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お刺身やお寿司が変わる? ゲノム編集食品

私たちの食卓に登場する魚が危うくなってきました。

いま政府が予算を出し、
大企業が進めているのが、
新たな陸上養殖システムの開発と、
ゲノム編集を用いた魚の改造です。

作物の植物工場にあたるのが、新たな陸上養殖システムです。
山奥でも、水がないところでも、
どんなところでも魚を養殖できるようにしようというものです。
しかも目指すのはAIが管理するスマート養殖です。

京都のリージョナルフィッシュ社が、
先行して取り組んでいます。
同社は先日、巨額の資金調達を行い、
1万平方メートルを超える巨大プラントの国内建設と、
水産大国インドネシアでの事業展開などに取り組むと発表しました。

同社が開発を進めているのが、
その新たな陸上養殖のシステムで、
水の入れ替えや循環をなくし、
微生物を利用して浄化する仕組みです。

同社は
すでにゲノム編集でマダイとトラフグを開発し、
養殖・販売を始めています。
加えて、その新たな陸上養殖システムで
バナメイエビの養殖に取り組む計画で、
それを日本とインドネシアで行おうとしています。

このリージョナルフィッシュ社と組んで、
ゲノム編集すしネタ開発に乗り出しているのが、
スシローや京樽などを傘下に持つ
フード・アンド・ライフカンパニーズです。

このままではお刺身や握りずしのネタが、
新たな陸上養殖で生産されたゲノム編集の魚だった、
という時代がやって来そうです。

次々に登場するフードテック

農業や食料生産の在り方が、様変わりしそうです。

ゲノム編集技術を用いた食品では、
トマトに次いで、マダイやフグまでも承認され、
まもなく市場化されます。

魚ではさらに海老やマグロ、サバが開発されており、
作物では稲、小麦が開発されています。

昆虫食の市場化に向けてコオロギの開発も進められています。
このように次々とゲノム編集食品が市場化に向けて動いており、
その急激な展開は驚くばかりです。

培養肉の開発も本格化し始めました。
食肉企業が相次いで乗り出しており、
畜産業も開発に乗り出しました。
大阪に誕生した培養肉開発の企業は、
もともと臓器や組織を作り移植する
再生医療の研究に取り組んでいるベンチャー企業が、
懐石料理店のオーナー料理長と組んで設立したものです。

培養肉とは、
牛や豚の細胞を培養してステーキやハンバーガーなどを作るものです。
細胞を培養すると平面で広がっていくため、
立体構造作りが課題になってきました。
そこに再生医療の技術を応用しようというのです。
細胞を培養しただけでは美味しくないため、
多様な部位の細胞を用いたり、
調理の仕方や調味料に工夫をしなければなりません。
そこで懐石料理店と組んだようです。

このような先端技術が生み出す食品を
「フードテック」と言い、
いま農水省が推し進める食料政策の中心にあります。
いずれも安全性は確認されておらず、
まともな食品とはとても言えません。

ゲノム編集の異性化糖が日本で流通へ

ゲノム編集トウモロコシが
日本の市場に出回ることになりました。

3月20日に届け出が終了し、
国内での流通が可能になったのです。
これまでゲノム編集食品は、
国産のトマトとタイとフグが流通していましたが、
これにトウモロコシが加わりました。

多国籍企業のコルテバ社が開発したもので、
米国で栽培されたものが日本に入ってきます。

ゲノム編集食品は安全性で大きな問題を持っているにもかかわらず、
安全性についてはまったく審査されずに
届け出だけで流通が認可されました。
 
でん粉は、
アミロースとアミロペクチンから成り立っており、
アミロースが多いとパサつき、少ないと粘りが出ます。

トウモロコシのでん粉をコーンスターチと言いますが、
通常の品種ではアミロースが25%程度、
アミロペクチンが75%程度です。

そのアミロースをゼロにしたのです。
お米に例えると、うるち米をもち米に変えたものなのです。

粘りが強まるため、
トウモロコシそのものを従来の
「もちとうもろこし」に代わるものとして
流通させることが可能ですが、
主としてコーンスターチとして
さまざまな食品や工業製品に用いられるようです。

用途先として特に多いのが、
プリンなどもちもち感がおいしさにつながる食品で、
工業製品としては化粧品の基礎成分や工業用糊などです。

多国籍企業が開発したゲノム編集作物の第1号であり、
この企業はゲノム編集関連の特許を多く掌握しており、
この分野で本命の企業が登場してきたと言えます。

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