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新宿の思い出とゲイの話:新宿二丁目のほがらかな人々

アニス(八角)のお酒を飲んだことはありますか?私は数回しかありませんが、衝撃的で未だに覚えているのです。水で割ると白くなる、甘い不思議なお酒。飲ませてもらったのは、新宿の小さな……フラメンコ?をテーマにしたスナックのようなバー。つぎはぎのような路地裏の狭いお店。思い出が詰まった写真が壁にいっぱい貼ってある。有名なダンサーも来たんだとか。そんな話をしたような……。もう随分昔のことで、記憶に自信がありません。白っぽい看板猫を、撫でさせてもらったことは覚えているのですが。

身の周りには無い、ニッチでコアな場所がたくさんある新宿。地方へ行くと、そういった文化に触れる機会は、少ないと思います。探せばあるのかもしれないけれど、点在していてどこにあるのかわからないのです。

なかなか味わえない多様性の味を、この本を読んで思い出しました。

ほぼ日で連載していたコラムを本にまとめたものです。3人のゲイが、新宿二丁目で語る恋愛、仕事、人生観は、どれも自分にない視点で、独特で、素敵なお話。

新宿は、人が多いから自由になれる不思議な場所。もしこれが、住民が100人もいない集落だったら、目立ってしまってとても語れない。新宿の人口は約34万人いるらしいですが、近隣から集まる人も含めればもっともっとたくさんの人が行き交っているでしょう。

行き交う人はみんな違うから、「普通」なんて言葉でひとまとまりにしない。丁寧なコミュニケーションの本質が語られていると思います。

アニスの独特な香りと甘みが懐かしい。久しぶりに飲みたいなぁ。

もっともっとGIVEできるように、精進します!