見出し画像

私たちの環境への取り組み「環境自己チェック」と「電気使用量の推移」について考える

福岡友の会は『生活すること』をとても大切にしています。

より良い生活とは?
より良い社会の在り方は?
私たちにいま何ができるだろう??

そんなことを会員のひとりひとりが真剣に考えながら生活をしています。

そしてその生活の中から工夫や発見を見つけ出し、考察していくことを大切にしています。

そんな私たち福岡友の会の中に、生活のことを更により深く研究、探求する4つのグループが存在します。

・衣研究部
・食研究部
・住研究部
・生活工芸グループ

今日はその中から住研究部の報告をご紹介したいと思います。

環境自己チェック

SDGsには17個の目標があります。

そのうちの『環境』について、
私たちはいま何ができていて何ができていないのか・・・

あらためて現状を知るために昨年12月、
住研究部が福岡友の会の会員全員に『環境自己チェック』を配布し
参加を皆さんに呼びかけました。

どれだけ意識している?

参加者は149人。※福岡友の会の12月末の会員数は223人でした。
会員数に対して66.8%の参加です。

各年代の内訳はこちら↑↑↑


環境自己チェックの項目は全部で25個。
この4~5年、マイクロプラスチックによる海洋汚染が問題視されるようになったので、プラスチックに関する項目を増やしました。

各項目について、
「9割方している」から「しない」までの5段階でチェック、
さらに、これから頑張りたいことには◎をつけてもらいました。

集計結果はこちら↑


このままではわかりにくいので、
「している」が多い順に並べ替えてみます。       

1番多かったのは「飲み物はマイボトルを持参している」
2番目は「洗濯、食器洗いの洗剤は適量を使っている」と続き、
3番目は「節水を心がけ、こまめに水を止めている」でした。

福岡市は2度の大渇水を経験しているので節水意識は高いと思います。

次に「していないが努力したい」順に並び変えてみます。

1番多かったのは「エアコンのフィルターをこまめに掃除」でした。

節電のためにフィルターは2週間に1回の掃除が理想的で、
掃除機能がついているエアコンでも、溜まったほこりを取る必要があるようです。
※エアコンの機種によって扱いが異なりますので、取扱い説明書を確認することをおすすめします。 


2番目に多かったのは「食器洗いは天然素材を使用」でした。

天然素材のものとしてよく聞くヘチマたわしは、輪切りにしたり細く切ったりすると食器洗いに使いやすいです。

次は・・・赤の「しない」項目ごとに並び替えてみます。

とても気になる結果です。
1番目と3番目に多かったのが「石けん使用」のことでした。

環境に配慮すれば石けんが好ましいのですが、石けんカスや洗いにくさ、
においなどの理由で合成洗剤が使われることが多いようです。

2番目に多かった「生ごみはコンポストなどで土に戻す」は、
集合住宅など設置場所の問題や、匂い、虫、出来た腐葉土をどうするか・・・などの課題があるようです。

ベランダでもできる段ボールコンポストなど、友の会でも折々に紹介してきましたが、最近『キエーロ』という生ゴミを黒土で分解させる、新しいタイプの消滅型コンポストが広まってきています。

気になる方はキエーロオフィシャルのサイトを覗いてみてくださいね。


最後に、今後頑張りたいことに◎をつけてもらいましたが、
多かったのは次の6項目でした。

1番多かった項目は「11時までに寝る」。
なかなか難しいと思いますが、健康のためにもがんばりたい!


今回の自己チェックは、生活を振り返るよい機会になりました。
◎の項目が今後の目標になって、今より達成項目が増えるといいなと感じます。

CO2削減のために

福岡友の会ではCO2排出量削減のために、
電気、ガス、水道、灯油、ガソリンなどの毎月の使用量を書き込み、
前年と比較することで使用量削減、CO2排出量削減に励んでいます。

Excelで自動計算できます


住研究部では毎年この使用量の推移を見て考察をしています。

会員の平均値がこちら↑
※福岡友の会のデータは毎年150件前後の数が集まり、かなり信頼性は高いといえます。


ここにあげた13年間の中では、東日本大震災前の2010年の電気使用量がもっとも多く、2011年以降、節電が呼びかけられたことで2015年まで使用量は減少しています。
そのあと2019年に下げ止まりしたあと、2020年からコロナ感染拡大による 在宅が増えたことによって、電気使用量は増加してきました。

このような使用量の変化が、気温に関係しているのかどうか・・・
福岡市の気象データを調べてみました。

月ごとの平均気温を表した3本の折れ線グラフは、あまり差がないように見えますが、平均気温の差は1℃でも影響が出ます。


2010年は冬が寒く、夏は8月の平均気温がここ30年で最高の30.3℃になるほどの猛暑でした。
使用量が最も高かったわけです。

次に最も低かった2019年は、冬は暖かく8月の平均気温が28℃と低めだったことで、電気使用量が低く抑えられたようです。

そして2022年は1~2月が寒く、夏は蒸し暑くてかなりエアコンを使いましたね。

このように、気温が電気使用量に反映していることがはっきりと表れていました。

福岡市の平均気温はここ100年で3.2℃上昇しており、最低気温はなんと5.2℃上昇しているそうです!

地球温暖化がこの数字からも裏付けられています。

私たちが毎年行っている使用量やCO2排出量調べは、このように継続してみていくことに意味のある事だと思います。

私たちのできることはハチドリの1滴(ひとしずく)にしかすぎないかもしれませんが、それでもできることを、私達の家庭から取り組んでいきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?