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私のカラダを通り過ぎていった男たちのお話

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過去の恋愛話を集めました。
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ある意味、忘れられないクリスマス

#Xmas2014

クリスマスにサプライズプレゼントを考えているすべての恋人たちへ

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12月に入ったばかりだというのに、街は早くもクリスマスムードに染まっている。

週末のデパートは「のんたん、クリスマスはこれが欲しい~~ん」とクネクネする女と金づる男でいっぱいになるだろう。そんなカップルたちを目にするたび、いつもあの日を思い出す。

失恋した私を慰めてくれた、というありきたりなきっ

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ナオキとの思い出

ひょんなことから大学生主催の合コンにお呼びがかかった。

当時、私は25歳の社会人だったので、猛烈に浮くんじゃないかと一抹の不安はあったが、とにかく「若いエキスを吸いたい」の一心で二つ返事で参加した。

男性参加者は5人。

いかにもサッカー部という感じの男臭い集団を見た瞬間、「夜のハットトリック」というフレーズが浮かんじゃったもんだから、もうワクワクが止まらなくなって、気が付いたらジョッキ5杯空

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手を繋がない男

手を繋がない男と付き合っていた。

水族館でもディズニーランドでも、彼はいつも少しだけ前を歩く。こちらから手を握ると途端に歩き方がぎこちなくなり、さりげなく手を離すので「照れてるのかな?」と微笑ましく思ったこともあるが、それが何度も続くとひどく悲しく惨めな気持ちになった。

思い切って「なんで手を繋いでくれないの?」と尋ねると、ただただ恥ずかしいからだという。私は手を繋いで歩きたいし夜景を見ながら

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完勝記念日と殺した恋人

「勝ち組」「負け組」というフレーズが流行語に終わらず、すっかり定着したところをみると、世の中は勝ち負けを基準に回っているのだなあと思う。

他人と比べて勝った負けたと一喜一憂することほど虚しいはないと常々思っているので、その手の煽り文句には乗らない私だが、生涯に一度だけ「これは勝った。完全に勝った」と確信したことがある。

当時、私はMという某有名私大生と付き合っていた。外車を乗り回し、高級ブラン

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