都響定期演奏会のシベリウス、ショスタコーヴィチと同時代のフィンランド、ロシアの画家について
2023年11月12日(日)、
この日はバイトを午前中までとさせていただき、都響の定期演奏会へ向かうため地下鉄を乗り継ぎ移動します。
コンサートが開かれる池袋の東京芸術劇場に着いたのは14時開演の約10分前、もし開演に間に合わなかったときには聴くのをあきらめようと考えていたのでチケットは用意せず、急いでホール入口で当日券を購入しました。
そこで、都響スタッフから耳を疑った一言、
「お支払いは現金以外となります」
てっきり、当日券購入の支払いは「現金のみ」と早合点し、既に財布を開きお札を数えかけていた私は思わず聞き返しました。
しかし、現金以外というなら、いつも財布代わりに使っているPASMO(非接触型ICカード)があるので「ピッ」で終わり、簡単で助かります。おかげで、チケットの確認から座席に着くまでは余裕を持ってゆっくりと移動できました。
コンサート
東京都交響楽団、定期演奏会Cシリーズ、指揮者はジョン・アクセルロッド、ヴァイオリニストはアレクサンドラ・コヌノヴァ、
小編成での現代音楽が演奏された後、シベリウス作曲のヴァイオリン協奏曲、と、ショスタコーヴィチ作曲の交響曲第5番を楽しみました。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲を弾くコヌノヴァはなにしろ力強く、オーケストラに負けない音量の演奏で、コンサートホールにしっかり響くいい音でした。
こちらは、アレクサンドラ・コヌノヴァ5年前のインタビュー動画、曲はプロコフィエフの「ヴァイオリン・ソナタ」で、曲の解釈がユニークです。(約6分)
そしてこちらが、都響が演奏するショスタコーヴィチ交響曲第5番のリハーサル風景、ジョン・アクセルロッドの指揮と都響の演奏がお見事。(約2分)
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と、コンサートの感想はYoutube動画のリンクを貼り付けて終わりにして、(いつものことですが)聴いてきた音楽と絵画を結びつけてみよう、と思い調べてみました。
シベリウスがヴァイオリン協奏曲を発表したのが1904年、初演は酷評され、シベリウスは苦悩し曲を改定します。その頃フィンランドの国民的画家アクセリ・ガッレン=カッレラ(1865-1931)は、「The Theft of the Sampo(サンポの盗難)」という作品を描いています。
Wikipediaによると、サンポとはフィンランド神話で何もないところから小麦と塩と金を作り出し幸福をもたらす機械で、この絵はサンポを盗んで持ち去ろうとしているところです。
次に、同時期にアクセリ・ガッレン=カレッラが描いた「Lake Keitele(ケイテレ湖)」という風景画。
シベリウスの苦悩や、その末に到達したフィンランドの風景を思わせるヴァイオリン協奏曲の透明感に通じるところがあるような絵。
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そして、ショスタコーヴィチが交響曲第5番を発表したのが1937年、その頃ロシア出身の画家ワシリー・カンディンスキー(1866-1944)は、「Composition 10」という音楽と関連することを思わせる形状や記号が散りばめられた抽象絵画の作品を描いています。
ショスタコーヴィチの交響曲第5番にはいろいろな解釈があるといわれていますが正確なところはわからないまま、それを描いたような絵。
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いい演奏を聴かせていただきました。
行ってよかった。
間に合って本当によかった。
読んでいただき、ありがとうございます。
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