俺の「音楽進路」

 中二の時、俺は「KISS」と「ビートルズ」というバンドに出会った。そして俺は高校一年の時、音楽進路を「洋楽ロック」に決めた。このあたりのことは「A-wave」でも軽く語ったが、この「高校一年のころ」というのは、脳内が強いスポンジ時代で、このころ聞いた音楽が、生涯の音楽ベクトルを決めてしまうのだ。
 しゃかりきな仕事から解放された50代あたりになると、音楽好きなおやじ達は「音楽」を再びやり始めるのだが、高校の時「ロック」に進学したおやじたちは「バンド」を組みたがるし、「フォーク」に進学したおやじ達はアコギで弾き語りを行う。俺はロック派だったので、おやじバンドでビートルズの歌などをプレイしたりしている。
 1950年代から1970年代初期くらいまでかな……に生まれた人間は、洋楽、邦楽、ロック、フォーク、歌謡曲という風にざっくりと音楽を分けて聞いていたので、自分がどの進路を目指すのか分かりやすかったのかも知れない。邦楽が「J-pop」と呼ばれているようになってからは「ロック」「フォーク」なんてカテゴリはなくなって、代わりに「ヒップホップ」「テクノ系」「「クラブ系」「デスメタル」「グランジ」……ってな具合にカテゴリが細分化されてしまい、どこに進学したらいいのか分からなくなった。で、とりあえず好きなミュージシャンたちの曲を聞き倒す……でも「モーニング娘。」は知っている、「ジャニーズ系」は知っている、「AKB」は……なんて感じなのだろうか。

 ところで、オフコースの「秋の気配」(1977年リリース)だが、この曲を知っている人はどれくらいいるのだろう。なんかそれが無性に気になってしまって……。20代の人は多分知らない。30代の人は微妙、40、50代は「よく知っている」って感じかなあ。
 年代の違う人間とカラオケに行った経験のある人なら分かると思うが「音楽進路」が違うと、全然知らない歌を延々と聞かされたり、こちらの歌う歌を相手が知らなかったりして気まずい時間が流れたりする。同じことが「秋の気配」にもいえるかも知れない。
 いい大人が、この歌を歌い散らかす企画が持ち上がっているので、原曲を知らない人は「ニューソング」として聞いていただけるといいなあww

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