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富士通の最先端技術の事業化にも貢献するRidgelinez

今井CEOにミッションや独自の組織体系をインタビュー


富士通グループが本格的にコンサルティングビジネスに取り組むために2020年に創設されたRidgelinezミッションは、「変わりたくても変われない」ジレンマを抱える日本企業の“変革創出”です。昨今は生成AIなどの技術革新により変化のスピードが加速しています。そんな中Ridgelinezは、自律型AIのような動きをする生成AIボットを開発し全社展開するなど、新しい技術をいち早く活用しています。他のコンサルティングファームと比較し、コンパクトなサイズだからこそスピード感を持って新しい技術のトライアルを全社で行える強みを活かし、そこで得た知見をクライアントや富士通に還元しています。

そんなRidgelinezを率いる今井CEOの話をお伝えします。


リッジラインズ今井社長の写真
Ridgelinez 今井CEO

Ridgelinezのミッション・役割とは

日本には、問題意識はあれども様々な制約にとらわれて変革に踏み出せない企業が多々あります。私たちはその制約を解きほぐし、最初の一歩を後押しするようなトランスフォーメーションプランの提供を行っています。当然、制約を跳び越えて変革を起こすには会社としての覚悟がいるので、トップマネジメントの下での実行が欠かせません。そのため、必然的にクライアントはCIOやCFOの方などが多くなっています。コンサルティングの内容も意思決定支援が主です。
「会社をこう変えたい」というマネジメント層の “Will”に対して、行動変容を促すような施策や方針を提案するアドバイザーとしての役割が大きいです。行動変容というのが肝で、マインドセットではなく行動が変わらなければ変革は実現しません。クライアントに一歩踏み出してもらうために、いかに論理的に説得できるかが私たちの役目です。

そんなRidgelinezの強みは戦略策定からテクノロジーの実装までを一気通貫でできることです。例えば、通常作成に半年ほどかかるマネジメントダッシュボードを、Ridgelinezは約2カ月で仕上げてマネジメント層に提示します。マネジメント層が最も望んでいるのは早く判断して早く手を打つことです。それであれば、精度100%のデータにこだわり半年かけるより、精度70%でもリアルな数値を早く示す方がマネジメント層にとってメリットが大きくなります。そして、組織全体で経営指標への実感が高まれば、リアルタイムのデータを基にフラットな議論ができるようになります。それが変革への行動変容に繋がると考えています。

組織運営の特徴は

Ridgelinezの組織運営は外資系のコンサルティングファームが基準です。プロフェッショナルな経験を積んで個人が強くなることが重要だと考えているので、体制も評価もそれに則して設計しています。例えば、プロフェッショナル・コミュニティ制。部や課は存在せず、テーマが決まった15のPracticeの中から社員が自ら所属を選び、集まったメンバー同士で専門性を高め合います。Practiceで切磋琢磨しながら一人ひとりが実績を積み個人のブランドを確立するのが狙いです。

人事評価はサードパーティーと呼ばれる360°評価を採用しています。恣意性などを排除する為に、直属の上司は敢えて評価者にはせず重要なインプットをする役割とし、サードパーティ評価者が起案した評価案をパートナーなどが中心となった評価会議・評価確定会議という2段階で議論・精査した後で評価として確定します。評価会議で評価理由を突き詰め、それをもとに個人の育成計画を作成するというフローです。

さらに本人の成長を考慮し、同じ職位に留まる期間には一定の制限を設けています。ただ、実際には5~6割の方が毎年1レベル上がっており、キャリアアップのスピードは富士通の倍の速さだと感じています。

Ridgelinezは後発のコンサルティングファームであるがゆえに、“人”が生命線です。コンサルティングは組織で請け負うビジネスと違って一人ひとりの顔がはっきりと見えるので、いかに優秀なコンサルタントを揃えられるかが鍵です。だからこそ、若い人たちが一番に求めている“正当な評価”を実現できる仕組みを採っています。彼らがクライアントの課題解決にモチベーション高く臨み、存分にバリューを発揮できる状態でいられることが、Ridgelinezの業績にダイレクトに影響してくるのです。

リッジラインズの今井社長の写真
今井CEO インタビューの様子


今後の展望と富士通との連携について

従業員数は、現在約400名まで増え、売上高やコンサルタントの人数についても予想より早いペースで到達したという実感を持っています。
そして、来年度も引き続き高い成長率を見込んでいます。なぜなら海外と違って日本はまだコンサルティングの需要が高いからです。日本企業は意思決定を迅速に行って変化に柔軟に対応できるアジャイル型組織がいまだに多くありません。ただ、マネジメント層も変わらなければという意識は強い。そのため、おそらくあと3~4年は需要があり、堅調に成長できると考えています。

Ridgelinezはこれまでの富士通にはない異色の組織運営ですが、そういうアグレッシブな社風の会社があることはグループに良い刺激を与えると思っています。実際に富士通からも毎年ポスティング制度で何名かの方に来ていただいています。富士通が力を入れる「Fujitsu Uvance(フジツウユーバンス)」の取り組みを一層加速させるには、今後ますますグループ全体でコンサルティング的な考え方やアプローチを運用していくことが重要だと考えます。始めから課題が明瞭な企業は必ずしも多くなく、まずは曖昧な状態の課題をクライアントと一緒に議論しながら構造化することが大切です。

その上で解決策の仮説を論理的に示し、互いの合意のもとプロジェクトを進めていくことが求められます。きちんと成果を出すためには、そうしたコンサルティングアプローチが絶対に欠かせません。それが身に付けば、富士通グループはもっと「Fujitsu Uvance」を通して真正面から社会課題の解決に向き合えるようになるでしょう。

※本記事は富士通グループ内の社内報に掲載した記事をもとにRidgelinezにて編集を行って公開しています。

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