見出し画像

【15歳 07月のアオハルⅡ】

学年選択行事のキャンプを終え学校に帰ると16時まわっていた。
流石に、夏の16時は薄暗くなってない。正門を潜ると隣の公衆電話はウチの制服着た連中が並んでたので、チャリンコ通学の利点を考えて帰る途中にある区の施設にある公衆電話へ。(携帯電話もピッチも・・・ ベルさえ無い青春期)
カノジョに帰ったことと、その他報告。
再び、チャリンコで自宅途中にあるカノジョの家を目指す。
駅前の商店街にあるお店がカノジョの家だった。
17時とか忙しく働いてる両親と既に結婚してる姉達がチラッと見える。
裏手にある家用のチャイムを押すと、間を置かずピンクのバッグを持って出てきた。
いつものように後輪側に付けたステップに足を乗せて二人乗り。
駅前商店街を避けて、大回りで自宅へと漕ぎだした。

学校の行事で4日ほど家を空けているウチに母親は、弟を連れて伊豆大島の友人宅へ遊びに行ったし、春からオヤジは家を出てたし・・・
ん? 僕1人じゃね? 大島行ってる間1人を謳歌できんじゃね?
ったら、とりあえず、カノジョに連絡だろ?
とりあえず、家族で田舎に帰るという3日後までラブラブじゃね?
と、有頂天のバカ爆誕
とりあえず、青春の二人乗りしながら自宅。
カギを開けて玄関ドアを開けると、モアっ と熱気、2日間開けられなかった家の中から熱気。
リビングに向かって窓を開けて空気の入れ換え。
2階の自分の部屋も出掛ける前に弟に力ずくで頼んだように掃除されてた。あまりの暑さのために窓を開け、掃除機が駆けられていることしか、確認しなかったのがイケないと思うが・・・  その時は暑さから逃げることが精一杯だった。
汗ビッチョンなので、カノジョにゴメンしてシャワーを浴びることに。
10分ほどでパンイチでリビング行くとカノジョがテレビ見て、僕に気づくと・・・
「先に部屋行ってるね。」
と、階段を上がっていった。
薄暗くなってたから「電気の場所解る?」
と聞くと、暗くなりかけの2階から「大丈夫だよ」と聞こえた。
キャンプの汚れ物をバッグから出して、洗濯機にほおりこみだしたときに2階から、カノジョの声が聞こえた。

「きゃぁ〜」

何事かと思って、急いで自分の部屋に走った。
『なに? 何かあった?』
と、若干戦闘態勢のパンイチ野郎。
「アレ・・・」 と、指指した先には、タンスの奥に仕舞ッたハズの自販機で買ったおっぱい本が、使ってない机に積み上げられてた・・・
弟からの手紙が添えられて。
【多分、キャンプから帰ってきて、隠して置いた本が机の上に平積みされていることに怒るだろうが、一人で帰ってきてこの手紙を読んでいることを祈るよ。】
なんか素直に掃除機駆けてくれると思った僕がバカだった。
が、逆に平積みされたおっぱい本に興味津々のカノジョ・・・
人のベッドでナニ熟読してんの?(笑)