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阿弥陀さまのマイクロノベル 他3篇 #80

 今年は仏さまがえらい豊作でな、どんどん生えていらっしゃる。阿弥陀様なんか生えすぎたのを収穫して缶詰にして、下の村で土産物になってる。さっと炒めていただけば、そのまま極楽へと連れて行ってもらえるらしい。

 オランダミミナグサ、漢字で書くと阿蘭陀耳菜草。阿蘭陀のところが、阿弥陀と一字違いで、ありがたい気がして、拝んでいるうち宝くじが大当たりした人がいるらしい。あやかりたいと、道ばたで拝んでいる人も増えた。

 霜には地底人から人類への警告が書かれているという人がいる。朝日を浴びて溶けてしまうまでに葉の上に刻まれた霜を解読するらしいが、霜は人類が誕生する前からあるし、地底人はそんなに親切じゃ無いと思っている。

 役目が終わると顔を残して落ちていくので、だんだん積み上がってこんな風になってしまったけど、下に行くほど顔はだんだん丸くなっていくもんだ。でも、一番上の新芽くんはがんばって。オオカメノキの旗手だからね。

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