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Xmasに思うこと

毎年この時期になると、街は赤と緑に色作られていく。
そして、金色。
プレゼントの包装。リボン。
華やかだし、貰うと嬉しいし、あげて喜ばれると嬉しいし。
良い事づくめじゃん。
なんだけど、かなり、いつもひっかかる。
私の心の奥底では冷え切っていて、とても喜びきれないものがある。
華やかな季節。
ほんとは、イエスキリストの生誕のお祝いの日。
海外の救いの人が、馬小屋で生まれた日。とされているけど、そうではないという記事もある。
どちらにしても、日本ではお祝いの日ぽく、ケーキを食べたりチキンを食べたり。
そして、プレゼント。
贅沢な包装で美しく飾られる。

その包装。
紙でできている。
その紙。
パルプで作られる。
そのパルプ。
木なんだよね。

木は山にある。
その木が大量に伐採されて、紙を作る。

私の産まれた町は紙の町と呼ばれる、和紙の生産の盛んな町だった。
当然のように、山は禿げ上がる。
山崩れがおこる。
下には民家がある。人が住んでいる。それは危ない。それは危ないでしょう。

紙を作るのは、お仕事だし、悪くもなんとも思っていなかったんだけど。

ある時期、美しかった川が真っ白になった。
工場からのパルプで。
川の石にびっしりとパルプがくっつき。
魚は消え。水は無く。一面真っ白。

そんな事が続いたあと、大型台風がきた。

大雨は、山から泥水を大量に街に流した。
短時間に大量に。
いつも遊んでいた山や丘は、容赦なく泥水を短時間に大量に、街に流した。

商店街も、泥だらけになった。
民家の1階も。家具も。家電も。一度水につかると、もう使えなくなる。
畳も。柱も。
いろんなものが、泥だらけになった。

町の人は協力して、泥を洗い流し、どうにか生活できるように、整えた。

次の年。また、大型台風が来た。
今度はもっと、凄かった。

非難した2階の窓から、泥の川になった家の前の道路を見ていた。
いろんなものが流れていた。
アスファルトも流れていった。

水が引いた後の町は、また泥だらけだった。

他県の支援をいただきながら、どうにか生活できるように、整えられていった。

当時私の住んでいた家は、そこに住むしか仕方がなかったので、あちらこちらに泥の爪痕を残したまま、数年間暮らしていた。

それは、まるで私に、このことを絶対に忘れないように、と、脳裏に焼き付けるかのようだった。

高台に住んでいたお友達は、高台なんだけど泥水が入ってくると言っていた。
そして何故か、田んぼを埋め立てた新築住宅街に引っ越していた。
その辺りの被害はどれ程だったのか、今なら想像つくかもしれない。
田んぼの埋め立て。水はかない。
田んぼの泥は、水をためておくようにできているのだ。

子供の頃の、そんな体験があるもので、不必要な包装や紙の類には喜べない冷ややかな思いが消えない。

かといって、皆が豪華な包装のプレゼントを戴いている中で、自分一人が品物そのまま渡されて、平気でいられるのかは分からない。

そこに、どんな心理が働くのかは、分らない。

それでも、包装紙を直ぐには捨てられない。
暫くとっておいて、使わなかったら資源ゴミに出す。
再生紙として、生まれ変わってもらいたい。

プレゼントは、できれば、品物そのままで良い。
気持ちが良いのであったら、その気持ちを戴きたい。そこに品物が添えられていたら、その品物は、物凄く価値のあるものだから。
とっても嬉しいだろうし、大切に大切に使わせていただく。

毎年、そんなことを、とりとめもなく考えていた。

そして、今年の夏にカフェポーポキさんで猫書の個展をさせて頂いた時に、店長さんと話していて、思い出した。

包装紙。元は山の木。

また、年末近くなって、この時期になった。ちょっと、考えをまとめてみたくなって、記事にしています。

近所の奥さんは、なんでも大切にする方で、包装紙もブックカバーにしたり封筒にしたりしている。
そんなマメなのも、ステキだなあと思う。


エッセイに、そんなお話が掲載されています。

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