藤森純一(八洲学園大学准教授・キャリサポ講師)

八洲学園大学生涯学習学部 准教授、行政書士、公務員試験対策講師をやっています。その他、…

藤森純一(八洲学園大学准教授・キャリサポ講師)

八洲学園大学生涯学習学部 准教授、行政書士、公務員試験対策講師をやっています。その他、製造業にも関わってます。   八洲学園大学:https://www.yashima.ac.jp/univ/ 採用コンサルティング・外国人採用:https://lmysj.biz/

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自己紹介~研修・教育の雑感-町工場の娘からの学び

キャリアの変遷と自己を知られていない状況私のキャリアは30歳まではフリーターでした。しかし、30歳を過ぎてからは予備校講師や行政書士などの職に就き、その後は准教授としても活動しました。自分が目指していた職に就いて15年以上が経ちましたが、今では町工場の夫としても働いています。これまでの経験から、「自分が何をしている人なのか?」ということはあまり知られていないと感じています。 自分の経験や知識をもっと多くの人に知ってもらうべきだと思いました。それは、妻が、たまたま私の研修を

    • 組織の成長を牽引するNo.2~NO.2の選び方

      中小企業の経営において、"No.2"、つまり組織内の副リーダーや重要なポジションについている人々について、多くの課題が存在します。 このテーマに関する私の記事は、読者にとって非常に関心が高いものとなっているようです。実際、私のノートの中でも2番目に多く読まれている記事であり、1番は私自身の自己紹介記事です。また、過去1年間では、社員教育に関する記事も人気があります。 今回は、No.2の役割について、私の経験や様々なNo.2の例をもとに考えてみた心得についてお話しします。

      • 民主的な組織運営への誤解に気が付くことが、民主的な組織運営につながるということ

        「民主的な組織運営といったことは非常に重要です。」と多くの方が語っています。ただ、民主的であることがどれだけ確固たる価値であるかについて、その言葉を語っているか?ということに、私たちは疑問を抱いてみる必要があるかもしれません。 日本国憲法には民主主義という原則が掲げられており、その普遍性に疑いの余地はないかもしれません。ただし、民主主義が絶対的かつ普遍的に適用できるかどうか・・・、世界の中でも民主主義国家が少数であることを鑑みると、議論の余地はでてきそうです。 この記事で

        • 小規模事業の採用戦略-柔軟な雇用と組織変革の鍵~町工場の夫は准教授

          お盆休業中に、ありがたいことにたくさんの食事の機会に恵まれました。そんな中で出てくる話題はいつも一緒、「採用」と「雇用」。また、町工場の娘との会話から垣間見える小規模事業者の雇用のリアル。そんな日常の中から准教授の目線で考えてみたいと思います。 多様なスキルを求める小規模事業者小規模事業者における採用活動は、専門性に加え、多様なスキルを持つ「マルチスキル」を求めている傾向にあるように思えます。 例えば、「営業職」の求人でも、求められるスキルは営業だけにとどまらず、「生産管

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        自己紹介~研修・教育の雑感-町工場の娘からの学び

          想像力と自主性の力ー個人と組織の成長を促進する重要な要素~町工場の夫は准教授

          ここ最近、自主性をキーワードに記事を書いています。そして、ふと「自主性」と「想像力」には関係があるという私の経験を思い出しました。その経験は、学生時代のお話になります。自由であり、自主性が重んじられている校風の中では、想像力があってこそということ。 今回の記事は、想像力と自主性の力について考察していきたいと思います。 想像力とは何かを確認する想像力は、目に見えないものを思い浮かべる力であり、現実には存在しないことや未来の出来事を考える能力を指します。 この力によって、私

          想像力と自主性の力ー個人と組織の成長を促進する重要な要素~町工場の夫は准教授

          議論・討論・論評・感想それぞれの意義とファシリテーションの役割~町工場の夫は准教授

          町工場の娘からは「あんたは、コミュニケーションが下手すぎる」ということをよく言われます。ただ、私の内心では「目的」と「相手」によって違うと思っています(言葉には出さないけども)。なので、私とお会いする方からは「思ったよりも普通の人」と言われることもあるそうです(町工場の娘曰く)。 さて、今回はコミュニケーションについて考察してみたいと思います。私は内心で思う通り、「目的」と「相手」によってコミュニケーションのスタイルは異なると考えています。 具体的には、「議論」「討論」「

          議論・討論・論評・感想それぞれの意義とファシリテーションの役割~町工場の夫は准教授

          社員の自主性が光る組織へ-議論の力を活かす~町工場の夫は准教授

          町工場の娘の嘆きから、「社員の自主性」というものを考察してきましたが、あることに気が付きます。町工場の娘は「議論」を嫌うようですが、決してそんなことはなく「コミュニケーション」とか「報連相」という言葉を使います。しかし、じゃあ何のため?ということが欠いていると、その報連相も、コミュニケーションも、議論も何の効果も生み出しません。 今回は、自主性と議論ということを考察しています。そして、組織ガバナンスのお話へと発展するということをお伝えできたらと思います。 議論の場が必要組

          社員の自主性が光る組織へ-議論の力を活かす~町工場の夫は准教授

          職場での自主性を育むための要素 - 権限委譲と職場環境の関係~町工場の夫は准教授

          町工場の娘が抱える「社員の自主性」に関する悩み。ただ、どうしてよいのかに迷っているようです。一方で、私は教育業界に関わっていると、自主性を発揮して目標に向かって努力する姿が日常茶飯事なわけです。また、自分の出身校が「自主性」を重んじていたわけでして。したがって、自主性がないということについて何らかの要因があるよねと思うわけです。 そこで、自主性を発揮する環境の重要性について考察してみたいと思います。町工場の娘のように、自主性を育むことが難しい環境では、そのポテンシャルが潜在

          職場での自主性を育むための要素 - 権限委譲と職場環境の関係~町工場の夫は准教授

          自主性を育む企業文化の構築-タイムマネジメントの役割とは?~町工場の夫は准教授

          中小企業(特に小規模事業)は、企業利益の最大化のため、様々な課題に直面していると思います。その中でも、「人」の課題。企業利益の最大化のため、企業は創意工夫と柔軟性を持つ社員を求めています。しかし、時折、社員たちが自ら考えることなく、上司や他の同僚からの指示に頼る傾向が見受けられます。 同じような嘆きを町工場の娘から聞き、考察をしたのが次の記事でした。 今月、一番読まれている記事であることも、その関心が高い課題といえるかもしれません。 今回の記事では、「社員が自分で考えず

          自主性を育む企業文化の構築-タイムマネジメントの役割とは?~町工場の夫は准教授

          経済的発展と社会的均衡を目指す中小企業の企業利益最大化~町工場の夫は准教授

          町工場の娘と話をしていると、「どうも合わない」ということが多々あります。合わないということは、価値観や志向というものがあるでしょう。そして、中小企業、特に小規模事業者の経営者と話していても、「どうも合わない」というか、「あれ?なんか前提が違う?」ということも。 この正体について、一つの視点からひも解いてみようかなと思い、今回の記事を書いてみました。一つの視点とは「企業利益の最大化」という視点です。 企業利益の最大化「企業利益の最大化」は、経営陣の重要な課題ですね。特に小規

          経済的発展と社会的均衡を目指す中小企業の企業利益最大化~町工場の夫は准教授

          経営理念は社員の自主性を育むのか、それとも蝕むのか―組織文化の重要性~町工場の夫は准教授

          暑い日が続きますね。大学の講義も前半戦がひと段落し始めます。いや・・・採点などは残っていますが。振り返ると、私の講義は、賛否両論かもしれません。「知識」よりも「意識」、そして「経験する」ということを目標としているためです。ようは、「考える時間」としているから。 一方で、「正解を求める」ということも悪いことではないのかなとも。タイムパフォーマンスからすれば、「聞いたほうが早い」ということですから。 さて、今回は、経営理念の浸透について疑うということです。なんて畏れ多いことを

          経営理念は社員の自主性を育むのか、それとも蝕むのか―組織文化の重要性~町工場の夫は准教授

          自己成長と依存のジレンマ:正解を求める心理の葛藤~町工場の夫は准教授

          ここ最近、そもそも自分が考えていること自体に疑いが生まれています。みんな違っていいよねって言っても、本当にそれが良いことなのか?何にとって良いことなのか?ということも。 そんなときに「正解を求める人が多い」という嘆きについて、本当にそれって問題なのか?とも。 そこで、今回は「正解を求めること」ことの正体を考えてみたのです。 正解を求めることについて町工場の娘や経営者から「自分で答えを出せない人が多い」という嘆きの声を聞くことがあります。 しかし「正解を求めることが悪い

          自己成長と依存のジレンマ:正解を求める心理の葛藤~町工場の夫は准教授

          中小企業の魅力とは?倍近い時給差を超える魅力ポイントは~町工場の夫は准教授

          町工場の娘の会社は、小規模事業者に該当します。さらに、家族経営といっても過言ではありません。そして、採用の課題についても、頭を悩ませているようです。 そこで、群馬県でのコストコと地元店の時給差についての報道を参考に、町工場の娘や小規模事業者に該当する製造業数社との意見交換をしてみました。具体的には、賃金差をどう埋め合わせることができるか?ということです。 はじめに今日は、7月20日。中小企業の日ですね。中小企業の日を迎えて、グローバル企業と比べて時給が倍近くの差であること

          中小企業の魅力とは?倍近い時給差を超える魅力ポイントは~町工場の夫は准教授

          「自主性と協調性を結びつける環境を」~町工場の夫は准教授

          町工場の娘も「社員が育たない」「社員の自主性がない」「人を育てることができていない」といったことを口にしています。そして、私はその言葉を聞くと、「まぁ、そうだよね」と感じながら聞いています。 そもそもの前提が、「私ができることは、みんなもできる」「普通は考えて仕事をするでしょ」という言葉もでてくると、「まぁ、そうだろうね(あんたが、その考えだったら自主性なんて発揮できないね)」となります。そして、なぜ、「まぁそうだろうね」と思うのか?ということについての雑感です。 教育理

          「自主性と協調性を結びつける環境を」~町工場の夫は准教授

          企業の終活についての雑感~町工場の夫は准教授

          本記事では、企業の終活について考えます。終活は一般的には個人の未来についての活動と捉えられますが、家業や事業の場合も「終焉」を予測し、選択肢の一つとする必要があるかもしれません。倒産だけでなく、何を遺すのか、何を継いでいくのかという視点も重要です。 この点は、町工場の娘と私では、背負うものが違います。したがって、決断をするということの難しさも異なってきます。 経営者が退く時には、何を託すのか、企業をどう終わらせるのかという決断が求められます。 町工場の娘のように家業の二

          企業の終活についての雑感~町工場の夫は准教授

          「メンター」についての雑感~町工場の夫は准教授

          最高裁判決が出たため、今日の大学の講義でも取り上げる必要があり、その準備中です。私は大学で「法学概論」という講義を担当しています。この講義では、法律の視点からニュースを取り上げ、学生との意見交換を通じて法律について探求しています。 町工場の娘の意見町工場の娘が珍しくこんなことを言いました。 「メンターをやってあげてよ!あなたは言語化や考えの整理が得意でしょう!」 私はこう答えました。 「依頼がないんだよ」 すると彼女は 「あぁ・・・(あなたは嫌われ者だもんね)」

          「メンター」についての雑感~町工場の夫は准教授