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唐揚げそばを求めて小旅行

こんばんは。
JR常磐線我孫子駅のホームにある立ち食いそば屋、弥生軒の「唐揚げそば」をご存じでしょうか?
恐らく常磐線沿線の人や鉄道ファンの間では有名でしょうし、雑誌などでも紹介されているので知っている人も多いと思います。

この名物の唐揚げそばは、そばのトッピングとして、写真のようにドーンと大きな唐揚げが載っているのが特徴で、この唐揚げ自体とても美味しいのですが、食べているうちに衣がそばつゆに浸されてまた違った美味しさになるのです。初めて食べたときに感動は忘れられません。これが440円で食べられるなんて何て素晴らしい!
(写真は唐揚げ2個入りなので600円)

ただ、これを食べるためには、そう、千葉県の我孫子駅まで行く必要があります。
東京駅から我孫子駅までJR常磐線でおよそ45分、片道運賃が649円です。まぁ、そんなに遠くはないけど近いとはいえない距離です。

時間より、往復約1300円の交通費の方が気になりますね。
食べたいものを食べに行くのだからそれくらいいいでしょ、という気にもなりますが、交通費をもう少し安くする方法はないのか。

それがあるのです。ちょっと時間は掛かりますが。
でも、歩いて行くということではありません。電車で行く方法です。
その方法をご紹介します。

ちょっと話が一旦外れますが、東京駅から新宿駅までJRを使って移動する場合、一番距離も短く、所要時間も短い中央線を使う人が多いと思います。一方、ちょっと遠回りになりますが、山手線で行くこともできますよね。この場合、経路が異なりますが、運賃は一番短い中央線経由で計算されます。

このように、東京近郊区間と呼ばれるエリア内は同じ駅を2回通らなければどのようなルートを通って目的地に行っても最短ルートの運賃が適用されます。

この制度を上手く使って(俗に大回り乗車という)、東京駅からリーズナブルに弥生軒の唐揚げそばと食べに行く小旅行をすることができます。

まずは、目的地をお隣の神田駅とし、東京駅で140円区間の切符を購入もしくはSuicaで改札を入ります。

東京駅地下ホームから総武線の快速成田空港行きに乗り、成田まで向かいます。錦糸町の手前で地上に出ますが、ここでスカイツリーが目に入ります。普段通勤に使っていない電車に乗って景色を眺めることは、ちょっとした旅気分というか気分転換になり、私は好きです。また、電車の中の読書も邪魔が入らず集中できるのでいいですね。成田までは約1時間20分です。
そこから成田線我孫子行きに乗り換えます。成田線は日中30分に1本程度のちょっとしたローカル線です。ここから我孫子までは40分の旅。車窓の田園風景に癒されます。

そして、いよいよ我孫子駅に到着。ホームに降りて念願の唐揚げそばです。唐揚げ1個入りそば440円で十分なボリュームですが、写真の2個入り600円もあります。一度、2個入りにチャレンジしましたが、そのときはお腹がパンパンになりました。
因みに、この弥生軒さんは、昔、山下清画伯が働いていたお店としても有名ですね。
人気があるだけにいつも人で溢れています。

ここでお腹が満たされたら、トイレ休憩を取って、常磐線に乗り換えです。そう、あくまでも目的地は神田駅。ここで改札を出てはいけません。
常磐線で上野まで約40分。山手線に乗り換えて7分程でゴールの神田駅です。ここで改札を出ます。Suicaであれば136円が引かれることでしょう。再び改札に入って、一駅で東京駅に到着。「帰り」も神田から東京までですので136円です。
もちろん不正乗車ではありませんのでご安心を。

というわけで、交通費はわずか272円(Suicaの場合)。そして唐揚げ1個そば440円。合計712円の小旅行です。

私もそうですが、もちろん東京駅以外の関東の広いエリアからもできますので、東京近郊区間の地図を眺めながら同じ駅を2度通らない大回りのルートを考えるのも楽しいです。

これをばかばかしいと思うか、楽しそうと思うかは人それぞれだと思いますが、私は休日に一人の時間ができた時、たまにやっているお気に入りの過ごし方です。

書いていたら無性に唐揚げそばが食べたくなってきましたが、ちょっとこのご時世ですのでもう少し我慢ですね。行けるようになったらまた食べに行こうと思います。

読んでいただきありがとうございました。


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