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【Q&A】質問をよく頂く移住やフリーランス、案件獲得、勉強法について総まとめ

※ 旧ブログ、Frontend Life in DEのリライト記事。
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どうもー、ドイツでフリーランスのフロントエンドエンジニアをしています、Arisaです。

最近ブログを読んでくださっている方から、たまにですがご質問をいただくことが増えてきました。

皆さんのご質問で一番多いのが、ドイツやそのほかヨーロッパ移住に関すること、フリーランスのエンジニア関連のトピック、クラウドソーシングでの案件獲得方法、ベルリン以外のフリーランスビザ申請状況、バックグラウンドゼロからのエンジニア転職への勉強方法などです。

1つの記事にこれといってまとめたものがまだなく、いくつかの記事に分けて時々そういったことを書いているだけだったので、これを機にまとめてみました。

海外でフリーランスのエンジニアにバックグラウンドゼロから転職したい、なりたいという人の励みに少しでも私の経験が役立てれば幸いです (:

※ ここでまとめてお答えする内容は、私個人の経験に基づいたものですので、ご自身の参考にしていただいても構いませんが、必ずしも全て参考にならないということはご理解ください。なお、私はコンサル等は行なっておりません。


今回掲載する内容は実際にいただくことのもっとも多かったご質問から抜粋しています。

掲載許可をくださったご質問者の皆様、ありがとうございます!

ドイツ、移住編

Q1. どのような経緯でドイツへ行くことになったのか?

もうすぐ5年付き合っているパートナーがドイツ人で、もともとドイツという国に行ってみた結果興味が湧き、客室乗務員時代にはほぼ毎週ドイツ便を入れていてドイツ語も話していたので、住んだことのない他の国よりは身近に感じていた国と、英語の次に理解できる言語がドイツ語だったということもあり、ドイツへ来ました。

ドバイの大手航空会社ですでに待遇や人権無視といった扱いに我慢できなかったので、日本で絶対企業に働くタイプではないとわかっていたのもあり、ドイツの労働環境とプライベートとのバランスに対する意識の高さに共感するものがあり、そこもドイツ移住の決め手になりました。

あとはせっかくフリーランスのエンジニアになるなら海外で場所にとらわれずに働きたかったので、ドイツでフリーランスビザを取得している人を多くすでに知っていたこともあり、その影響もあります。

Q2. 他の国の検討は?

エンジニアに転職しようと決めた時であればしてないです。

まず客室乗務員の時から、全くわからない言語の国で1人で生活することの大変さがよく身にしみていたので、フリーランス制度を実際に利用している人も多くいて、言語が日常会話レベルでわかるドイツ一本でした。

私は英語の生活が長いので、英語の方が楽なのですが、その他の英語圏は、フライトで好きになれなかったか、住んでみて好きになれなかったかのどちらかで選択肢に入れてないです…

Q3. ドイツや他の国も含め、海外でこれから長期間生活しようと考えているか?

ドイツで長く生活しようと思っています。
パートナーとも一緒に暮らしていますし、日本の家族もまだ元気なので、このままドイツでしばらくはパートナーと暮らすと思います。

他の国は彼が地元の企業に勤めているので選択肢に加えるのは今のところ難しいですね…

日本も考えましたが、彼は日本語に興味があるわけでも、日本が特別好きというわけでもなく、異文化や言語の違いによって生じる困難に立ち向かうモチベーション維持が難しいと思うので、2人でドイツに基本的には住み続けると思います。

相当なことがない限りないとは思いますが、別れたとしても個人としてドイツ社会に馴染みたい、認められたいという思いが強いので、私はドイツで生きていくと思います。

ドイツ、ベルリン以外でのフリーランスビザ申請状況編

Q4. フリーランスビザの取得について、現在取得状況は?

簡単に現状をまとめると、1年以上申請から審査がかかりましたが、2019年4月に無事1年2ヵ月分フリーランスビザ を取得することができました。

なぜかビザの有効期限開始が2018年12月なのが気にくわない部分はありますが、この地域で独身でフリーランスビザが出た例がなさそうなので、更新に向けて準備をしているところです。

でもフリーランスビザは本当にベルリン以外は通じないと痛感しています。

今はどちらかというと税金と年金手続きに追われています...

プログラミング勉強法編

Q5. プログラミングで具体的に作りたいものがまだないのですが、どの言語の勉強がおすすめですか?また、どの言語を勉強されたのですか?

私はweb開発、アプリ開発を行うフロントエンドエンジニアになりたかったので、HTML, CSS, JavaScript, jQuery, Bootstrap, BaaS(Firebase), API, Ajaxをまずは手始めに勉強しました。

作りたいものがまだないということであれば、割と身につきやすいフロントエンド系がおすすめです。

ドイツでは需要も高いですし、最新で欧米でマストなReact.jsあたりのライブラリやフレームワーク(ツールのようなもの)を身につけていれば、ベルリンあたりでは企業に入ることも夢ではないと思います。

私はフリーでも企業でも変わらない収入だったらフリーを選ぶタイプなので今は企業には勤めていませんが、ドイツ企業も悪くないと思います。

Q6. ほぼ独学ということですが、どのような学習ツールを使いましたか?

本当に初めのころはProgateで1ヶ月と少しでHTMLとCSSだけ身につけて、それからTechAcademyでフロントエンドコースを2ヶ月半受講して、あとは業務で覚えました。

webサイトにリアルタイムチャットアプリを併設したり、サーバ周りは簡単にクライアントのサイトを上げたりしました。

業務外であれば自分でポートフォリオサイト作ったり、WordPressのPHPや、AWSといった本格的なクラウドサーバは自分のブログテーマ作成で覚えた感じです。

あとは最近でいうとAPIベースの新世代CMSのContentfulとGatsby.jsを使った開発して身につけてます。

人に教えるのもとても良い学習方法の一つなので、CodeGritというオンラインプログラミングスクールで今はフロントエンドコースのメンター講師をしています。

ブログ記事にも書いてますので、詳細は【海外フリーランス、エンジニア】プログラミング経歴、知識ゼロから海外フリーランスエンジニアになるまでのnote記事を見ていただければもう少し詳しく紹介が書いてあります。

海外フリーランス編

Q7. 就活生です。一度日本で新卒として就職してからフリーになった方がいいという話を聞きますが、どう思いますか?

人それぞれだと思いますが、大きく分けるなら「就職してから決めたい」か、「就職したくもないから移住をとりあえず考える」かのどちらかではないかと私は思います。

私は後者の日本で就職したくもないからとりあえず海外で就職して考えた人なので、日本で就職したくないという気持ちが強いのであれば、海外で就職先を探す方が良いのではないかと思います。

就労経験も海外移住経験も両方手に入るわけですから、可能ならばそれに越したことはないと思います。

私の場合は当時仕事を選ばなかったので、運よくとあるドバイの航空会社に就職が決まって働きましたが、仕事を選ばないというのはなかなかあとで後悔するので、できれば現在の大学専攻と関連のある分野で応募した方が、専攻分野が嫌で変えたいのではない限り、特に海外の採用で当たる確率も高く、後悔しないと思います。

正直フリーランスを「名乗ること」はいつでも誰でもできます。

私も正直、まだ正式にドイツに認められたフリーランサーではなく、申請途中です。

会社に勤めている人と変わらない収入と仕事がありますし、私を長く雇ってくれているクライアントもいますが、フリーランスとして正式に認めてもらえる以上の収入と仕事内容を証明できても、海外でフリーランスになるには、ビザ取得のための忍耐力と柔軟性もなくては正式にはなれないです。

いろんな人の情報にもありますが、ビザや税金、保険、年金、住居、そのほかトラブルにも柔軟に対応できなければ、海外で暮らせないので、その忍耐力と柔軟性をすでに持っているのであれば仕事を外で見つけて移住するというのもありですし、まだ自信がないのであれば日本で数年忍耐力と柔軟性を身につけてからというのも私はアリだと思います。

ご自分が「何をしたいか」と、「そのしたいことが現実的に実現可能か」のどっちもが条件に合えばそれが最適の方法だと思います。

クラウドソーシングでの仕事獲得方法編

Q8. クラウドソーシングで具体的にどんな仕事をどのように獲得していったのか?

私の場合は、無料で知人にwebサイトとwebアプリを作ることからクラウドソーシングにつなげ、そこから特定のブロガーにアプローチした結果クライアントになってくださった方や、そのつながりで知り合った方と今はメインにお仕事をするようになりましたが、クラウドソーシングではがむしゃらに応募し、業務をしていたので、あまり参考にならない場合もあるかもしれません。

私はCrowdworksだけで業務をしていましたが、応募した案件は主にWordPress関連のweb開発でした。

案件のレベルは本当に様々です。
WordPressテーマを企業の依頼でデザインを元に作成するものから、既存のテーマの不備を補う修正に加えて、クライアント指定のデザインに修正を加えたり、オンラインショップのWordPressテーマを担当したり、はたまたWordPressにテキストモードですでに用意されている記事のHTMLタグを指定通りに編集して投稿という超簡単なものも担当したことがあります。

ただ、これらの業務の中でも実際に報酬にまで繋がったものや、業務を最後までさせてもらえたものはごくわずかです。

報酬をもらえても途中で開発チームから外されることになって、主な収入源であっても契約を泣く泣く切らざるを得なかったり、納品しても報酬未払いになりそうになって納品物をサーバから下ろして、契約解除せざるを得なかったり、クライアントとコミュニケーションがうまく取れずに契約を解約するしかなかったり、色々ありました。

我流でわからないなりにではありましたが、案件の獲得だけはしやすかったので、応募方法であれば参考にしていただけるかもしれません。

私の場合、まず応募するためのテンプレートメール文章は用意しますが、必ず以下のことを毎回含めていました。

- 案件募集をかけているクライアントの名前を文章に複数回混ぜる
- ポートフォリオサイトのURL
- 今までのwebサイト作品のURL
- ポートフォリオとこれまでの作品のスクショ画像添付(URLクリックされなくてもどんなものを作ったか、一瞬でも見てもらえる)
- 自分が住んでいる国との時差
- 時差のある中でも対応が早いとフィードバックを他のクライアントからもいただいていること
- 対応可能時間
- 専門言語やフレームワーク(勉強中のものでも含める)
- エンジニア歴(どんなに短くても書く)

これを初めの頃は毎日10個ぐらいの案件に送っていました。

とりあえず初めのクライアント獲得ができれば、Crowdworksの場合、クライアントを現在抱えていると言うのが結構大きなメリットで、「クライアントを抱えることができる人=業務を任せても問題ないレベル」と判断され、逆にオファーをもらうようになったり、応募したときのクライアントからの反応が良くなったりします。

本当に初めて案件をもらえたクライアントからの業務内容は、HTML, CSS, JavaScriptでデータベース等はなしの表面的なとあるホームページ作成でした。

このクライアントには、当時作成したものは受講していたコースで作成したwebページ2枚しか提示できていませんが、それでも案件は獲得できました。

仕事をクラウドソーシングやその他で取った経験がなくても、完成物を何かしら提示すると言うことの方が経歴よりも説得力があるようです。

このクライアントから契約をもらえたのを機に、他の案件に応募した時のクライアントからの反応が良かったり、逆にweb制作の案件が来るようになりました。

初めの頃は特にキャパオーバーになりやすいので、あまり多くの案件を一気に受注するのは勧めませんが、だいたい常に2つは最低でも案件を抱えるのがクラウドソーシングではコツかなと思います。

クライアントが現在いると言うステータスの説得力は、案件を獲得しやすくするためには欠かせないためです。

そのために超簡単なエンジニアが取るような案件でなくても、HTML, CSSが案件に含まれているものをあえて受注して、他の本命のweb制作案件を受注しやすくしていたこともあります。

クラウドソーシングでの案件獲得のコツは、応募メールのコンテンツ内容と、常にクライアントがいる状態にしておくことだと思います。

まとめと今後の目標について

私自身が2年半前にエンジニア転職を志して勉強していた時、同じ内容の記事をよく探していましたが、あまり数は多くなかったのを覚えています。

そこまで発信されていないだけなのか、実践した人がまだ少ないのか、原因は何にせよ、少なくとも、当時の私はそういった情報があまり得られず、また、知り合いにエンジニアが誰もいなかったことで、1人で崖のような坂道をママチャリで登ろうとしていたような感じでした。

頑張っていることが報われ、人に認められ始めるまで時間はかかりますし、私はかかりました。

私の場合は半年と少しかかりましたが、安定したから終わりかといえば、今度は収入を限界なく増やすというゴールと、エンジニアとしてwebからアプリにも手を広げて、もっと大掛かりなプロジェクトをこなして勉強し続けるというゴール、ドイツ語を習得してパートナーをギャフンと言わせてやるという目標が今はあります。

エンジニア、海外フリーランスだけに私も焦点を当てがちなので、ドイツでの言語の悩みや苦労していることは実生活でも後回しにしがちです。

でも2年も住むと、もうパートナーも彼の家族も、家族での集まりで英語で私に話そう、訳そうとはしなくなることを学びましたし、パートナーに訳せと言うと「いちいち訳すのは面倒」と冷たく突き放されるので、unfairだと思う怒りを押し殺して笑ってその場に居るしかできません。

ドイツにフリーランスのエンジニアで住むにしろ、ビザ一つでも彼の言語の助けがなくてはならないと言うこともかなりのストレスですし、家族の集まりが多いドイツではクリスマスやイースター、こちらの家族の誕生日、急なお呼ばれは、こちらの家族の好意には感謝していますが、これから先私が馴染めるかどうかはまた別問題で、私自身の努力にかかっています。

パートナーも言語に関しては上記の通りだし、どうにかしないと私の心が折れると1年住んで思ったので、語学学校に時間的に行けなくても、ドイツ語を何かしらもう少しコミットしてちゃんと学習しようと決めています。(そのために2018年3月からドイツで合気道をはじめました。)

こんな感じで私もまだまだ成長途中ですが、それでも誰かのお役に立てれば嬉しいです。

では

ちゅーす

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