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ふえがむ的食レポ その4 大阪市・新御堂筋 回転寿司さかえ

回転寿司のうまい店、って最近はテレビで取り上げられることも多いけれど。

まるでなっていないね。
そもそも、あいつらは回転寿司の中では異端であるべき存在なんだよ。

つまり、回転寿司で、お皿の色で値段が違うなんてのは邪道。
安心会計の庶民の味、こそが回転寿司の基本であるべきで、単価がそれぞれ違うなんてのは、回らないお寿司に任せておけばいいじゃないか!!

江戸前の寿司、ってのは基本立ち食いだった。
庶民が気軽につまむもの、だった。
そう考えると、寿司の旨さを追求する道と、庶民の味であることを追求する道と、2手に分かれることになるのは必定。
寿司の旨さを追求する、回らないお寿司。
庶民の味であるべき、回転寿司。

だったら、回らないお寿司のような単価システムを回転寿司で採用すること自体が邪道で、近年メディアで取り上げられる「回転寿司の名店」の殆どは、邪道ということになるまいか。

その点、今日紹介するお店は、ぼくが求める回転寿司の条件「100円台前半での均一料金」を完璧に満たしつつ、味という点ではメディアで取り上げられる「回転寿司の名店」に勝るとも劣らない、まさに名店中の名店なのである。

という能書きで紹介するお店は、最寄り駅が大阪駅。
新御堂筋にある「さかえ」だ。

ぼくがこのお店に初めて行ったのは17年前。
以来、大阪を離れた今でも可能な限り通い詰めている。

当初、120円均一だったのが130円に、消費税増税にともなってプラス3%(約134円)と、流石に徐々に値上げされてはいるが、ぼくの求める「100円台前半での均一料金」をキープしつつ、そのクオリティは相当に高い。
少なくとも、地元山梨県内の「均一料金ではない」回転寿司よりは「さかえ」の回転寿司の方がクオリティが高いのではないだろうか。

実は、この「回転寿司さかえ」は、大阪の回らないお寿司「さかえ」の系列店で、仕入れもそちらと一緒、というスケールメリットの他に、回らないお寿司の職人さんたちの育成などの場として機能していることもあり、特に閑散期などタイミングさえよければ、かなりの腕前の職人さんに巡りあうことが出来るのだ。

例えばどの「均一料金」回転寿司に行っても、また「均一料金でない」場合でもぼくが巡りあった限りでは、ホタテを注文すると、○←この断面になるような、筋が縦に通った状態でシャリに乗って出てくるのだが、ぼくが行ったある時には、片方のシャリの上にはこの○の状態、もう片方は□の状態で、ホタテを横に切った寿司が乗って回ってきたのである。
つまり、一皿で2種類の歯ごたえのホタテを楽しめる。

毎回こう、というわけではなく、職人さんのノリ次第になるので、暇なタイミングだと当たりに出会うことがある、ラッキーという程度の話ではあるが……

その当たりを引いた翌日。
今度は後輩と再訪して、店内で後輩にその「当たり」の様子を説明したところ、後輩がホタテを注文。
今度は、1貫の上で○□、と切り分けたのが2つ乗った皿が出てきたという。

まあ、流石に通常営業でそういう細工の入ったお寿司が毎回出てくるわけではないのだが……

回らない「さかえ」の職人さんの育成ほか、という使い方をされるお店のため、そういう細工の勉強もここで出す、ということがあるようだ。

もちろん、レギュラーメニューのレベルも、一皿あたり定額、しかも「1皿1貫」すらほとんどない回転寿司としては異例なほど高い。

鯛皮湯引きなど、定番で置いてあるメニューからして、このお値段とは思えないほどしっかり仕事がしてある。

というわけで、写真でみてもらおう。

これらが全て134円(税込み)である。

なお、噂の「回らない方」のさかえには、個人的に1度も行ったことないのだが、後輩から収集した話によると

なんばのホストもリーズナブルで旨いと常用している名店

だそうである。

さかえ

大阪府大阪市北区堂山町3-12 玄風ビル 1F

※基本的に投げ銭つきにしているよう!
この下に内容はないよう!!

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