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路上を彩る、パイディアとルドゥスの複素数

ほら、淋しいときほど夕日を見たいって思うものだから

サン=テグジュペリ『星の王子さま』

箱の形はそれぞれ


想像してみてください
あなたは親しい友人にライブに誘われました。

友人がいない人は、一人でカレーでも食べに行ってください。

さて、当日あなたは会場に向かいます。
電車から降り、はやる気持ちを抑えて会場まで歩く。

・・・会場はどこを想像しましたか?

とても小さいライブハウスと何千人もの人が収容可能なホール。
小さい『箱』に大きい『箱』、
あなたの頭に浮かんだのはどちらの光景でしょう?

実は、世の中にはもう1つライブの形があるのです。
こちらは参加するのに基本的に入場料はかかりません。
なぜなら『箱』がないのですから。

路上ライブってご存知?


皆さんは、『路上ライブ』というものに触れたことはありますか?
基本的には駅の周辺で、道路や歩道などでパフォーマンスをしているあれです。
最近は落語の路上ライブなんてものもあるんですね。

さてこの路上ライブ、歌舞伎町タワーや千葉県柏市など、独自のルールに則って公認している例はあれど、基本的には法律に触れる行為となっております。


実は、おらが村にも公共施設を開放しストリートライブを行なっています。
ただ、最寄駅から徒歩90分以上かかる会場に、
気軽にライブ目当てに遊びに来てくれる人がいるとは思えません。

とはいえ、まちづくりの観点でもストリートライブは注目され始めています。

日常に現れたパイディア

僕が路上ライブについて興味を持ったのは、
前に紹介した加藤結ちゃんの影響。
彼女が路上ライブの活動をしていると知ったのがきっかけ。

これは推さねば、と意気込んで
開始時間前には新宿に着いたのですが、
新宿南口と西口を間違えました。

これはそんなアクシデントにも負けず、
初めて行った彼女の路上ライブでの写真。
(日付やQRコードは当時のものです)


初めて路上ライブの会場に行ってみると、これが面白い。
夢に向かって一生懸命にパフォーマンスをする姿を見ると、
疲れた心に活を入れられたようで、どこか晴々しい気持ちにもなります。

彼女の歌を聴き、応援する方々の雰囲気もまた良い。
これは加藤さんのお人柄がなせることかもしれませんが。

初めて会う人に自分のパフォーマンスを届けたい。
緊張や不安を乗り越え歌う姿は、とてもかっこいい。

それから、時間が合えば積極的に
加藤結さんの路上ライブに行くようになりました。
おかげで使いきれなかった有給休暇も有効に消化できそうです。

当然、路上ライブは彼女目当てに行く機会は多いんですが、
最近は繁華街に行き、行った先で誰かが路上ライブがやっていると、
自然に目を止めるようになりました。
かわいい女の子限定ではありますが(おいコラ)。

そこに現存するルドゥス


それでも、路上ライブをよく思っていない方々がいることは確かです
路上ライブってリスクが大きいんですね。
公道で許可なく路上ライブをすることは、道路交通法違反となります。
通りがかった人も優しい方、余裕がある方ばかりじゃない。
心無い言葉を浴びせられることもあります。

近隣住民の方の苦情があると、警察が止めに来ることさえあります。
つい最近でも、都内某所で加藤結さんの路上ライブを見ていたら、
警察の方に中断されたことがありました。

公共の場所では、当然のことながらルールがある。
たくさんの人が行き交う路上は、
表現の場として最適かもしれませんが、決まりは守らねばなりません。
だから昨日、道頓堀へ飛び込んだ人は猛省してください。

穏やかなイリンクスを求めて

それでも街並みという日常から、非日常を届けてくれる
路上ライブには、大きな夢と可能性があると思っています。

ライブハウスのような大きな熱狂ではなく、
どこか穏やかな時間の中で音楽を楽しむ。

今まで出会わなかった誰かが立ち止まって、
自分の歌を聞いてくれる。
考えてみると、とても大変なことです。
歌を聞くために、大切な自分の時間を使ってくれるのですから。

皆さんも日常を過ごす中で、音楽を耳にしたら、
少しの間立ち止まって、耳を傾けてみてはいかがでしょうか。


まあ僕は、可愛い女の子以外はノーサンキューですがw

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