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125ccのバイクで日本一周【87日目】 鹿児島県奄美市

キタこれ、3日目にして絶好調なお天気ですよ、キマシタよ、これが南の島の美しさですよ。感激ですよ。

ソワソワしながら何する? どうする? 何見る? 何処へ行く? もう大変。いかんせん前知識がゼロなもんでね。スマホで検索しながらウホウホです。

完全に旅気分から観光気分。まあ良いでしょう、ミーハーで行きましょう。折角なのですからマングローブなんか見に行きましょう。カヌーなんか乗ってみましょう。と言うわけで行ってきました「黒潮の森マングローブパーク」。当日ぶっ込みでもOKですよ。

受付でチケット買って、乗船前にちっとばかり講習受けてライフジャケット着ていざ出発だ。割とサクサクだ。多分初心者用の安心カヌーなので全然揺れないし楽々で乗れる。


いやあ素晴らしい天気で最高です。俺初カヌー。楽しいのなカヌーって。こんな感じで進むのですね。そして水面って光が跳ね返るからメチャクチャ暑いのな。

見慣れない植物に囲まれた川の上をスルスルっと進む。面白い経験だ。やはり何事もやってみるべきですね。とても楽しい。暑いけど。

終点でマングローブ見て、記念写真して大満足の1時間。
いやあ俺、レジャーした。

さあて、それでは次の場所に向かいます。次に向かうは俺がどうしても行きたかった見たかった加計呂麻島の「リリーの家」です。船に乗るために奄美南端の「古仁屋港」まで車を走らせますよ。

道中の景色がまた素晴らしい。これまで曇り空の奄美しか見ていなかったから、少々感動しますよ大自然。同じ自然でも北海道とはまた違う自然だ。


そうそう一応説明。「リリーの家」とは、ご存じ「男はつらいよ」シリーズの事実上の最終作である第48作「男はつらいよ 寅次郎紅の花」で、寅次郎とマドンナ役のリリーが共同生活をしていた家。ちゃんとまだ残っているのです。なので見たいのです。そばに行ってみたいのです。

そして到着「古仁屋港」。ああ、ここですか。確かに見覚えがありますよ。映画で使われた海上タクシーの「でいご丸」もちゃんと停泊していましたよ。感動です。

古仁屋港


この港から加計呂麻島へは、フェリーか小型の海上タクシーで渡れる。今回は折角なので映画と同じように海上タクシーで行くことにしますよ。フェリーは散々乗ってるしな。

船に乗り込みいざ出航です。フェリーと違って海が近いぞ。おお早い早い、そして結構な揺れだ。その中でメチャクチャ冷静に座っている地元の方達。そうですか、皆さんはこれを日常で使ってらっしゃるのですね。

この国は思っていたよりずっと広い。人々の生活も色々だ。うん。
感慨深く海上の見事な景色を堪能していた俺、ふと気づく。

船の進んでいる方向が違う気がする。

慌ててスマホを取り出し地図を検索。ああ、なるほど。そう言う事ですか。

加計呂麻島には「生島港」と「瀬相港」の2つの港があり、我々はリリーの家に近い「生島港」を目指しているつもりだったのが、こちらの船は「瀬相港」行きだったわけですね。まあ、ウッカリだ仕方ない。向こうの港に着いてから対策を考えよう。

そんな軽い気持ちで到着した瀬相港。着いて調べてみて唖然とする。船も来なければバスも無い、もちろんタクシーも。フェリーが来るのは1時間半後だ。いやいやいや、そう来ましたか。


さあて、どうしますかね。とりあえず港を出てみますか。うん、見事な景色だね。加計呂麻もやっぱり素敵だね。で、どうするか。生まれて初めてヒッチハイクとかしてみるか。だが、そもそも車どころか人通りが無いな。

ああ、海が綺麗だね。鳥とか飛んでるね。

しばし現実逃避をする俺。するといつの間にかいなくなっていた女房から着信が入る。なんとレンタカーをゲットしたとのこと。マジか、何処にあったのよレンタカー屋。やるなあ。

と言うわけで、さっきまで地元のオッサンが乗っていたようなメチャクチャ普通の乗用車を借り、なんとか「リリーの家」へ向かうことが出来ました。「リリーの家」へはおよそ16km。折角なので道中の観光名所「於斉のガジュマル」を見に行く。ここもロケ地だったりする。

於斉のガジュマル


ほう、これは凄いぞ。なんとも見事なガジュマルだ。デカいのもそうだが、造形が見事。さすがは南の島だ。ブランコがあるので乗ってみる。楽しい。ブランコとハンモックは南の匂いがするぜ。

その後、美しい加計呂麻の景色を眺めながら車を走らせ、なんとか無事到着「リリーの家」。結構時間が経ってしまいました。

リリーの家


いやあ、やっと来れたよ「リリーの家」。この作品は何度も見たのでね、気持ちは何だかクライマックスですよ。今でも垣根の向こうから四角い顔が出て来て

「こんちは。あれ? お前誰だっけ?」

と笑って言ってくれそうです。

家の周りを散歩し、諸鈍浜のデイゴ並木を眺め物思いにふける。渥美さんはこの時本当に辛そうに撮影されてましたね。体調が悪いのに喜劇を演じるってのは、どんな感じなのでしょかね。一般人には分かりませんね。でも、何だかやたら胸に来るのです。

色んな意味で「ご苦労様でした」。

諸鈍浜のデイゴ並木


さあて、それでは瀬相港に戻りますか。来た道をグルッと戻ります。が、ここで思う。俺、まだ海に入っていない。こんなに綺麗なのに奄美も含めて、一度も入っていない。折角なのでちょっとだけ海に入ってみたいぞ。

そうと決めたら即実行。目指したは美しいと評判の「スリ浜海水浴場」だ。

うん、確かに綺麗だ。海水が透き通っておりますよ。ナイスなことに誰もいないぜ。水着とかもってないから、濡れても良い服に着替え、ほんの少しだけ海に入る。

おお、冷たい。おお、空が広い。おお、水が綺麗。そして塩っぽい。ひどく久しぶりの海水浴。海に入るのなんて何十年ぶりだろうか。

スリ浜海水浴場


堤防から静かに海を眺める女房をよそに、海の中でゲラゲラはしゃぐ俺。冷たくて気持ちが良いぞと得意満面で言い放った瞬間、足の裏に痛みが。

海から上がると、バッくり切れて結構な出血。ああ、そう言えば南の島の海に入る時は珊瑚で怪我するから靴を履けと聞いたことがありましたな。

何だかテンション下がってシュンとなったので、帰りますかね。絆創膏持っていて良かったよ。スミマセンネ。因みに近くにあるレストラン「マリンブルーカケロマ」もロケ地だったりします。

再び瀬相港に着いたのはもう16時過ぎだ。いやあ、加計呂麻堪能しました。レンタカーを返し、しばらく港で待っていると見覚えのある船がお出迎え。再び海上タクシーに乗り奄美に戻ります。

瀬相港

大分疲れたが、この日はこれでは終わらない。奄美の古仁屋港に戻ると、そのまま東へ車を走らせ「マネン崎展望広場」へ向かう。折角瀬戸内町にいるのでね、美しい嘉鉄の海を見させてもらいますよ。

マネン崎展望広場


そして、そこから再度走ること10分。荒波に削られた丸石が敷き詰める海岸「ホノホシ海岸」に到着です。こちらパワースポットとして人気があるらしく、夕方なのに結構人がおりましたね。

なるほど面白い、確かに海岸は砂浜ではなく丸石だらけだ。そして波が押し寄せる度、カラカラカラカラと音を立てている。普通の海岸では聞けない音だな。

ホノホシ海岸


さてさて時間は18時。すっかり日が暮れて来たので宿に戻ります。いやあ、本日は充実した1日だった。俺大満足だ。

早く帰って風呂入ってビールだ。

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