見出し画像

令和の対立軸を生み出せるかが、衆議院選の肝になるんじゃないかな

世間というかマスコミは自民党総裁選の話題で持ちきりですが、今年は衆議院選挙があることもあって、政治の話題が多い年です。

右翼とか左翼とか、保守とかリベラルとか

その中で、私は、右派対左派とか、保守とリベラルとか、そういう対立軸に疑問を感じていました。疑問というよりも、よくわからなくなってきた、という方が近いでしょうか。

そこで、右翼とか左翼とかを勉強し直しています。

この本を読んだ後、もう一度、いろいろ考え直してみたいと思います。

そんな中で、佐々木俊尚さん(ジャーナリストと呼ぶべきなのか評論家なのか、最近、よくわからなくなってますが)がこんなnoteを書いてました。

「もはや左右の時代ではない‥まさにそうなんだけど、この対立軸をなんと呼ぶべきか。対米独立・戦後民主主義護持派vs国際協調・戦後決算派、ぐらいな感じでしょうかね」

このnoteの中で佐々木さんが引用している枝野さんの本は読んでないです。枝野さんが総理大臣になることはないと思うので。

「保守本流」を自称する立憲民主党の代表が、その真意と、目指す社会の未来像を提示する。
明治維新以来の「規格化×大量生産型社会」の限界と、互いに「支え合い、分かち合う」社会の必要性を訴え、もう一つの選択肢を指し示す。

野党でリベラルであるはずの立憲民主党党首が「保守本流」だという不思議。まさに混乱している感じですよね。

「20世紀の自民党」と「現在の自民党」とは

佐々木さんのまとめによると「枝野ビジョン」はこういうことだそうです。

(1)日本には、「奈良時代から江戸時代までの1500年の伝統」と「明治維新から現在までの150年の伝統」の二つがある。
(2)立憲民主党が大事にするのは1500年の伝統であり、現在の自民党が大事にするのはわず150年の伝統でしかない。
(3)それでも20世紀の自民党はリベラルな政策を実現して分配してきて評価できるが、現在の自民党はそうではない。
(4)しかも強引に20世紀の日本社会を変更しようとしており、これは「保守」ではなく「革新」である。

ここでいう「20世紀の自民党」と「現在の自民党」とは、どういうことなのでしょうか。

私は、自民党について考えるとき、細川政権誕生による自民党の下野前と下野後(1993年)、さらに小泉前と小泉後(2001年)の二つの分水嶺があったと考えています。この話は、ややこしいので詳しい話は別にするとして、それに比していうと、枝野さんがいう20世紀の自民党というのは、下野前の自民党で、1955年の保守合同以降位生まれた保守もリベラルも飲み込んだ戦後推進型の自民党で、まさに「大きな政府」として社会制度を作ってきた自民党でした。

現在の自民党というのは下野後、さらに言えば、小泉政権以降の自民党ではないかと思います。まさに21世紀の自民党で、政治主導から官邸主導へと流れていき、党の中での派閥の存在感が薄れるとともに、自民党の中に「政策の幅」が失われてしまったと感じます。

そうした自民党の「変節」は、2度の下野で政権重視のあまりポピュリズムが前面に出て、さらに小選挙区・比例代表制における党主導の選挙によって強化されてしまったように思います。

その先にある、今回の自民党総裁選なので、その対立軸は「安倍政治の継続」になるのか反対するのかという戦いに本来なるべきだと思うのですが、どうなるでしょうか。各候補の安倍政治への忖度具合が気になります。

野党の合流は期待できるのか

さらに、「保守本流」だという立憲民主党が、永遠の革新政党である共産党やれいわ新撰組などと組む不思議な状況で、自民党に勝てるのかどうか。

それとも、中島聡さんが言うような「安倍政治の総括」を掲げて戦うべきなのか。

日本経済が弱くなった根本原因は自民党の「利権政治」にあると分析。野党の選挙戦略として「安倍晋三の悪事を暴いて牢屋に入れる」を公約に掲げるのが効果的としたうえで、日本経済が長期低迷から脱却するには、政治の腐敗是正のための政権交代が必要不可欠であると指摘しています。

日本社会が「利権政治」を一掃できるかどうかと、政権交代の是非は一致しないような気もするのですが、アメリカでも政権交代でトランプさんの悪事を追求すると言ってますし、韓国は大統領が変わるたびに投獄されますし、権力というのは腐敗と利権がつきものなので、政権交代は一定程度必要なのかもしれません。

20世紀の自民党は、これを党内派閥の闘争と交代で代替していたとも言えます。ところが、今や安倍一強とも言われ、党内での党内での派閥抗争に意味が無いとも言われるようになった自民党では、やはり下野するしか無いのでしょうか。

そのための争点は、対立軸は何なのか、スパッと出してくれる政党が現れるといいのですが、どうなんでしょう。

少なくとも、4党合意だけでは「対立軸」にはならない気がするので、安倍か安倍以外かを明確に自民党に出されると勝てないでしょうね。

自民党以外の「票の受け皿」が頼りなさすぎて、衆議院選挙への盛り上がりにかけるのもなんとかならないものかと思います。

そこには「リベラルの退潮」という問題があると思うのですが、その辺りはまた別の機会に。




サポートの意味や意図がまだわかってない感じがありますが、サポートしていただくと、きっと、また次を頑張るだろうと思います。