義務教育の話

不登校の少年YouTuberがえらい叩かれている。

「義務教育でも無理に行かなくていい」
とは思うけど、それはいじめられたり、環境に馴染めなかった場合ではないかな。

その国に住む子供全員が、同じように学校に通えて、タダで教育を受けられるというシステムは、とてもとても贅沢なことで。
きっと日本でも、つい100年ほど前は家庭の事情などで学校に行かせてもらえない子がたくさんいて。
世界に目を向けると、今現在、学びたくても学べない子なんか山ほどいて。

「家で教育を受けさせている」
とはいうけど、学校で先生や友達から学んだことは、勉強以外にもたくさんあった。
いいことも悪いことも。
少なくとも自分は、たくさんの人を観て、たくさんの話を聴いて、自分の中での好き嫌い・良い悪いなどの価値基準を決めていったのではないかな。そして、自分と違う意見を尊重するということも。

まず親がそのことを我が子に伝えるべきではないだろうか。
国という集団の中で生きる以上、集団の中で学ぶことは少なからずある。

無人島で自給自足してるわけではないのだから。

あの子に罪はないと思う。
まだ自立もできない年齢の子供が、たくさんの人に叩かれているのは、他人事ながらとてもツラい。

もう一つ、それをYouTubeで発信して、エンターテイメントとしてしまったことが、叩かれている原因ではないだろうか。
「無償の美学」というのが日本には昔からあるように感じていて、少なからずビジネスの臭いがするものに、拒否反応を示す人は多い。
僕は人の家のことなんで、どうでもいいけど。

僕はあの親子を見て「義務教育に縛られなくていいんだ!自由だ!」とは思わなかった。
自分が仕事をしている間に、子に勉強を教えてくれて体育で運動させてくれて給食でバランスのいい食事をさせてくれるなんて、とても素敵なシステムじゃないか!と思っています。
改善点はあるにせよ、今後もずっと続いていって欲しいシステム。

学校に通い始めて思ったことは、我が家の常識が全ての家に共通することではないということ。
それぞれの家にローカルルールがあって
「え?それ嫌じゃない?」と思うこともあれば「それ良い!うちでもそうして欲しい!」と思うことも。
そういう違いを知れる事も、とても刺激的で楽しかった。

芸人の養成所に通ってまず言われたことは
「常識を知りなさい」
ということ。
「常識を知らない人に、常識は崩せないから」
だそうです。
僕もそう思います。
「常識なんてくだらない」
という人もいますが、その人が常識を分かってなかったら、とたんに何の説得力もなくなります。

もしあの子が、義務教育に違和感を覚えたならば
まずそこを通過してから異を唱えてもよかったのではないだろうか。

我が家には4歳の息子と3歳の娘がいる。
息子は再来年には小学生です。
もちろん行かせます。

勉強して運動して遊んで恋をして。
もし行きたくなくなったら理由を聴いてあげて。
それに納得したら少しだけ休ませて。
また楽しく行けるようになる道を考えてあげたいと思います。
言うのは簡単ですけどね。

そんな僕は、小中高とほぼほぼ皆勤賞。
休んだのは風邪とかでせいぜい年に一日二日。
でも後悔してることがあります。

遊んでばっかりじゃなくて、もっと勉強しとけばよかった。笑

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