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2人で冬支度を。

#20231113-288

2023年11月13日(月)
 木枯らし1号が吹いたからではないが、このところ急に寒さを感じるようになった。
 むーくん(夫)は休日で、ノコ(娘小4)は小学校。ちょうどよいので、朝からむーくんと2人、居間の冬支度をした。

 居間の中央にあるソファーを移動させ、ござラグに掃除機をかけて畳む。ラグの下に敷いていた厚みのある断熱シートを拭く。
 日頃、手の届きにくいキャビネット下などのフローリングを雑巾掛けする。むーくんは、空気清浄機のフィルターの埃を取り除きはじめた。

 洗濯機の終了ブザーが鳴れば、掃除の手を止めて、2人で洗濯物を干す。
 風は冷たいが、強いので洗濯物は乾きそうだ。
 こまかなところを人の手で終えると、あとは床拭きロボットのブラーバに任せる。
 ちょうど10時。
 折り畳んだ断熱シートを座布団変わりに腰を下ろし、しばし休憩にする。各自コーヒーやお茶菓子と飲みたいもの食べたいものをトレイに並べて、つまむ。

 ブラーバがリビングの床を拭き終えたら、屋根裏収納からむーくんがホットカーペットを出してくる。断熱シートを敷き、その上にホットカーペットを広げる。我が家はホットカーペットに専用カバーではなく、好みの柄の綿布めんぷを2枚敷いている。なんせ汚し屋の娘がいるので、冬でも気軽に洗濯したい。
 やはり2人でやると手早いと思ったが、ホットカーペットを敷き、ソファーも元の位置に戻すともう昼だった。

 早速ホットカーペットにうつ伏せになって全身で心地よさを堪能する。
 屋根裏収納にござラグを片付けてきたむーくんがリビングに戻ってきた。私の姿を目にして笑う。

 お昼を食べ、お腹が満たせるとまぶたが重くなってくる。
 「ノコが帰ってくるの、今日は何時だっけ?」
 むーくんの問いに下校時刻を返す。
 「じゃあ、家に着くのは3時半過ぎか……」
 「そーだねー。今日はちゃんと宿題を連絡帳に書いてくるかねぇ」
 むーくんがソファーを背もたれに、ホットカーペットの上に座る。そして、目をつぶった。私はいそいそと昨日中古店で買ったまま未読のコミック本を出してきて、むーくんの隣に転がる。そっとホットカーペットのスイッチを入れると、気付いたむーくんが薄目を開けてつぶやく。
 「……早速、入れたな」
 風が強い。
 キッチンだろうか、トイレだろうか、どこかの窓が少し開いているようだ。うーうーと低く風の唸りが聞こえる。
 膝掛けをどちらにも掛かるように広げる。
 コミック本は全6巻で5巻までしか店頭になかった。6巻を新本で買うか、中古本で買うか悩む。
 むーくんが掃除した空気清浄機がパワフルに稼働している。
 あっという間に寝息が聞こえだした。この2日間の休日、ノコが寝た後にむーくんは遅くまでゲームをしていたから寝不足なのだろう。寝不足はいただけないが、むーくんのリラックスタイムでもあるから無下むげにはできない。

 寝転がって、むーくんの体に背をくっつけてコミック本を読んでいたが、だんだん睡魔がのしかかってきた。
 ノコが帰ってきたら、予想不可能なことの連続でバタバタするのは目に見えている。
 我が家の居間は日当たりがとてもよく、陽射しがあれば暖かい。ホットカーペットもついている。
 空気清浄機の送風音とむーくんの寝息を音として意識できる静けさ。
 コミック本を閉じると同時に、私もすとんとまどろみのなかへ落ちた。

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