見出し画像

「Youは何しにハノイへ?」的記録

ちょうど4年前、ハノイへ移り住む前にしたためた文章が残っていたので転載したいと思います。

パパも彼氏もビジネスパートナーもいない、誰からの出資も受けない(念のための融資は少し受けましたが結局使わず半年で返済)、本当に裸一貫のチャレンジだったハノイでの起業。それを決めた時から何度も周りから同じ質問を受けました。「なんでベトナム?なんでハノイ??」それに対しての自分なりの答えを当時まとめたものです。

今思えば無謀。でも、そんな当時のひたむきな自分が、思い返せば微笑ましくもある。4年前の状況・心境なのでタイムラグがあるかと思いますが宜しければご査収ください。

↓↓↓↓

「なんでベトナム?」に対する答え。(2016年4月7日)

日本を発つ日が刻々と迫っています。
12日㈫の朝のフライトでハノイに発つことにいたしました。
そして今、猛烈に時間が足りません。
何かを始めることって意外と簡単だけれど、何かを終わらせたり片づけたりするのってこんなにも労力がかかるものかと実感しております。

ところで、1か月前にベトナムに住みます宣言して以来、100回程同じ質問を受けました。「なんでベトナムなの!?」って。

思えば4年前、30歳の記念にと行ったカンボジア・タイへの一人旅が一つのきっかけだったのかしら。カンボジアの地の優しさ、タイで感じた勢い・活気、そういったものに惹かれていずれは東南アジアで仕事をしたいと漠然と思っていました。
35歳にもなると、飲み屋さんでバリバリ健康的に働けるのもあと5~10年、その間にどれだけ残せるか本気で考えなきゃな~、とか、税金は上がってくし、女の独り身で日本でずっと暮らすのは、それはそれでリスキーだな~、とか。
その後日本の経済やシステムも変化をし、銀座のママからは「2020年までよ、銀座で稼げるのも」とお話しを聞かされ、日々受け取るお客様からのありがたい情報からも大きな影響を受けて、新たな地でのお仕事を現実的に考えるようになっていきました。。

そして最後の後押しになったのがマイナンバーの制定でした。水商売の私たちは今後人材確保がかなり厳しくなっていくと思います。そうなってから慌てても遅いし、できるだけ早く行動を起こさなければと昨年改めて視察へ行きました。

第一の候補は、恋い焦がれていたカンボジア。実際に行ってみるとやはり魅力的。マーケットはまだ少し小さいけれど、チャレンジしようかなーなんて思いつつ、
<ついでに>行ったのが「ベトナム」。
最初に降りた地はハノイでした。

…なにこの郷愁感。

十数年前に留学していた北京の裏路地のような、のんびりした、でも活気もあるなんとも言えない大陸的なおおらかさにあふれた土地でした。そして、様々な文化が融合され、稲作を中心とした生活をしているベトナムは、もしかするとかつての日本はこんな姿だったのかもしれない、とも思えました。実感として、「住みたい」。そんな場所。

(↑虫もおいしくいただけます!)

また、現地でたくさんの日本人にお会いすると、日本企業や駐在員の多さの割にはまだまだ日本人向けのサービス業が足りていないことが分かりました。
TPP加盟も後押しして、今後日本企業進出はさらに加速することと思います。でも、サービス業もあと1年経ったらもっと大手資本がたくさん入ってきてしまうかもしれない。
「今」なら勝負できる、そんな気がしたのがベトナムのハノイでした。

言葉?ベトナム語?
できません。でもそんなことは、やらない言い訳にはしたくなかった。言葉なんかは現地で学べばどうにかなる。生活だってどうにかできる。
「ベトナムは人脈が無ければ」……なるほど。無い人脈は作ればいい!!
そんな風に、決定ありき、後付け方式で早くも移住の日を迎えるわけです。

なんとも私らしい行き当たりばったり感。独り身で恋人もいないからできる身軽な選択だとも思います。でも、この身軽さゆえにできることもたくさんあります。
新しい地では足りないものがたくさん。ダナンの実業家さんがおっしゃっていましたが、「足りないものは作ればいい」。それがまだ可能な、柔軟さと面白さがある国だと思います。
ベトナムは平均年齢が29歳。人口も1億弱います。治安も良く、宗教紛争やテロ等のリスクも比較的少ない。勤勉で真面目、擦れていないはにかんだ笑顔が本当に魅力的な国民性だと思います。そして日本をとても愛してくれている。今後日本にとって経済的にも大きなパートナーとなっていく国だと思います。
 もちろん社会主義国家でのビジネスのやりづらさ等はきっと出てくると思います。私も間違いなくこれからかなり苦労すると思っています。ただ、その苦労した経験とその中から築いた人脈というのはきっとこの先皆様にシェアできるし、これからベトナムへ進出したいと思っていらっしゃる方へのちょっとした情報になったり、お互い求めている人たちを結び付けていけたり、いつかそんな程よい足がかりになれたらと思っています。

とりあえずハノイにできる北関東3県のアンテナショップにはちょろっと関わりたいのと、着付けや茶道・日本文化を今後ビジネスにつなげられる道を模索したいのと、やっぱりいつか現地の方向けのサービス業をやりたいのと…。やりたいこといっぱいなの!!
そんな夢いっぱい希望いっぱい、でもどこかできっと大変な思いをするであろうわたくしを励ましに(「冷やかしに」でもいいよ)、ベトナムへお越しの際は、ぜひとも当店にお立ち寄りくださいませ♪
「松尾がいるからちょっと視察旅行先ベトナムにするか」も大歓迎でございます。全力でご接待させていただきます。


↑当時の記述は以上です。当時の私に言ってやりたい。「4年経っても人に恵まれてちゃんと楽しくやれてるよ!」と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?