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【大学院受験】大学院進学を考えている大学生に贈る「東大大学院」受験のリアル(前半)

こんにちは、fromです。このブログでは特に東京大学などの大学院入試に関して、受験の概要や自分の体験なんかを共有しています。(自分の専門については過去問の解説なんかもする予定です)

今回の記事では「大学院進学を考えている大学生に贈る大学院受験のリアル」と題して、自分の体験を深く掘り下げて行きたいと思います。自分が大学生だった頃、大学院受験は多くの悩みを抱えていました。

  • 「東大の大学院を受けたいけど、実際どうしたらいいか分からない……」

  • 「そもそも外部の大学院を受けるメリットってなんだろう……?」

  • 「大学院受験するかどうか、どう判断したら良いんだろう?」

実際、周りの人達もそういう悩みを抱えている人は多かったように思います。きっとあなた、あるいはあなたの友人にもこういった悩みに直面されている方がいらっしゃるでしょう。

そこで、私がかつて知りたかった情報を、あの時の私と同じように悩んでいるみなさんに向けて共有することにしました。この記事を通じて、多少なりとも自分の進路を探す足掛かりになってくれればと思います。

この記事は基本的には時系列順に「大学に入ったばっかりで、進路のことなんて何も考えてなかったんだけど?」という大学1年生から始まります。

そして最後には私の現在地に至ります。即ち「東大の志望する大学院に受かって、晴れて新入生として入学式に出席した日」のことです。

一連のストーリーを通じて、大学院受験、あるいはもっと広く「大学院受験を目指して過ごした大学生活」を知っていただければと思います。
筆者は物理学を専門としているので学部時代から物理や数学を勉強していますが、各々の分野の話として読み替えていただいて構わないと思います。


※この記事は前半(大学1年~大学2年の内容)です。自分が大学院進学を希望するようになるまでの話で、実際に受験勉強に取り組んだ大学3年~の話は後半になります。




大学1年生

大学生活の始まり

私の大学生活が始まった2020年4月は、コロナ禍に突入して僅か数か月後の混沌とした時期でした。不安と期待を胸に新生活の準備を始めていた頃、すべての授業がオンラインで実施されることが決定しました。

オンライン授業という形式がどう影響するかは当時まったくの未知数でした。果たしてしっかりと勉強が進められるのか、友人はできるのか、そんな風に考えていたことを覚えています。

後々の大学院受験に関する内容としては、大学1年生の頃は基礎の勉強と、当時に作った友人関係が特に大きかったと思います。

オンライン授業を支えてくれた友人関係

オンライン授業が始まった当初、果たして自分が家にこもり切りの生活の中で勉強を進められるかどうかは非常に不安でした。そんな中で自分を助けてくれたのは、友人関係でした。

コロナ禍で入学式もなかったため、私たちはインターネットで友人を作りました。いわゆる「#春から〇〇大」みたいなやつですね。最初はお互い素性がわかりませんでしたが、一緒に授業を受けて授業の内容を話し合ったり、一緒にゲームなんかをするうちにだんだんと打ち解けていきました。

そんな彼らとオンライン授業を一緒に受けて、一緒にレポート課題なんかをすることでなんとかペースを崩すことなく勉強を続けることができました。

ここで勉強した大学1年生の頃の基礎的な内容は、受験が終わった今となっては「説明されるまでもない」ぐらい当たり前の内容です。もちろん受験レベルの深い知識ではないにせよ、ここで基礎的な知識が抜けてしまうと後々苦労することになっていたでしょう。

もし今、大学1年生で進路のことを悩んでいる人がいたら、自分が専門にしたい科目はしっかりと勉強しておきましょう。そしてその勉強の支えとなるような友人を作りましょう。

ここで私が作った人間関係は、後々、進路を選択する上で重要な意味を持つことになります。

大学1年生の勉強の大切さ

大学1年生では自分の専門以外の科目も必然的に勉強することになると思います。正直そういう専門外の科目はどうでもいいのですが、研究や大学院入試に使うような専門的な科目はしっかりと勉強しておいた方がいいです。

自分の場合はまったく関係ない科目というのを取らなかったので必然的に数学や物理の勉強を進めることになりました。1年時のGPA(平均評定、0~4まである)は3.7でした。少なくともほとんどの授業でSを取るぐらいの勢いで勉強していくのが望ましいでしょう。必ずしもテストで満点を取る必要はありませんが、基礎ができている程度の水準は抑えておいたほうがいいです。

これは何も大学院入試を受ける人に限った話ではありません。

自分の専門科目は、自分ならではの強みになります。大学生活を送るうえで、その知識はあらゆる場面で出現しますし、役に立ちます。なのでしっかりとそういう科目だけは押さえておきましょう。

進路に対する当時の考え

大学1年生のころの私にとって、卒業なんて遠い先の話で進路というものはまったく考えていませんでした。ただ漠然と

  • 推薦で大学院に行く(内部進学)

  • 大学院入試を受ける(外部進学)

  • 就職する

という3つの選択があることはわかっていました。しかし段々と時間が経つにつれて、友人間の話でも「将来の進路」の話題が出るようになりました。サークル活動をしている友達から「先輩が〇〇に就職したらしいよ」「〇〇大学に行ったらしいよ」なんて話も聞くようになりました。
そんな中で、私が強く「東京大学の大学院」を意識し始めたのは大学2年生の頃でした。

大学2年生

転機となったのは何気ない友達との会話

私が大学2年生になったある日、友人とゲームをしながら雑談をしているときにこんな話題が出ました。

「そういえばうちのサークルの先輩、東大行くんだって」

東大かぁ……そういう道もあるのかと。そういうことがあるとは知ってはいたけど、その言葉はちょっとした現実味を帯びて聞こえました。3年後、自分も東京大学に通っているかもしれないのかな、と。
そのときはその友達に、その先輩がどんな感じで勉強してたとかどういう人だったとかそんな話をしただけでした。

私はその日のうちに行動を起こすほど進路選択が差し迫っていたわけではありませんでした。しかし、そんな会話を切っ掛けにして、少しずつ「東京大学の大学院」という進路を意識し始めるようになります。

2年生後半、進路選択の時期へ

大学2年生も後半になってくると、コロナ禍の影響も段々と緩和されて大学に行けるようになってきました。友達と出かけてみたり、ご飯を食べに行ったり、いろいろと楽しかった時期です。
ちょうど塾講師のバイトを2年生の初めに始めていたこともあって、段々と生活が上手く行って楽しくなってきた時期です。

私は9月、10月まではかなり呑気に遊んですごしていました。しかし、段々と自分の進路を考えなければいけない時期がやってきました。

というのも、就職を志す大学生は3年生になるとインターンに参加しておくのが良いとされているからです。3年生に上がる前に自分の進路を考えておかなければ、出遅れることになってしまいます。

進学か、就職か。

それは当時の自分にはすさまじく大きな難題で、答えを出すのには数ヶ月を要しました。自分の中で答えが決まったのは、本当に3年生に上がる間際の頃合いです。

それは「東京大学の大学院を受験する」というものでした。

大学院進学か、就職するか。進路を決めるときに考えていたこと

この問題は私にとって、凄まじく難しい問題でした。
大学2年生の夏休みの時点で私は、明確に「大学院に行く」とも「就職する」とも言い切れない心持ちでした。自分がやりたいことは何なのか。何がより正しい選択なのか、悩んでも悩んでも答えが出ませんでした。

こういう悩み初めの時期は、得てして「何を考えたらいいのか分からない」という状況になりがちです。しかし私が最終的に自分の進路に答えを出せたのは、ひとえに「情報収集」という当たり前なことを徹底できたからだと思います。

自分のように大学院進学か就職かを迷っている人がいたら、まず自分の周辺の情報を集めましょう。学科や学部にキャリアセンターなど進路についての情報を持っている部署があるかもしれませんし、自分の周囲の友達やら何やらから聞いても大丈夫です。

例えば「修士・博士でも就職はできるのか」「逆に就職してから大学院に行くことはできるのか」なんてことでさえ、自分のやりたい分野や研究内容によって違います。
就職するとしたら希望する就職先は? 志望の大学院に受かるにはどれぐらい勉強しなきゃいけないのか? そういう「まだ決まっていないこと」を1つずつ仮にでも決めていって、前に進んでいきます。

そして情報が集まったら、自分にとっての最後の判断基準は「後悔しない方」でした。「やらない後悔よりやる後悔」とはよく言ったものです。

自分にとって、この「やる後悔」というのは大学院受験でした。もちろん「就職活動をする」ことが「やる」に該当する人もいるでしょう。

余談。塾講師としての経験が与えた影響

上にも書きましたが自分は2年生のころから個別指導の塾で塾講師のアルバイトをしていました。そこではいろいろな生徒を教えていましたが、受験勉強に必死になる生徒たちの様子を見ていたことも進路決定に大きな影響を与えていた気がします。

自分の人生を変えるために寝る間も惜しんで勉強をする、その姿がとてもまぶしく見えて、大学受験の時の熱が2年越しに戻ってくるのを感じたのです。

勿論、就職というのも簡単なものではありません。きっちりと対策をして勉強を続けなければいけない内容ですが、自分としてはやはり「試験」という一発勝負の場で成果を出して自分の進路をつかみ取る競争を、もう一度やってみたいと思ったのも大学院受験をしたいと思う理由の1つだったと思います。


さて、次回は後半ということで具体的な計画の考え方や受験に関する情報をどうやって集めていったかなどの話に移っていきます。
これからも継続的に大学院受験に関する記事を公開していく予定なので、この記事が面白いと思ってくれた方は「スキ」を、大学院受験をするかもしれない皆さんは是非フォローして情報を追っかけてくれればと思います。


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