摂津国長柄人柱(せっつのくにながらのひとばしら) [現行上演のない浄瑠璃を読む #3]
初演=享保12年[1727]8月 大坂豊竹座
作者=並木宗輔・安田蛙文
蘇我入鹿の叛逆を藤原鎌足がおさめるまでを描く王代物。
物語の枠組みは『妹背山婦女庭訓』に近い。物語の舞台として大神神社も登場し、ここから『役行者多峯桜』そして『妹背山女庭訓』へと繋がってゆく浄瑠璃の系譜を感じられる。
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すごいのが、蘇我入鹿が逆心を起こした理由。
帝(女性)に懸想して、それが叶えられなかったから。
そんな大胆な奴、おる?????
かねてから帝に恋文を送りつけまくって父・蘇我