変な友達がいます。
小中高一緒で、学校が一緒だった歴がなんだかんだ一番長いです。
私は中学から中高一貫の学校へ行ったので、ほとんどの同級生とは中学でバラバラに。
なので、とてもレアな友達です。
けれど、そんなに仲良くはありません。
学校が一緒だった間ほとんど話したことがないくらいに。

高校卒業以降、年に１回は最近どう？みたいな連絡をくれます。
大学で学校がバラバラになってからの恒例行事みたいなもので、生存確認と近況報告をします。
なので、元気かどうか、この１年何をして、何を考えていたのかというのを大雑把に知れます。

どんな人？と聞かれても上手く答えられません。
友達の断片的なことしか知らないからです。
長期に渡ってその友達の生き様を見続けたことがないから、よくわかりません。
ただ程よく知っていて程よく知らないから、だいたいなんでも話せます。

友達は高校までサッカー一筋でした。
だから、勉強では絶対に負けないと思っていたのに、大学に入ってからは勉強もバイトもがんばっていて、正直負けてる…って思っていました。
今は仕事もバリバリがんばっているそうです。
そんな友達を悔しいけれど、尊敬しています。
毎日一生懸命に生きているから。

友達は、年に一回連絡してくるたびに、時間が足りないんだ！と言っていました。
やりたいことがありすぎて寝たくない。
朝が来るのが待ち遠しい。
とも言っていました。
そのころ毎日に嫌気がさしていた私は、この友達の言うことがよくわからなかったし、ただただすごいねとしか言えませんでした。
とにかくキラキラしていました。

そんな友達を素直に尊敬すればいいのですが、
なんだかむかついてしまいます。
それを友達にも言っているし、友達はいいよ別にと言います。
友達公認でむかついています。
私は根は負けず嫌いなので、この友達に負けたくないのだと思います。
そんなことを言うとこれは勝ち負けじゃないじゃんと正論で返ってきます。
こうして私はより一層むかつくのです。

こんなにむかついているのに友達をやめられないのは
この友達の言うことがいつも的を得ているからです。
なるほどと納得させられるし、考えさせられます。
占い師のように何も言わずともずばり当てます。
だから耳を傾けてしまうし、友達でいてほしいと思います。

この前この友達の話を聞きたくて２年半ぶりに会いました。
友達は留学の関係で今大学４年生なのですが、学生でありながらビジネスを立ち上げています。
それも何個も。
１つのビジネスでは収入がバイト以下で苦しかったから、お金を生み出さなきゃと思い、自分でビジネスを立ち上げたと言っていました。

もうこのころにはむかつくことも忘れ、尊敬しかありませんでした。
なんだこの若者は？！といった感じです。

この若者に、「どうやって実現させたの？」と聞いてみました。
すると、「簡単なんだ。」と答えるのです。

「つくりたいものを具体的にイメージする。それに関係がありそうな人達に声をかけまくって仲間を集める。あとはそのイメージに沿って必要な材料をそろえて、仲間と一緒につくっていくだけだよ。」

まるでなにかの工作をしているかのように答えるのです。そして、

「実現できるかどうかというのは、やるかやらないかの違いなんだ。ほとんどの人がやらないから実現しないだけ。」

とも、若者は付け加えました。
博多弁の抜けきった標準語でした。
この若者は東京で、自分のしたいことに誰よりも真剣に向き合っていたし、それを実現させるために誰よりも一生懸命でした。

この話を聞いて福岡に帰ってきた後も、私は相変わらずこの友達にむかつき続けています。
けれども、それ以上に尊敬しています。
やってみたいことの実現方法がわからず一人で煮詰まっていたので相談してみたら、見事に解決策を教えてくれました。
だから、悔しいけれどまじめに相談するし、これからも友達でいてほしいと思います。
悔しいくらい尊敬していて、悔しいくらい良い友達なのです。

「悔しいはすてき」ハンドクリーム

韓国のインキューブのような文房具屋さんで買ったのですが、ネットで探しきれずリンクが貼れませんでした。
たしか日本円で70円くらいだったはず！

今日この友達に相談して、悔しいけどその通りだなと思っていた時にこの子が目に入ったので、こんな名前をつけました。
悔しいはすてきって言ってみよう。