「マイホームが古くなった」「家族が増えて手狭になった」このような理由から、戸建てを住み替えたいと考えていませんか？

しかし、戸建てを住み替える具体的な方法がわからず、なかなか行動に移せないという人も多いでしょう。

そこで今回は、戸建ての住み替えを検討している人向けに、手順と注意点をわかりやすく解説します。

戸建てを住み替える方法と手順

自己所有の戸建てを住み替える方法は、「売り先行」か「買い先行」かによって手順が異なります。

それぞれの一般的な手順やメリット・デメリットを確認しましょう。

「売り先行」での住み替え

1. 現在の戸建ての売却査定を依頼する

2. 不動産会社との媒介契約・売却活動

3. 新しい住まい探し

4. 現在の戸建ての売買契約・決済

5. 新しい住まいの購入・決済

6. 引越し

現在の戸建てを売却するために、まずは不動産会社へ売却査定を依頼します。複数の不動産会社で現地調査を実施し、見積額を出してもらうのがおすすめです。

査定を依頼した不動産会社の中から仲介の依頼先を決めたら、媒介契約を締結。売却活動のスタートです。同時進行で、新しい住まいも探します。

現在の戸建ての購入希望者が見つかったら、売買契約の締結と代金の決済です。その後、新しい住まいを購入して引越します。

売り先行で戸建て住宅を住み替える場合、新しい住宅の購入資金を確保できることがメリットです。売却額に応じて新しい住まいを探せば、予算オーバーになることもないでしょう。

しかし、売却が完了するまでに時間がかかる場合があり、その間は新しい戸建てに住み替えられません。転勤や子どもが生まれることを理由に住み替えを検討している人にとって、タイミングが定まらないのはデメリットです。

また、戸建ての売却後に新しい住まいを購入できていなければ、賃貸に住む必要があります。賃貸に住む場合、家賃や引越し費用などのお金と時間がかかることも覚えておきましょう。

「買い先行」での住み替え

1. 新しい住まいの物件探し

2. 現在の戸建ての売却査定を依頼する

3. 購入申込・住宅ローンの審査・売買契約

4. 新しい住まいの購入・決済

5. 引越し

6. 不動産会社との媒介契約・売却活動

7. 古い戸建ての売買契約・決済

まずは、希望条件に合った新しい住まいを探します。気になる家が見つかったら、物件の内見や条件交渉を経て、購入申込書を提出。住宅ローンの事前審査も申し込みます。同時に、現在の戸建ての査定を依頼しておくと売却がスムーズです。

住宅ローンの事前審査に通過したら、売買契約を締結します。売買契約後に住宅ローンの本審査へ進み、正式に審査をパスできたら融資の申込手続きです。

住宅ローンが下りたら、新しい住まいの購入代金を支払います。その後は、売り先行と同じように不動産会社との媒介契約、売却活動、売買契約という流れです。

買い先行での住み替えは、スケジュールが立てやすくスムーズに引っ越せます。新しい住まいがすでに確保されている安心感もあります。

一方、古い住宅の売却価格が予想よりも低い場合、資金面での負担が大きくなることがデメリットです。

住宅ローンが残っていても住み替えは可能

住宅ローンが残っていても、「住み替えローン」や「つなぎ融資」を利用すれば、住み替えは可能です。

住み替えローンは、現在の住宅ローンを新しい住宅ローンとひとつにまとめられます。ただし、借入額が大きくなるため、審査が厳しい傾向です。

つなぎ融資は短期間の融資制度で、住み替えの場合は住宅ローンによって新居を購入してから、古い住宅の売却代金で借入金を返済します。

現金が手元になくても新居を購入できることがメリットです。しかし、売却が返済期限に間に合わなければ、不動産会社に古い戸建てを相場よりも安く買い取られます。高い金利が課されるデメリットもあります。

住み替えローンやつなぎ融資の利用を検討する場合、金融機関や不動産会社、戸建てを販売しているハウスメーカーなどで相談してみるといいでしょう。

つなぎ融資について、詳しくはこちらの記事をご覧ください→つなぎ融資とは？わかりやすくメリット・デメリットを解説

戸建てを住み替える際の注意点

• 売却額が想定より安くなる可能性もある

• 物件によっては売却に時間がかかる

• 手数料などの費用が発生する

戸建てを売却する際には、想定していた売却額よりも低い金額になる可能性があります。
例えば、不動産市況が低迷している時期や、物件の立地、設備に問題がある場合などです。少しでも高く売却するためにも、家をきれいにしておき、複数の不動産会社で査定してもらいましょう。

また、戸建ての売却には時間がかかることもあります。売却にかかる期間は早ければ2〜3ヶ月、長いと1年以上です。特に需要が低い地域や物件の状態が良くない場合は、売却までに長期間を要するでしょう。住み替えでは余裕を持ったスケジュール、資金計画を立てることが重要です。また、売却までの期間中に物件を維持するための費用も考慮する必要があります。

戸建てを売却・購入する際には、さまざまな手数料や諸経費が発生することにも留意しましょう。例えば、不動産仲介手数料や登記費用、不動産取得税などが挙げられます。これらの費用は売却価格から差し引かれるため、最終的な手取り額は予想よりも少なくなります。戸建ての売却・購入にかかる諸経費を事前に把握し、売却時の資金計画に加味しましょう。

まとめ：戸建ての住み替えは計画的に

戸建ての住み替えでは、売り先行と買い先行のメリット・デメリットをよく考慮し、自身の状況に合った方法を選択することが重要です。

また、住み替えの計画を立てる際には時間や費用に余裕を持つようにしましょう。

住宅ローンや売買手続きについては、金融機関や不動産会社、ハウスメーカーなどで相談するのがおすすめです。専門的な視点から、役に立つアドバイスをもらえるはずです。

戸建ての住み替えについては、フジケンのハウジングサロンでも無料でご相談いただけます。