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映画館に求めるコト〜個人的観賞のお作法

今日は4月1日。
エイプリルフールです。
嘘の日。
もう一つ、映画がお得な日。
コレ本当。
って事で、例によって失業中のお暇な身分な貧乏人なので(ホンマに)、嘘の日にピッタリな「騙し絵の牙」を観賞してきました。

行ったのは、注目していた、シアタス心斎橋
イオンシネマ初の大阪市街中心部のシネコンです。シネコンといっても、心斎橋パルコ12階、ワンフロアのみのテナントで、スクリーンは7つ、1つ50〜70席という小規模シネコンです。うち1つは「グランシアター」というハイグレードシートのみ9席、ドリンク&スイーツ付き4000円!全体的に大人向けハイグレードな映画館をコンセプトにしています。

今日入ったのは、キャパ79席、最大のスクリーン6です。

最前列は寝そべりタイプのコンフォートシート、最後列がドリンク付きのハイグレードシート、それ以外の一般席も全て皮張りシートで両サイドにパーテーション付きです。
千鳥配置になっていて、コロナの今は1席ずつ間隔を空けて販売しています。
写真の通り、画面は小さめ。ですが鮮明度は良く、音響もクオリティは高いです。
ただ、ビル内のワンフロアに入れ込んでるので、床は僅かな傾斜のみ。天井も低いです。
千鳥配置なので一応前席の観客の頭が画面に被る事は無いですが、斜め前の観客の頭の影は若干気になります。なによりも、座席両サイドに置かれた木目パーテーションの光沢が明るいシーンに反射して気になる。
コロナが終わって全席販売になると、もっと画面に集中出来なくなりそうな気がします。

勿論、昔の映画館はもっと環境が悪かったので贅沢な悩みでは有りますが、郊外のSC(ショッピングセンター)併設のシネコンが充実している現代、どうしても求めるところは高くなります。

多くの観客は、そんなに意識しないかもしれませんが、普段から本数を観る映画ファンと云われる層の方なら同じように求めるクオリティは高いのではないでしょうか。

最近は、何処も事前予約出来るので、空席確認が公式サイトで出来ます。すると、舞台挨拶回は別として、大抵は後部中央座席から埋まって行くのが常です。という事は、それほど頻繁に映画館に行かない層は、大画面で観る欲求は低いのでしょうか。
家で配信作品をテレビで見るのと意識的には変わらないということかもしれません。
でも、折角、大人数で同時に大画面で楽しむ特別な空間ですから、個人的には前の方、画面が視界いっぱいになる席で見たいです。

座高が低い子供の頃は、北野劇場でも南街劇場でも、全席の人の頭で画面が隠れて嫌な思いをした時代のおっちゃんなので、出来れば階段状のシアターの方が好きです。

フラット(平面)なスクリーンより、幾分湾曲したスクリーンの方が好み。フラットだと中央部以外で画面の歪みが気になります。

湾曲スクリーンなら、入場口横などの2〜4人横並びの列を選びますし、出来れば通路横の端っこの席を選びます。通路側向き=斜めに座ると他の観客ノ頭が邪魔になりにくいです。

事前予約していても、上映開始の20分前にはシネコンに到着するように向かいます。どんな客層がどんな作品を観にきてるのか?観察する為です。混雑していたらトイレを済ませ、コンセッションに先に並んでフード、ドリンクを購入しちゃいます。空いてるならブラブラします。呼び込みが有れば直ぐに並び入場、席に付きます。空いてる場合は半券を持って外に出てトイレとフード、ドリンク購入へ。

最近はシアターが明るいうちから新作情報などが画面に流れていますが、開始ギリギリに席へ戻ります。そして携帯の電源を切ります。CMなどはスルーして目をつぶって目を休ませます。予告編が始まれば、しっかり観ます。情報収集です。マナー啓蒙やコロナ対策ムービーはスルー。ノーモア映画泥棒が始まればしっかり観賞です。
本編が終わってもエンドロールは最後まで観ます。
シアターが明るくなったら、ゆっくり携帯の電源を入れて、上着を着ます。席を立ち出てゆく人たちの様子を観察します。満足出来た作品なら結構ザワザワ会話してますが、イマイチだと無口で出てゆく人が多いし、中には殆どが苦笑している作品もあったり。自分の感覚と合ってるかの確認タイムですね。ほぼ空になり掛けたら、やっと外に出ます。

良い映画を観れたら、この余韻を味わう時間がとても好きです。最近なら、シンエヴァ初日初回のTOHOシネマズなんばIMAXはとても良い雰囲気で、殆どの観客が濃いエヴァファンだった事もあり、笑顔だったり涙目で、満足そうな顔をして、大いに感想を述べあって、ロビーは凄い熱気でした。

さて、最近のシネコンで気になる事が有ります。コンセッションの行列です。まだまだ多いのが、窓口其々に列を並ばせる櫛形タイプ。
あれだと、各お客の注文数やスタッフの技量次第で、列の進行にどんどん差が出ます。上映開始前の限られた時間、あのスタイルを取られてしまうと、要らない焦りでストレス満タンです。一方、郊外のシネコンで増えたのが一列タイプ。蛇行する様に一列に並ばせ、空いた窓口から順に案内するのでストレスは軽減されます。
思うに、窓口の収受担当スタッフと商品準備スタッフは分けるべきだと思います。オーダーを聞いて、後部に行きドリンクとフードを用意し、戻ってきて確認の後、支払いを処理します。其々にそれをやるので、カウンター後方でスタッフも交錯しますし、移動距離が無駄に延びます。カウンターの外で見てるだけでイライラします。繁華街のマクドのように、担当を分けて効率良く作業すれば、回転は相当早まると思うのです。もっと言えば、アイドル大箱ライブの物販のように、カウンター前に行ってからオーダーに悩ませるのではなく、列の間にオーダーシートを書かせてしまえば、もっと回転が速まります。

今やデジタル上映、プログラミングされた時刻通りに進行するシネコンです。時間との戦い、観客のストレス軽減をもっと考えている頂きたいものです。各館支配人諸氏、ご検討下さいませ。

更に願わくば。。。
ポップコーンの作り置きは程々にして頂きたい。最近は作り置きが大量で、オーダーした物を観賞しながら口にした時、若干湿気てる事も少なからず有ります。
また、シネコンによってサイズが違うのも悩みの種。容器にも違いが有ります。食べ残しても容器を折って持ち帰り可能なシネコンも有って、アレは有難い。
TJOY新潟万代もそうでしたし、TOHOシネマズなんばもそうですが、プラスチックトレーがフード部分とドリンク部分で凸凹の深さが違い、ドリンク部分が座席のホルダーにすっぽりハマり、回転させられるタイプ、アレは有難い。片手で持てて、エントランスのチケットチェックの際、慌てずもう片手で半券を見せられます。
ユナイテッドシネマ新潟では、フードとドリンクをビニール袋に入れるだけでしたから、中身が傾き、気を使いました。

さて、コレは気にする人は殆ど居ないと思いますが、ロビーの雰囲気
やはり、非日常のエンタメ空間を楽しむためには入口からの演出は大事だと思います。
例えば、イオンシネマ新潟南(亀ジャス)は、間口は広いものの奥行きが狭く、週末には人混みで大変でした。天井が高く、正面奥上部にジブリアニメの大パネルが有って、演出は良かったんですけどね。一方、イオンシネマ新潟西は、間口も奥行きも充分広く、天井も高く、看板やポスターも多く、雰囲気良かったです。ただ、SC自体が寂れてしまって、シネコン向かいのテナントが無くなったりして、妙に醒めました。
大阪に戻って一度観に行きたかった日本最大のIMAX!109シネマズ大阪エキスポシティ。確かに巨大なIMAXのシアターは興奮しました。しかし、ロビーが小さく、箱型の無機質な空間だったのは残念でした。

そういう意味では、今回オープンした、シアタス心斎橋は、大人向けなハイグレードシネコンというコンセプトを上手く演出したロビーでは有ります。シネコン自体が小さいのでロビーも小さめですが、部分的に木目を使い、装飾も良いと思います。一つ注文するなら照明をもう少し暗めにすれば、もっと高級感を出せるのになぁと感じました。ただ各スタッフの応対は丁寧で好感持てます。また、各シアターへ向かうアプローチもシンプルで落ち着いていて、さり気なくリッチさを演出出来ていました。

たかがシネコン、されどシネコン。
映画という非日常空間を存分に楽しむ為、全体に抜かりない演出を是非頑張って欲しいと思います。今後は配信サービスがもっと充実して、もっと大きなライバルとなる筈ですからね。

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