この日は生憎の曇り空からのスタート。昨夜は同室のオッチャンから、酒に手作りのツマミにと大接待されて少々寝不足でございます。ありがとうございます。宮崎は他人に優しいな。

さて、それでは行きますか。宮崎市から海沿いの道をひたすら北上。景色は南国なんだが、道は広く交通量もあるため島の景色とはちょっと違う独特な感じだ。

2時間ほど走り日向市に入ります。目的地は日向のお伊勢様こと「大御神社」だ。ここも海と神社でナイス絶景宮崎コンボだ。

いやいやいやいや、これまた絶景。朱の派手さが無いところが、どこか伊勢神宮っぽい。そういやどちらも天照大御神が御祭神だったりするか。

社殿と柱状岩の組み合わせがとても素晴らしい。全部ひっくるめて境内なんだな。まさに唯一無二だ。

そして日本最大級のさざれ石と、古代遺跡「龍神の霊」もカジュアルにご健在。凄く貴重なものが海の側に普通に存在している。盛りだくさんです。

そして、隣に隣接する「鵜戸神社」にもお邪魔する。海に面した岩窟を入ると奥にお社があり、「ここから振り返れ」との指示が。

成る程ねえ。前知識無しで来たから、ちょっとテンション上がりましたよ。暗い岩窟の中で、独りで薄ら笑っている俺がいますよ。

やるなあ宮崎、楽しいぞ。

満足したら腹が減ったので、近くにあるラーメン屋「丸一ラーメン」に入る。何の気無しに見つけた店だったが、これがまた良かった。普通の醤油ラーメンを頼んだら、麺の上にレモンが乗ってて俺ビックリ。思わず二度見したよ。さすがは南国だぜ、驚き過ぎて写真撮るの忘れちまった。

後で知ったが、地元では有名な店らしいですな。うん、確かに美味かった。俺旅ラーメンのベスト3に入りますね。

さあて腹も膨れたし、それでは気合いを入れて走りますかね。今度は海沿いを離れ内地へと2時間ほど北上。高千穂町に入りさらに北へ進み「天岩戸神社」へと向かう。

そうそう、この間の道が非常に素晴らしかった。高低差、立体感、僻地感、そして湾曲した道。もうね、古き良き日本の町と自然と生活の絵がね、そのまんま切り抜かれて存在しているような実に美しい里山の道を走りましたよ。懐かしいような切ないような、でも初めて見るような絵本のような景色。

走っていてちょっと泣けてきましたね。この絵が見たいから俺は旅に出たのかもしれない。そんなナルシズムに浸りまくりましたね。それくらい感動したましたね。また気温も丁度良かったんだ。走行動画をアクションカムの方で録画したはずだからから後ほどアップしよう。

そして「神域」に到着する。バイクを停め、まずは歩いて「天安河原」へと向かう。

これぞ「神域」という感じのおごそかな空間が広がる。そうですか、ここが「仰慕ヶ窟」ですか、遂に来ちゃったよ。神話の舞台が本当に目の前に現れた。凄いよな、当たり前だけど実在してるんだよな。積まれた石がなんとも神秘的で、ちと怖い。

そしていよいよ「天岩戸神社」の西宮と東宮へ参る。

何だかおごそか過ぎて写真を撮っちゃいけない気がしましてね。ただただお参りさせて頂きましたよ。やはり何だか空気が違う気がしますよ。獣も大きく育つ気がしますよ。静かに歩け俺、そして泣け。

いやいや、凄いぜ神域。色んな意味で疲れるぜ。今日はもうクタクタだぜ。ちと早いが宿に向かうぜ。今日は日本酒を飲むぜ。