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公開まであと14日。

原野拓巳編

4回目の本日は、精神科医の先生・原田拓己役の原野拓巳(はらのたくみ)さんをご紹介。

拓巳の魅力は”フラットさ”
拓巳は顔も体型も背丈も、ごく平均的だと思います。
キャラクターの濃い人が多いスペアクのメンバーの中で、ある意味異質かもしれない。
けど、だからこそ拓巳にいて欲しかったのです。

拓巳は人の懐に入るのが上手い。フットワークも軽いし、どちらかと言えば器用。
自身のキャラが濃くない分、役の振れ幅がある。
スペアクのメンバーはコミニュケーションを取るのが得意ではなく、本人のキャラクターに近いものしか出来ない不器用な人が多い。その中で役者としてもチームとしても拓巳の存在はすごく有り難かったです。

拓巳はとある番組の再現VTRで、監督・上田の若かりし日を演じたことがあります。
オーディションに呼んだのは、その時の縁があったので一度会ってみたいというのも理由の一つでした。
けど、ここまで残ったのはもちろんそれだけが理由ではないです。

ワークショップで3分使って自己紹介をする課題がありました。
流暢に3分喋り続ける人もいれば、言葉につまって沈黙が多い人もいる。
そんな中、拓巳は前の人がした話を要所要所で自分に繋げて自己紹介をしました。
本人としては3分持たせる苦肉の策だったのかもしれない。
けど、初めて自分だけでなくその場の人を巻き込む形で展開される自己紹介は、すごく印象的でした。
イヤらしくもなく、嫌味でもなく、すごくナチュラルにそれが出来る。
初めましてでも、随分前からの友人のような空気を作れる。才能だと思います。
「拓巳はチームにいて欲しい」オーディションの序盤から上田と話していたことでした。

今回の役は拓巳にとってすごく難しかったと思います。
劇中の立ち位置としても拓巳のシーンは少し異質。重くなりすぎても軽くなりすぎてもいけない。
拓巳が今までやってきた役とは違った役どころだろうし、クラインクインの前に上田に個別で相談もしていたらしい。
撮影中もすごく苦戦していました。おそらく数人の次にNGが多かったのが拓巳です。
それでも本編に使われているあるシーンのOKテイクは拓巳だからできる抜群の演技でした。
拓巳のクランクアップは誰よりも早かったけど、よく現場に応援に来てキャストたちを和ませてくれていました。

劇中では和人の、現場ではみんなのメンタルケアをしてくれた拓巳。
拓己先生の優しさをぜひみなさんも劇場で感じて欲しいです。

映画「スペシャルアクターズ」公開まであと14日。
明日は津川祐未役の小川未祐さんを紹介します。

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