドナショナルギャラリー展「THE GREATS」をやっていました。現在も日本を巡回中の展覧会で、今は九州にいる模様。

さて、TARO展ですが。
前日ピカソの多量摂取で感情をガバガバにされて、疲労感が残っていました。
加えて岡本太郎のことも無知に等しいため、今回は初めて音声ガイドを装備して臨んでみましたが、これがよかった。
ナビゲーターが阿部サダヲ!岡本太郎の言葉も、ちょっと柔らかいコメントも、ナレーションの緩急。さすが、うまいですね。今まで声優さんとか俳優さんとか、音声ガイドをスルーしてきたのですが、これからは時々こうやって聴きながら進むのもいいなと思いました。
阿部サダヲガイド、これから太郎展行くよという方に、おすすめです。

そうしてヘッドフォンを装着して岡本太郎の世界へ…..

ロビーフロアは順路もなく、皆さん好きなように作品を観ている。
行列もなく、本当に自由な空間。
絵画は大型のカンヴァスが多くて、ちょっと圧倒されてしまう私。

「反世界」
カンヴァスがデカくて、ちょっと近寄ることに躊躇いを感じる。
とにかくみんなが写真を撮りながら鑑賞するので、人間がいない瞬間を待つ。

美術の知識とか造詣などの理屈を超えて、圧倒的存在感で視覚に訴えかけてくる。正直、恐いとすら感じた。
一人であのカンヴァスにあの絵を描くって、命削ってんなぁと感じました。
山田五郎さんが、YouTubeで「デカい絵描く方がえらい」というようなことをおっしゃっていましたが、それは間違いないと再び感じました。

一方で、たくさんの立体作品は、どこか可愛らしく、子供たちにも人気。

「女神像」
iPhoneで撮影すると、モノクロの対比で作品が浮かび上がったように映る


少し怖いものも。

「顔」岡本太郎初の陶芸作品、なんと私の好きな常滑焼。
「花器」の概念を覆し、枯れ枝やストッキングで飾られ展示されたとか。
お顔は、少々怖いですが….

日曜ということでお子様連れも多く、大盛況の太郎展でした。
私が子供の頃は親と美術館に行った記憶はほぼありません。
今から35年以上昔の地元(田舎)は美術館などあまり整備されていなかったのかもしれませんし、親の美術への興味がなかったのかもしれません。
しかし、そんな環境だった自分が、こうして一人で美術館巡りをするようになるなんて、人生わからんものです。

そんな私の今回のお気に入り。
生活用品コーナー(笑)の作品は全部可愛くて欲しいものばかり。
水差しや「グラスの底に顔があってもいいじゃないか」のウイスキーグラス。
食器類やアロハシャツなど。日用品だけどお宝ばかり。
お近くにいたご婦人方も「これ欲しいわねぇ」なんてお話しされいていました。

さて気がつくともう昼の12時を超えている。
やはり美術館は時空が歪んでいる。
友人とのランチの約束時間を思い出し、最後は少し駆け足(残念!)。

前日のピカソたち展と同様、ペース配分のミスです。
しかし阿部サダヲのナビゲートもあり、最低限のストーリーを追いつつ、この企画展を楽しむことができました。

来年は名古屋にやってくるので、ぜひリベンジできればなぁ。
それまでに山田五郎さんの解説動画、出ないかなぁ。
年内はもう上野に行くのは難しいかなぁ。
あれ、大阪でロートレックやってるやん。
そんなあれこれ落ち着かない気持ちで、今回の東京おのぼり美術館巡りを終えたのでした。

素晴らしき、芸術の秋。
(友人とのランチには少し遅刻しました)

「若い夢」
最後に可愛いポーズでお見送りしてくれました。
ミニチュアを買うか、すごく迷った!


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