漫才論| ⁴⁶「フリー台本」として公開するメリットとは❓
「古典漫才」の時代が来ることを想定して,今から取り組むべき課題は次の2つです
①オチがしっかりとした漫才を書く
②それをフリー台本として公開する
①についてはこちらの記事で書きましたので,今回は②についてです
いつか,ネタの「発想」や「アイデア」や「パターン」が出尽くしてしまう日が来たら,古典落語のように過去の名作漫才をカバーするようになるかもしれません。それを見据えて,今のうちから自分のネタをフリー台本として公開しておいてほうがいいと思います
先に公開した者勝ち
フリー台本として公開するということは,そのネタを「誰でも無料で使えるようにする」という意味です。「自分たちで作った大切なネタを公開し,しかも誰でも使えるようにすることにメリットなんてあるの?」と思われるかもしれませんが,現在のように「作ったネタを自分たちのものだけにする」ことのほうがメリットがないと思います(意味があるとすれば,何かの大会のためのネタを温存するときくらいでしょうか?)
ネットでネタを公開しておけば,そのネタの発想やアイデアが「自分のものである」という証拠になります。ネタは普通公開せず自分のネタ帳などに書きますが,それを自分が世に出す前に,似たようなネタを考えた誰かが先に世に出すことがあります。早い者勝ちです。それなら「先に公開したほうがいい」ということになります。せっかくのアイデアを,ネタ帳に眠らせたままにしておく意味はほとんどありません
無料で宣伝してもらえる
「他の人も演じたい」と思うほどいいネタであれば,フリー台本として公開すれば誰かが演じてくれるかもしれません。それはつまり,「無料で宣伝してくれる」ということです
「自分のネタ」としてすでに公開しているものですから,パクられることはありません。仮にパクられたとしても,どっちが先[元ネタ]かはすぐに判明します。「証拠」は公開してあるからです。私もネタをパクられた(追及しましたものの,結局「疑惑」のままですが・・・)経験がありますが,それに気づいた方が「私の台本が元ネタだ」とツイートしてくださいました
そのネタを演じる人がどんなに増えたとしても,「本家」は自分(たち)であり,ほかの人たちはそれを「カバー」している状態になります。本家を超える演者が現われても,「本家」の立場は基本安泰だと思います。むしろ,そのような人が増えれば増えるほど,「みんながやりたいと思うようないいネタを作った人」として世に知られることになります
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❶「自分たちにしかできない漫才スタイル」を確立する方法 ❷しゃべくり漫才のうまさは「相槌」で決まる ❸「漫才台本の書き方」と「オチのつけ方」 ➍ボケやツッコミってどのようにして思いつくものなの? ❺「言い訳-関東芸人はなぜM-1で勝てないのか-」は"現代漫才論"ではない-ナイツ塙さんが何を「言い訳」しているのかが分かれば,関東芸人がしゃべくり漫才でM-1王者になる道が見えてくる- ❻漫才詩集「38」
フィクション漫才『煮豆🌱』-いとこい師匠のテンポで-
作: 藤澤俊輔 出演: おせつときょうた
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あらゆるオチを誰よりも先に小噺化するプロジェクト『令和醒睡笑』過去の創作小噺を何回も何回も回すと"古典小噺"になる・・・はず・・・【小噺はフリー台本】