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飲食業が大変なのは実はこれからではないか

今年に入って2度目、約半年ぶりに、緊急事態宣言も蔓延防止も何も制限のない朝がやって来ようとしています。

9月30日に緊急事態宣言が全国で解除されたが、段階的な緩和に向け、特措法に基づく「協力要請」として、飲食店には21時までの営業時間短縮要請(酒類提供は20時まで)が出されていた。時短要請の解除により、21時以降の飲食店営業や酒類の提供などが可能になる。
埼玉、千葉、神奈川の3県は、全店に酒類提供を含めた通常営業を認めるているが、東京都は感染対策を行なった「認証店」は時短要請を解除し、認証を取得していない店では酒類提供を11時から21時までとするよう求める。

これで「昔通り」に営業できると思っている飲食店がどれくらいあるのでしょう。きっと、みなさんそんなに呑気じゃないはずです。

実は、これからの方が厳しい、そう思っている方も多いんじゃないでしょうか。

飲み屋に人が戻ってくるのか問題。

テレワークなど多様な働き方が進んだことなどから、利用用途が増えたことにより喫茶店・カフェは一貫して堅調に推移しています。一方で、家族など複数人での利用ケースが多いファミレスや、夜間の営業が基本かつ酒類を提供する居酒屋においては、コロナ前と比較するとまだまだ厳しい状況が続いています。

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居酒屋は自粛を求められ金額も8割減という感じでした。これが、制限緩和で戻ってくるのでしょうか。

一度ついてしまった習慣はなかなか元に戻りません。

サラリーマンに飲みに行く意欲が戻るのかが心配です。

バイトも仕入れも間に合わないぞ問題

店を開けるにしても、店主一人で回しているならまだしも、居酒屋などはバイトなり店員がいないと運営できません。でも、長期にわたる休業でバイトはすでに別のバイトを探していることでしょうし、店員にやめてもらった店も多いでしょう。店を開けるとなって、すぐに働き手は見つかるのでしょうか。

 元々、10人以上のアルバイトが在籍していましたが、コロナ禍でシフトに入れないことを理由に辞めてしまいました。残ったのは2人だけ。今月から制限が緩和され、客足は戻りつつありますが、人手不足は深刻です。

店員のワクチン接種済みを売りにしようとしている店もありますが、若い人はまだワクチン打ててない人も多いでしょうし。

飲食店での職域接種もありましたけど、それも終わっているようです。これからバイトするにはワクチン接種の是非が問題になりそう。

さらに、仕入れや仕込みが大変な寿司屋やレストランでは、急に対応できない店も多いんじゃないでしょうか。

明日から開けられますとなっても準備が色々と大変なのが飲食店でもあります。

協力金なしでやっていけるか問題

そして、実は協力金が結構、飲食店チェーン店を潤していた側面もあり、協力金がなくなっても企業体力が持つのかが心配な店も多いといいます。

厳しい自粛を求められていた飲食店にとっては喜ばしいことに違いありませんが、コロナ禍の居酒屋企業の業績が強力な協力金や助成金に支えられていたことも事実です。10月25日から宴会需要が完全回復する見込みはないに等しく、企業は頼みの綱だった協力金も失うことになります。

企業規模と協力金のバランスがはまったチェーンもあれば、青息吐息の会社もあることが記事上で示されています。個人店では協力金バブルなどという声もあり、閉めていた方が儲かった店などという噂も聞きます。

週刊女性PRIMEが、首都圏の飲食店経営者・自営業者約150人を対象に緊急アンケートを実施したところ、協力金を加算しても、コロナ前よりも収入が落ちた店は88%、上がった店は12%という結果だった。

実際にはそんなことはないんでしょうけど、格差があるのは事実のようです。本当に開けられるのか。開けても以前にように人が来るのか。それを考えると寝られない経営者も多いでしょうし、心を病んだ方もいると聞きます。

「星付きの飲食店などが閉店するケースもあります。協力金が十分ではないことも原因のひとつですが、お弁当を作るためにお店を開いたわけではない、お客様とのコミュニケーションを楽しむことができないといったモチベーションの低下もあるようです」

食べるためだけにあるのが飲食店ではなく、心を休め、豊かにする場でもあったはず。そして、それを提供する側も、食事や飲み物を出すだけではなく、お客さんとの交流もまた大きな報酬だったわけです。

この2年のコロナ禍で飲食店と客の分断もまた大きかったのでは無いでしょうか。

いつ第6波がやってくるかわからない問題

年末に向けて飲食店需要が高まる時期ではありますが、昔のように忘年会をやる会社が出てくるとは思えないんですよね。まだ、会社で宴会をやるにはリスクが高すぎます。第6波もくるかもしれませんし。

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お医者さんは年内には次の波が来ると思っているようですよ。

あと2ヶ月でちょうど次の波が来るという説もあるようです。

感染の波について、「2カ月周期説」を伝えたのは米紙ニューヨーク・タイムズ。2019年末の流行開始以降、感染が約2カ月間急増し、その後、約2カ月間減少するというものだ。世界的な患者数は今年2月下旬から4月下旬にかけて増加した後、6月下旬まで減少。8月に再び増加しており、増減の波は「人間の行動が明らかに変化していない時にも発生している」と報じた。

開けては閉めての繰り返しでは、ますます疲弊する飲食業界。

店からすればバイトも仕入れも安定しませんし、なんとか、コロナのやり過ごし方が上手くなるように社会も政治家も対応していかないと、これ以上同じようなやり方が続くと、本当に文化としての居酒屋とか和食とかが滞るんじゃないでしょうか。そういう問題として政治家に考えて欲しいんですが、どうも、別の思惑が多いような感じがして、困りますよねえ。

もちろんこの2年、本当に大変だったと思うんですが、その中で努力していたお店、足掻き続けたお店には良いことがあって欲しいと心から願っています。

これまでも色々書いてきた私ではありますが、これからも飲食店を応援する気持ちに変わりはありません。

でも、飲食店が大変なのは、実はこれからなのでは無いか、そんな気がするのです。

サポートの意味や意図がまだわかってない感じがありますが、サポートしていただくと、きっと、また次を頑張るだろうと思います。