ここでいったん、時系列ぶった斬って、出産前の話に戻る。

幼少期から鬱傾向で、思春期からは摂食障害で、一時は強迫性障害で通院＆投薬もあり、常に生きるのがしんどすぎた私なんだけど、

初めて体の底から「楽しいいいいい！！」という感覚を知ったのは、沖縄料理店で働き始めた時だったんだよね。

それまでの店では厨房担当だったところ、その沖縄料理店ではホール担当になった私。毎日のように大人数の宴会があるその店は、もう仕事忙しすぎ。大股で歩き回りまくりながら手も高速で動かし続ける。とにかくずっと全力で動く仕事だった。

じっと立ちっぱなしで手だけ動かす厨房の仕事とはえらい違い。基本的に体を動かすことが苦手で恐怖感すらある私は、最初の数日どんどん死にたくなっていってしまった。

が、そこを超えたら急にだ。めちゃくちゃ楽しくなってきたんだよね。

ものすごい運動量の仕事をこなしながら、今まで味わったことのない「腹の底から笑う」とか「生きてるのが楽しい」という感覚を知った私は、びっくりしていた。

これまで揺るぎない自分の性格だと思ってた、あの重苦しくどんよりした感じは、性格ではなくてただの「状態」だったんだ、、！

私にはこんなに元気で明るくアクティブな状態もあり得るんだ、という衝撃。

それまでの人生、ずっと深い穴の底から自分以外の人たちを眺めてる感覚だった。地上にいる人たちはとっても楽しそうで、私とは違う生き物だった。

突然穴から抜け出て地上デビューした私は「あれ？私も普通の人みたいに笑ってる！はしゃいだりしてる！」というのがもう珍しくて面白くて、毎日楽しくて仕方なかった。

その頃、ベリーダンスに出会って衝撃を受け、習い始めた私は、仕事でもプライベートでもとにかく体を動かして、ひたすらハッピーな毎日を送ることになった。

それまでがずっと鬱だとしたら、あれは躁のような状態だったと思う。とにかく毎日クスリでもキメてんのか、ぐらい元気だった。楽しすぎてごはんもろくに食べなくて平気だった。

今の私なら、その時なぜ自分がそうなったかよく分かるのだけど（骨盤を動かしまくって、急に仙骨のエネルギーが通ったからだよ、、！）当時の私には何が何だか分からない。

鬱も摂食障害も消えてしまった。私はもう大丈夫になったんだ！と思った。

たのしいいいい！今なら何でもできる気がする！という謎の万能感に包まれて、毎朝尻から跳ね起きるみたいなテンションだった私は、さて何か新しいことを始めようと沖縄料理店の仕事をやめた。

その途端、妊娠した。

妊婦を新規で雇ってくれるところはなく、はまりにはまっていたベリーダンスも、妊娠中は何かあったら困るので、、とレッスンを断られてしまった。

骨盤動かしまくりライフが突然終わった私は徐々に調子を崩していくのだけど、その時はまだ自分の変化に気付いていなかった。。