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資産管理会社を作るメリット【資産管理会社の基礎シリーズ①】

こんにちは
ウェルスパートナー(https://wealth-partner-re.com/)で富裕層向けIFAをしている藤村大星(https://twitter.com/wp_fujimura)と申します。

富裕層の方だと資産管理会社を作って投資をするということを聞いたことがあると思いますが、なぜ資産管理会社を作る必要があるのでしょうか。
今回は資産管理会社を作るメリットについて解説します。


(1)税務効率面

・個人と法人の最高税率の違い

個人の所得税の最高税率は住民税を含めると55%ですが、法人税は実効税率ベースで33%です。

個人で不動産投資をした際は所得税に加算されるので不動産投資を検討している高収入の方は、資産管理会社を活用した方がいいでしょう。
しかし上場株式などの金融資産の譲渡益税は税率は20.315%なので、金融資産のみであれば資産管理会社は不必要かもしれません。

・所得分散が可能

資産管理会社の場合、奥様やお子様を役員にすることで法人の収入を役員報酬や配当で個人へ分散することが可能です。

例えば資産管理会社で運用をして年間5000万円のインカムゲインがあるとします。
資産管理会社であれば、奥様に1000万円、ご本人に1500万円、お子様に1000万円、法人に残りの1500万円を残すというように所得を分散することができます。これは一例なので誰にどれくらい所得を分散するかもコントロール可能です。

個人で5000万円のインカムゲインを受け取ったらそれに対して課税されますが、資産管理会社を活用することによって、所得額が少なくすることができます。1人あたりの所得額が少なくなると、税率も下がるので所得は分散すればするほど良いです。

・法人独自の経費がある

法人の場合は、個人では使えない交際費・社宅・車両・旅費などの法人独自の経費があります。
例えば、交際費(年間800万円まで)・会社名義で自宅を借りる社宅・車を経費化できる車両費・事業目的の旅費(規程を定める必要がある)などです。このような法人独自の経費を上手に使用することができるオーナーであれば、資産管理会社を作るメリットはあると思います。

・幅広い損益通算が可能

個人の場合は、金融投資で損失が出た場合は、金融資産の中は損益通算が可能です(未上場株など一部損益通算不可能)が、不動産収入と金融資産は損益通算ができず何かと不都合です。

一方で、法人の場合はどんぶり勘定で、利益や損失の種類に関係なく、一気に合算します。この幅広い損益通算は、個人では活用できないので資産管理会社で運用するメリットになります。

更に運用で損失が出てしまったときの繰り越しも大きな違いがあります。
個人の場合は約3年ですが、法人の場合は10年間繰り越しが可能です。

(2)資産承継面

・資産承継プランが明確になる

会社を作るごとにコストや手間もかかるのでそれなりに資産がある方限定ですが、資産管理会社をお子様ごとに作ることで資産承継プランが明確になります。

例えば、お子様が2人で、ご本人が資産をたくさん持っていて、様々な資産に投資している場合、相続争いが起こる可能性が高まります。
そこで、奥様に資産管理会社A・長男に資産管理会社B・長女に資産管理会社Cなど、お子様の数だけ資産管理会社を作ることで、資産承継プランが明確になり、相続争いを回避することが可能です。

更に不動産を個人で持っている状況で相続が発生すると面倒なことが多いです。しかし資産管理会社で不動産を保有していれば簡単になります。資産管理会社の株式を相続人に渡してしまえば、その不動産を実質的に相続したことになるからです。資産管理会社の場合、相続や生前贈与もストレスが少なく済みます。

・成長分が承継済みになる

特に若い富裕層の方・会社売却富裕層・上場会社オーナーの方はお子様を株主にした資本の薄い資産管理会社を作ることも多いです。
例えば、お子様名義の資産管理会社で資産運用をし、1億円の資産が増えた場合、資産が増えた分は実質的にお子様名義で資産が増えていくわけです。
もちろん資産が増えた分は承継済み資産なので、長期的に考えると、純資産が増えるため資産承継効果(相続税を減らす効果)が大きくなります。

しかし、お子様を株主にすることによって、若いうちから大金を手にするため働かなくなるのではないかと心配される方も多くいらっしゃいますが、無議決権株式をお子様へ渡せば問題ないです。一株だけ議決権株式にして、残りの株はすべて無議決権株式にすることもできます。

議決権株式は親御様が持ち、残りの無議決権株式はお子様に渡すことにすれば、会社の資産はお子様のものですが、意思決定権は親御様が持っている状況になります。このように資産管理会社の株をお子様に渡したからといって、資産管理会社を自由に動かせるわけではありません。

(3)まとめ

今回は資産管理会社のメリットについてでした。富裕層であればメリットはたくさんあると思うので、検討してみてください。

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