貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol244 美容室経営は、スタッフ数を増やして会社を大きくした方が良いの?もしそうだとすれば、その理由は?

 美容室の経営は、大きく分けると二通りに分けられると思います。
 一つは、『スタッフ数や店舗数を増やして会社を大きくしていきたい…』という方針の経営と、もう一つは『少数精鋭でどこにもないようなオンリーワンサロンを目指したい…』という経営と…。どちらが良い悪いではなく、どちらも立派な経営の在り方だと思います。
 ただ、スタッフ数や店舗数を増やして会社を大きくすることって、誰がどういうメリットや恩恵を享受できるのでしょうか?
 となってしまうこともありますよね。
 ビック志向が決して悪いわけではありませんが、会社を大きくする大儀や目的が曖昧だと、会社が大きくなった分、問題が山積したり、スタッフにも余分な時間とエネルギーや苦労を強いられることになり兼ねないですよね。

 会社を大きくしたいなら、なぜ大きくする必要があるのか?を明確にし、誰にどう喜んで欲しいのか?誰がどのような恩恵を享受できるのか?をなるべく具体的に示すことが必要だと思います。
 偉そうに書きましたが、そういう私自身も、若いころ、大義もなく、目的もなく、5店舗を目指したことがあります。
 その動機は、私が27歳ぐらいの時、ある経営者向けの合宿セミナーに参加したことがあり、たまたま、100人10店舗の経営者と同部屋になったことがありました。その経営者は容姿も考え方もとてもカッコよく、私は一瞬にして憧れの人となりました。
 私もそうなりたいと思い、その後5年間で5店舗になりました。
 5店舗になったのはいいのですが、私には、会社を大きくすることの大義も目的もありませんでしたので、様々な問題が止めどもなく降ってわいてきました。
 教育の問題、人間関係の問題、離職の問題、求人の問題、挙句の果てには盗難の問題まで…(笑)特に人間関係の問題は、一つ解決したらまた一つと…火消しに追われる毎日だったような気がします。(笑)
 そんな未熟な経営を経て、問題だらけだった会社から、何とか問題が少ない会社へと育ってきました。
 それは、会社の方針を明確にしてからでした。

1.会社の理念(何のために会社があるのか?会社の存在理由)

2.会社のビジョン(3年後、5年後会社をどうしたいのか?)

3.会社のバリュー(大切にしている価値観)
 
の3つです。

 特に、会社のビジョンですが、今までは、スタッフ数や店舗数を増やすことや、年商をビジョンに掲げるだけにしており、働く一般社員には無縁なビジョンでした。
 そこで、『働くスタッフのためのビジョンに作り変えたのがきっかけでした。

 そのように方針転換をしますと、会社を大きくすることが目的ではなく、社員の『待遇面』や『キャリアプラン』や『美容師としての遣り甲斐』を目的にして、それらを達成するための会社のビジョンとなりました。
 そうなんです。会社を大きくすることを目的にするのではなく、会社を大きくすることは、働くスタッフを良くするための『手段』として明確にすることが大事だと思います。

 ご参考になるかどうか分かりませんが、わが社の会社を大きくする社員のメリットを3つご紹介します。

  1. スケールメリットによるワンランク上の待遇面の実現

  2. 専門分野のチーム化(プロフェッショナルチーム)

  3. キャリアプラン上のポストの増大

 この3つを具体的に明記することを経営ビジョンの柱にすれば、賛同してくれるスタッフは、必ず増えると思います。
この3つの詳細はまたの機会にお伝えさせて頂きますね。

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