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【tsmc に関する記事を読んだ。富士子の言いたいこと。】

一昨日、tsmcの熊本工場の開所式が行われましたね。

台湾のメディアは「飛行機は満席」「スーパーには台湾のインスタントラーメンがズラリ」「不動産価格の高騰」など、日本メディアと同様に、tsmc が来ることによって菊陽町や熊本県にもたらされている変化をたくさん報道している。

友人から深田氏の投稿が送られてきて、

「深田氏がシェアしていましたね。なんだかなあですw」と。

この投稿、深田氏は「浮かれてられない熊本県民。色んなものがTSMCに吸い取られますね。」とコメントを加えて週刊現代の記事をシェアされた。

この週刊現代の記事本体について、記事中の3箇所に関して言いたいことがある。

1(引用)>恥のついでに、カタコトの英語で「中国の台湾侵攻が理由で日本に住むことを考えたのか」と聞いた。すると、スーパーエリート男性は悲しそうな表情で「ごめんなさい」

・・・日本メディアが、台湾のこととなると毎度のように、中国の台湾侵攻リスク、とばかり報道してきたからか、多くの日本人は「台湾」というとこのような認識を持っているかもしれない。

でも、そのように考えるのは日本人の方々であって、多くの台湾人はそのようには考えていない。

なぜ考えていないかって言うと、理由はいくつかある。
例えば、中国と台湾との距離感は、日本人が思うようなものではない。より近くて、よりファミリー的な感覚が存在していて、より穏やかなのです。

台湾では、普通に中国のドラマやってるし、中国の食品を食べているし、中国との経済関係はもはや切り離せないぐらい密着している。

もちろん中国と一緒の国にはなりたくないとか中共に支配されたいとは思ってない人が多数派だが、多くの日本人が思っておられるような「敵だ」という考えを持ってる人は決して多数派ではない。

この記事を書いた作者のこの質問は、はっきり言ってかなり失礼で上から目線だと思う。
そもそも「カタコトの英語」で、言わんとしていたことが相手に通じたのかも不明確。

2 (引用)>だが、地域住民の犠牲や多額の血税に見合った恩恵を本当に受けることができるのか。」

・・・土地が使えなくなって閉めざるを得なくなった地元の中小の店とか、土地が借りられなくなって農業が出来なくなった方とか、実際に居られるのでしょう。一方で、例えば、人が大量に入ってくることに伴う直接間接の地元への経済効果など、プラスの面もあるのではと推察します。記事のこの書き方は否定的なニュアンスだと思いますが、プラスマイナスの両面をみて全体の良し悪しが判断されるのではと思います。

3(引用)>(注:工場誘致の反対運動をしていた男性のコメント)「政府の人間や県もそうですけれど、みんな良いことしか言わない。工場誘致の反対運動もすぐに潰されてしまった。逆に非国民扱いを受けることになりました。(注:以下略)」

・・・工場誘致の反対運動をしていた方が、どういう主旨で反対していたのか。

もし誘致反対の前提として、例の、 tsmc は台湾を汚した台湾トップの環境汚染企業だから、とされていたのであれば、後述のように、それは間違いです。

しかし、進出される地域として、本当に問題ないのか、どう問題ないのか、の具体的な説明や保証を企業側や行政側からきちんとされることは必須だと考えます。

tsmc が熊本に工場を設置したことによってもたらす影響は、いい影響もあれば悪い影響もあると思う。

それによって住民の生活も、良いように変化していくものもあれば悪いように変化していくものもあるのではと推察する。

私が言いたいのは、まず、熊本であの手この手で拡散されてきた「グリーン オイスターの話」や「tsmc にまつわる根も葉もないデマ」は無視すればいい。全く根拠のない話なので、議論のテーブルにも上がらない。最初から熊本の方々はこのような低レベルの話を全く相手しなくていい。この手の寄付を募る話には気を付けたほうがよい。

一方、台湾企業であるtsmcについて、実状を正しく認識しつつも妄信はせずに、環境への対応や対策は本当に問題ないのか、どう問題ないのか、の具体的な説明や保証を企業側や行政側からきちんとしてもらうことは必須だと考えます。本格稼働より前に、事実を基にして、地域の住民の方々も行政も、正面から対応していかねばならないのではないでしょうか。企業側も、環境対応や対策についてきちんと説明して、地域住民の方々が安心して暮らせるようにするのは、地域への進出企業として当然のことではないでしょうか。


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